出版社 : 光文社
「本格ミステリ・ベスト10」2年連続1位! ランキングを席巻する鬼才の最新短編集! クラスメイト襲撃事件を捜査する小学校の名探偵。 滅亡に瀕した人類に命運を託された“怪物”。 郭町の連続毒殺事件に巻き込まれた遊女。 異星生物のバラバラ死体を掘り起こした三人組。 見世物小屋(フリークショー)の怪事件を予言した“天使の子”。 凶暴な奇想に潜む、無垢な衝動があなたを突き刺す。 白井智之は容赦しない。
note創作大賞W受賞でドラマ化決定のノンストップスリラー。ベストセラー作家・森林麻美がブログで自死をほのめかし「私の死体を探してください」という文章を残して消息を絶つ。担当編集者の池上は新作原稿を手に入れるため麻美を探すが、その後も作家のブログは更新を続け、様々な秘密が次々に暴露されていく。衝撃的なブログの内容に翻弄されていく関係者たち。果たして麻美の目的は? そして麻美は本当に死んでいるのか?
【全冊著者直筆サイン入り!】延暦十九年。駿河国司の家人・鷹取は、軍馬を養う官牧で己の境遇を嘆く日々。ある日、鷹取は富士ノ御山から黒煙が噴き上がるのを目撃し、降り注ぐ焼灰にまみれて意識を失う。一方、近隣の郷人や遊女などの避難民を受け入れた牧は混沌とする。灰に埋もれた郷で盗難騒ぎが起こり、不安、怒り、絶望がはびこるなか、京から蝦夷征討のための武具作りを命じられる。地方の不遇に歯噛みする鷹取はーー
人間の身体と記憶を乗っ取る人工生命体〈蛇〉は、“衣裳替え”を繰り返し悠久の時を生きてきた。あるとき、最年少の〈蛇〉で女子高生に寄生する伍ノは、一族の長から満月の集いのための新しい衣装候補の調達を頼まれる。同級生を騙し廃墟の中の伝説の館に卒業旅行に行く伍ノ。そこで起こる惨劇。誰が人間で、誰が〈蛇〉なのか? 〈蛇〉独特のルールを利用した驚愕トリックと圧巻ロジックは「特殊設定ミステリ」の新たな極北に!
悪党が殺された。 疑われたのは、最も立場の弱い技能実習生だった。 逃げる場所などあるはずがないのに、彼女は「救世主」という謎の言葉を残し姿を消した。 事件を追う女性刑事は、思いもかけない真相に辿り着くーー 渾身の社会派ミステリ!
荒れ狂う海と未知の島、そして異国の民。ため息すら、一瞬たりとも許されないーー船大工を志すものの挫折し、水夫に鞍替えした和久郎は、屈託を抱えながらも廻船業に従事している。ある航海の折、船が難破してしまう。船乗りたちは大海原の真っ只中に漂う他ない。生還は絶望的な状況。だがそれは和久郎たちにとって、試練の始まりに過ぎなかった……。史実に残る海難事故を元に、直木賞作家が圧倒的迫力で描く海洋歴史冒険小説。
函館にあるワイナリーの社長宅から火事が出た。社長は死亡したが、一緒にいた息子は大やけどを負いながらも一命をとりとめた。現場の状況から放火の疑いが濃厚となる。コーヒサーバーと死亡した社長の体内から検出された睡眠薬は一般的なもので、即座に犯人とは結びつかない。瀕死の重傷を負った息子は、火事のショックから記憶喪失になっていて、何かを聞き出せる状態ではなかった。。。
初香は契約すれば3つの願いをかなえてくれるというランプの魔人”ジン”と出会い、高校一の美少女・マリカと入れ替わりたいと願うが・・・・・・「ジンが願いをかなえてくれない」 四十三歳の誕生日を実家の部屋で中学からの仲間と過ごしたケンゾー。罰ゲームで「渋谷駅前で目隠しフリーハグ」をすることになったケンゾーは・・・・・・「子供部屋おじさんはハグがしたい」 スポットライトが当たらなくても、私たちの人生だって唯一無二!
小樽の高級料亭旅館“銀の鰊亭”で起こった火事騒動を機に警察を辞め、探偵事務所を始めた磯貝公太。“鰊亭”で知り合った大学生・桂沢光や、その叔母・青河文たちの協力もあり、順調に仕事をこなしていた。ある日、文を通じて、有名な俳優の同級生から人を捜してほしいとの依頼があった。北海道知事の特別秘書だった姉が、仕事を辞めてから行方不明だという。調査を開始した磯貝だが、あまりに手がかりが少なく…。
映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを……。そしてにぎやかな推理合戦の幕が上がる! 日本推理作家協会賞受賞作家が贈る、謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!
