小説むすび | 出版社 : 小学館

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帝国妖人伝帝国妖人伝

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小学館

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2024年2月15日 発売

犯人は誰? 探偵こそ誰? 時は明治、那珂川二坊は文学で名をなさんとす。尾崎紅葉に師事すれど執筆がかなうのは小説どころか三文記事ばかり。この日も簡易食堂に足を運び、ネタを探して与太話に耳を傾けた。 どうやら昨晩、かの徳川公爵邸に盗人が入ったらしい。蓋を開ければ徳川公にも家人にもこれと云った被害はなく、盗人は逃走途中に塀から落ちて死んだという不思議な顛末。酔客らは推論を重ねるが、「そりゃ違いますやろ」という声の主、福田房次郎が語り始めたのは、あっと驚く”真相”だった(「長くなだらかな坂」)。 京都・奈良をつなぐ法螺吹峠、ナチス勃興前夜のポツダム、魔都・上海ほか、那珂川の赴く地に事件あり、妖人あり! “歴史・時代ミステリの星”伊吹亜門が放つ全5話の連作短編集ーー 絢爛たる謎解き秘話を通して、 〈あの人〉たちの妖人ぶりにあらためて瞠目した ーー有栖川有栖(作家) 著者の本領発揮作と呼ぶに相応しい完成度 ーー千街晶之(ミステリ評論家) 【編集担当からのおすすめ情報】 伊吹亜門氏といえば、『刀と傘』にて第19回本格ミステリ大賞を受賞した、歴史・時代ミステリのトップランナーです。そんな伊吹氏にしても、本作は、明治、大正、昭和ともっとも広い時代を扱う意欲作です。謎解きにも、革新的な仕掛けを施してますが、それはご覧になってからのお楽しみに! === 本書は、アクセシビリティに配慮した本です。視覚障害・肢体不自由などの理由で必要とされる方に、本書のテキストデータを提供いたします。 本書巻末よりお申し込みください。 === 第一話 長くなだらかな坂 第二話 法螺吹峠の殺人 第三話 攻撃! 幕間 第四話 春帆飯店事件 第五話 列外へ

有罪、とAIは告げた有罪、とAIは告げた

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2024年2月14日 発売

緊急出版! 人工知能は罪を裁けるのか 東京地方裁判所の新人裁判官・高遠寺円は、日々の業務に忙殺されていた。公判、証人尋問、証拠や鑑定書の読み込み、判例等の抽出、判決文作成と徹夜が続く。 東京高裁総括判事の寺脇に呼び出された円は、ある任務を命じられる。中国から提供された「AI裁判官」を検証するというものだ。〈法神2〉と名付けられたその筐体に過去の裁判記録を入力する。果たして、〈法神〉が一瞬で作成した判決文は、裁判官が苦労して書き上げたものと遜色なく、判決もまた、全く同じものだった。業務の目覚ましい効率化は、全国の裁判官の福音となった。しかし円は〈法神〉の導入に懐疑的だった。周囲が絶賛すればするほどAI裁判官に対する警戒心が増す。 そんなある日、円は18歳少年が父親を刺殺した事件を担当することになる。年齢、犯行様態から判断の難しい裁判が予想された。裁判長の檜葉は、公判前に〈法神〉にシミュレートさせるという。データを入力し、出力された判決はーー「死刑」。ついに、その審理が始まる。 罪は、数値化できるのか。裁判官の英知と経験はデータ化できるのか。連載、即緊急出版! 目前に迫るあり得る未来に、人間としての倫理と本質を問う法廷ミステリー。 【編集担当からのおすすめ情報】 日々進化し続ける人工知能。AI裁判官が実務を行うようになったらーーという現実の半歩先を行く「IF」をどんでん返しの帝王が描きます。裁判官の倫理と英知、正義とはなにかを考えさせられる、今こそ読んでいただきたい傑作です。

冬に子供が生まれる冬に子供が生まれる

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2024年1月30日 発売

著者七年ぶりの新作長編!直木賞受賞第一作 その年の七月、丸田君はスマホに奇妙なメッセージを受け取った。 現実に起こりうるはずのない言い掛かりのような予言で、彼にはまったく身におぼえがなかった。送信者名は不明、090から始まる電話番号だけが表示されている。 彼が目にしたのはこんな一文だった。 今年の冬、彼女はおまえの子供を産む これは未来の予言。 起こりうるはずのない未来の予言。 だがこれは、まったく身におぼえのない予言とは言い切れないかもしれない。 これまで三十八年の人生の、どの時代かの場面に、「彼女」と呼ぶにふさわしい人物がいるのかもしれない。 そもそも、だれが何の目的でこの予言めいたメッセージを送ってきたのか。 丸田君は、過去の記憶の断片がむこうから迫ってくるのを感じていた──。 三十年前にかわした密かな約束、 二十年前に山道で起きた事故、 不可解な最期を遂げた旧友…… 平凡な人生なんていったいどこにあるんだろう。 『月の満ち欠け』から七年、かつてない感情に心が打ち震える新たな代表作が誕生。読む者の人生までもさらけ出される、究極の直木賞受賞第一作!

