ジャンル : ミステリー・サスペンス
「だいたいお前さん達は想像力ってもんが足りなさすぎるよ、新聞や雑誌にひょいひょい乗せられて、やれ空飛ぶ人だ空中散歩者だってはしゃいでるんだからーーもう少し頭使って自分の考えで物を云いなさいよ」そう言い放ったこの、仔猫みたいなまん丸い目をした童顔の小男こそ、名探偵猫丸先輩その人である。コミカルな筆致と切れ味鋭いロジックで読者を魅了し続ける本格推理作家、倉知淳の第一作品集。デビュー25周年を祝し新版刊行開始!
メタン液の海とアンモニア氷とに覆われ、地球の700倍の重力を持つ巨大惑星メスクリンは、人類の探検を許さない未知の世界だった。そこに座礁したロケットを調査するため、地球人とメスクリン人のあいだに取引が成立する。長さ40センチ、36本足、体重100キロほどのシャクトリムシ形をしたメスクリン人は、何の目的で、この危険な仕事を無報酬同然でひきうけたのか? 異生物ハードSFの里程標的傑作。
アルマダ王子のナコールとともにローランドレをめざす銀河系船団は、いよいよ目的地に近づいていた。ところがそのとき、一種の壁のような構造物が宇宙空間にあらわれる。その構造や性質は、探知分析によってもまったく不明だ。同時に“バジス”に警報が鳴りひびき、船内に未知者が侵入したことがわかった。船載コンピュータのハミラー・チューブが推測するには、異人からローランドレを守る者ではないかというのだが…。
1966年の初登場以来、40年以上にわたり「価値のないもの、誰も盗もうとは思わないもの」を盗み続けてきた怪盗ニック・ヴェルヴェット。ついに迎えた最終巻は、奇妙な品物を意外な方法と思わぬ理由により盗み出す通常営業の短編から、恋人グロリアとの出会いや〈白の女王〉サンドラ・パリスとの共演などファン必読のエピソードまで、本邦初訳8編を含む全14編を収録。唯一無二の大泥棒の活躍を残らず収めた文庫版全集、堂々の完結!
神田明神下に住む、凄腕の岡っ引・銭形平次。投げ銭と卓越した推理力を武器にして、子分のガラッ八と共に、江戸で起こる様々な事件に立ち向かっていく! 見せ物小屋にて、水槽で泳ぐ美女ふたりのうちひとりが殺された謎を解く「人魚の死」。暗号が彫られた櫛をきっかけに殺人が起こる「櫛の文字」。世間を騒がす怪盗の意外な正体を暴く「鼬小僧の正体」。383編にも及ぶ捕物帖のスーパーヒーローの活躍譚から、ミステリに特化した傑作17編を収録した決定版。
神戸静河は学芸員志望だったものの、唯一入り込めたのはイチビこと、地元の市立美術館の警備員のみ。警備システムの解除や、正面玄関の開錠など、美術館スタッフたちを迎えるためにいち早く出勤しなければならない。これがわたしたち、女性警備員のオシゴトでもあるーー。深夜に美術館前の庭園で遭遇した不審な男の正体とは? 巡回中の展示室で見た浮世絵が新発見の写楽? 展示物の紹介が縁で神社の失われた刀剣がひょっこり登場したが……などなど、地道な警備のオシゴトと、美術ミステリのコラボレーション! ミステリーズ!新人賞受賞作家が、京都の町と美術館を舞台に描く、連作短編集。
「未解決の謎か」--ある夜、ミス・マープルの家に集った客が口にしたその言葉がきっかけで、〈火曜の夜〉クラブが結成された。毎週火曜日の夜、ひとりが個人的に知っている謎を提示し、ほかの五人が推理を披露するのだ。凶器なき不可解な殺人「アシュタルテの祠」、動機と機会の奇妙な交錯「動機対機会」など傑作ぞろいの13 編。ミステリの女王クリスティの生んだ名探偵として、エルキュール・ポワロと双璧を成すミス・マープル。いまなお世代を超えて愛される名探偵が初めて読者の前に登場した短編集が、新訳でリニューアル!