当選確率99%を誇る選挙コンサルタント、聖達磨。現与党の次期総裁選が近づき、続々と議員が候補に名乗り出る中、彼が参謀を務めることとなったのは、新時代のリーダーと目 される政治家・本多さやか外相だった。時を同じくして、新聞社のベテラン記者が静かに動き出す。聖も関わりのある、22年前に起きた大疑獄の可能性を秘めた事件に迫るために ……。『ロッキード』も話題の著者がつぶさに描く選挙戦エンタテインメント!
岡山県姫野村。人口300人にも満たないこの限界集落は、令和の現在も70余年前の呪縛を恐れていた。村人6人を惨殺した巌尾利兵衛の呪いにより、数年に一度、村にある鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟き、村人を殺すというのだー。新型コロナ感染症でパニックに陥る最中、一人の男が東京から移住してきたことをきっかけに、呪いの犠牲者と思しき死者が出てしまい…。想像できない結末が読者を待つ本格伝奇推理!
ある医大が入試の採点過程で女子の点数を意図的に下げているーー衝撃的な「噂」を耳にした新聞記者の檜葉菊乃は独自の調査を始め、理事の神林晴海に目をつける。巧みに追及を躱す神林だが、突破口はそこしかないと考え、檜葉は何度も攻め立てる。男性優位の社会で、共に無数の理不尽に直面してきた二人。それでも敵対せざるをえない彼女たちの闘いの行方は……。話題作、問題作を絶えず放つ著者が挑む、社会にはびこる差別の根源。
若い女性ばかりを惨い手口で殺害し、その様子をインターネットラジオで実況するラジオマーダー・ヴェノム。その正体を突きとめてほしいと、しがない探偵・鶴舞に依頼してきたジャーナリストのライラは、ヴェノムに対抗してラジオディテクティブを始めることを提案する。ささいな音やヴェノムの語り口を頼りに、少しずつ真相に近づきはじめる鶴舞とライラ。あと一歩まで追い詰めたそのとき、最悪の事態がふたりを襲うー
絶体絶命。待ったなし。人生最大の危機をどう切り抜ける? 愛する女を奪われ、失った呉服屋の主。その悔恨と諦念……「鴨」、懐かしい村へ帰る。母のわがままに秀吉は……「さいごのおねがい」、赤穂浪士の討ち入り当日。隣家では……「おとなりさんちのかたきうち」など、善も悪もない、ただひたすらに生き抜いた名もなき人の物語。陰に隠れた人々の生死を懸けたさまざまな“覚悟”を、鮮烈かつ詩情豊かに描き出す珠玉の作品集。
わたしは今すぐ逃げなければならない。 あいつらから、この森から。なのにーー 暗い森の中に建つ合宿所。ある団体の“レクチャー”を受け洗脳されかけていたわたしは、火事により脱出する。五人で町へ逃げだそうとするが、不可解な森の中で迷ってしまう。翌朝、五人のうちのひとりの切断された頭部が発見される。頭部は、奇怪な装飾を施された古木の根元に、供物のように置かれていてーー 戦慄のノンストップ・ホラーミステリ!
大宮署の刑事・蝶野未希は十七年前に息子の遙希を亡くした。雪の日に、廃工場の冷蔵庫に閉じこめられて死んだのだ。犯人は捕まっていない。ある日、非番で大宮駅を訪れていた未希は、駅前で発生した車の爆破事件に遭遇。被害者の三上は、遙希の葬儀を執り行なった葬儀社の社員だった。さらに数日後、三上の同僚だった男もまた、大宮駅前で刺殺される。十七年前の事件が、時を超えて動き出したー未希は捜査にのめり込むが、思いがけない出来事が彼女を襲う。過去は消えない。未来は見えない。それでも生きるしかない。ノンストップ警察ミステリ!第27回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。私もこんなふうに死ぬのかもしれないーー。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリー。
中学2年生の花南子は、父親の海外勤務によって春休みから一人暮らしを始める。その場所は曾祖母の五月さんが経営するアパート「さつきハイツ」。その矢先、五月さんがぎっくり腰で入院、心細い花南子のもとに宛先不明の謎の封書が届く。同級生男子とともにその謎を調べ始める花南子だが、偶然出会った”名探偵“の存在が、花南子の生活を大きく動かし始める……。ちょっぴり切なくて、心にしみる極上の読後感をお約束します。