文字のひとつひとつに色を感じる共感覚を持ち、写真家として大成功をおさめたゼバスティアン。だがある日、若い女性の誘拐・殺人容疑で逮捕されてしまう。捜査官に強要されて殺害を自供したゼバスティアンを弁護するため、敏腕弁護士ビーグラーが法廷に立つことになった。緊迫感に満ち満ちた裁判で暴き出される驚愕の真相とは。既刊累計300万部突破、本屋大賞「翻訳小説部門」受賞作家が「罪とは何か」を問いかけた恐るべき問題作、待望の文庫化。
妖怪奉行所では、烏天狗一族がお役目を一手に引き受けている。飛黒は烏天狗の筆頭であり、奉行の月夜公の右腕だ。そんな飛黒が双子の息子右京と左京を奉行所に連れてきた。双子も将来はお役目につく身、今のうちに見学させておこうというわけだ。今日も様々な妖怪の訴えを受けて、てんてこ舞いの烏天狗達。だが、その陰で月夜公の甥の津弓、妖怪の子預かり屋の弥助を巻き込むとんでもない事件が進行していた。大人気シリーズ第七弾。
江戸期に何度も大火に見舞われた東京では、明治維新を機にいくつもの「火伏塚」が築かれ、町を火災から護り続けてきた。しかし、オリンピックを控えて各所で建設・改築が進む中、火伏塚が次々と破壊されるという事件が起こる。相次ぐ火災や爆発事故を前に、警視庁は火伏塚修復の専門家を海外から招聘し、山本はその警護にあたることになった…。怪異と暴力が交錯する異色の伝奇警察小説、待望の第2弾がついに登場!
貧乏大学生・鳳水月の前に現れた、自分に瓜二つの男・古城深夜。鳳の同級生である彼は、オーパーツー当時の技術や知識では制作不可能なはずの古代の工芸品ーの、世界を股にかける鑑定士だと自称した。水晶髑髏に囲まれた考古学者の遺体に、密室から消えた黄金シャトルなど、謎だらけの遺産をめぐる難攻不落の大胆なトリックに、変人鑑定士・古城と鳳の“分身コンビ”の運命は?
明治18年。6年前、京都逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、日本初の私鉄・日本鉄道を経営する奈良原繁社長と、井上勝鉄道局長に呼び出される。高崎発の貨物第102列車が大宮駅で脱線し、そこから積んだはずのない千両箱が発見された謎を解決してほしいという。千両箱は、江戸幕府の要人にして高崎で刑死した小栗上野介が、幕府から持ち出した隠し金と疑われていた。草壁は小野寺乙松技師と共に、捜査のため高崎へ向かう。しかし矢先、爆弾騒ぎに巻き込まれる。更に現地では、千両箱の事情を知るとみなされていた、小栗の元従者が行方不明に。千両箱を狙う警察や、自由民権運動家の過激派、維新で困窮した没落士族たちが不穏な動きを見せる中、ついに殺人が!
大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。適当な身内がいないため訪れた介護施設で、末期がん患者のカールを紹介される。カールは30年前に少女暴行殺人で有罪となった男で、仮出所し施設で最後の時を過ごしていた。カールは「臨終の供述」をしたいとジョーのインタビューに応じる。話を聞くうちにジョーは事件に疑問を抱き、真相を探り始めるが……。バリー賞など三冠獲得、衝撃のデビュー・ミステリ!
あの日は絶好のピクニック日和だった。女子寄宿学校アップルヤード学院の生徒たちは、馬車でハンギングロックの麓のピクニック場に向けて出発した。だが、楽しいはずのピクニックはいきなり暗転。ハンギングロックを近くで見ようと足を伸ばした四人の少女と、教師ひとりが消えてしまったのだ。何があったのかはわからぬまま。その事件を契機に、学院ではすべての歯車が狂いはじめる。カルト的人気を博した同名の映画原作、本邦初訳!
火星都市で研究されていたテレポーテーション技術の、初の人体実験。それは大成功を収めたかに見えたが、実験対象となった科学者の周囲で奇妙な事件が続発する。一方、火星の荒野で発見された12000年前の巨石遺跡は、地球も含めた太陽系全土に痕跡を残す古代文明のものと思われたが、破壊の危機が迫っていた。二つの謎を巡り、フリーランスの紛争調停人キーランは調査に乗り出す。『星を継ぐもの』の著者が放つ傑作SF!