母子月母子月

著者

麻宮好

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2024年1月22日 発売

歌舞伎役者が命を懸けて守りたかったもの。 公演中に毒殺された歌舞伎の女形ーー驚愕の事情と意外な下手人! 女形の歌舞伎役者・二代目瀬川路京は人気低迷に足掻いていた。 天に授けられた舞の拍子「神の音」が聞こえなくなっていたのだ。 路京は座元と帳元の強い勧めもあり、現状打破のため、因縁の演目を打つことに。 師匠の初代路京が舞台上で殺され、さらに瀬川家が散り散りになったきっかけの「母子月」だ。 子役として自分も出演した因縁の公演を前にして、初代殺しを疑われた者たちが集まってくる。 真の下手人は誰なのか? 初代はなぜ殺されてしまったのか? 終幕に明かされる真相に涙を流さずにはいられない、感動の時代小説。 【編集担当からのおすすめ情報】 『恩送り』で第一回警察小説新人賞を受賞した際、満場一致、全選考委員が激賞しただけあって、筆力は折り紙付きの著者です。本作は歌舞伎の世界に浸かれるのはもちろんですが、江戸情緒も余すことなく描き込まれています。最高の読みどころは、主人公を陰ひなたで見守る、女形歌舞伎役者である初代瀬川路京の息子の心の機微。本当に俊逸です。

タスキ彼方タスキ彼方

著者

額賀澪

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2023年12月8日 発売

戦時下と現代の熱い駅伝魂を描く感涙小説 ボストンマラソンの会場で、とある選手から古びたボロボロの日記を受け取った新米駅伝監督・成竹と学生ナンバーワンランナー神原。それは、戦時下に箱根駅伝開催に尽力したとある大学生の日記だった。その日記から過去を覗いた二人が思い知ったのは、美談でも爽やかな青春でもない、戦中戦後の彼らの壮絶な軌跡。そこには「どうしても、箱根駅伝を走ってから死にたい」という切実で一途な学生達の想いが溢れていた。 現代の「当たり前」は昔の人々が死ぬ気で勝ちとってきた想いの積み重ねと知った彼らは・・・・・・・。そして、戦時下の駅伝を調べ、追う彼らに起きた、信じられないような奇跡とは。 先人達の熱い想いが襷として繋がり、、2024年、第100回箱根駅伝は開催される。 熱涙間違いなしの青春スポーツ小説、最高傑作です。 【編集担当からのおすすめ情報】 いち駅伝ファンとして2024年1月の第100回箱根駅伝を盛り上げたい、との一方的な熱い想いからこの企画は生まれました。毎年溢れる感動を与えてくれる駅伝。戦時下に『幻の箱根駅伝』と呼ばれる大会があったことは知っていました。今回そこにスポットを当てた文芸作品に仕上げていただきたい、とお願いしたところ、駅伝愛に溢れる額賀澪さんからこんなにも素敵な原稿が上がってきました。著者・額賀澪さんの駅伝ベストセラー小説『タスキメシ』シリーズでも、多くの駅伝関係者を唸らせたリアルな競技描写と心理風景は今回も健在です。その上で、史実に基づいた取材と調査を重ねた本作品。 何度涙腺が崩壊したことか。読後は感動のあまりしばらく現実世界に戻ってこられませんでした。青春スポーツ小説史上に残る大傑作だと思います。 駅伝好き、スポーツ好きに限らず一人でも多くの方に届けたい作品です。 重いテーマを扱いながらも読後に残る爽快感は、額賀作品の魅力です。

トヨトミの世襲トヨトミの世襲

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2023年11月30日 発売

衝撃の巨大自動車企業小説、ついに完結! 「99%が真実」という噂で書店から本が消えた!? 気鋭の経済記者が「覆面作家」となって、初めて書くことができた「世界一の自動車メーカー」禁断の真実。あまりに詳しすぎる内部情報や関係者しか知らない極秘ネタを小説に偽装したノンフィクションではないか……そう噂され、発売と同時にベストセラーとなった超問題作『トヨトミの野望』と続編『トヨトミの逆襲』。その「完結作」がついに発売! 世界中を襲った未曾有のパンデミックのなか、巨大自動車会社トヨトミも待ったなしのEV(電気自動車)シフト転換を迫られていた。しかし、販売ディーラーの相次ぐ「不正事件」や持ち株比率たった2%の創業家の「世襲問題」など暗雲が垂れ込める。カギを握るのは“トヨトミの母”と呼ばれる元女優の謎の老女。彼女がひた隠す「豊臣家の秘密」とは──。 「本書の内容のどこまでが事実でどこまでがフィクションなのか。これについて、巨大自動車企業に極めて近い経営者は99%が事実と私に言い切った」(夏野剛氏、『トヨトミの野望』文庫版解説より)綿密な取材をもとに描き、経済界を震撼させてきたトヨトミシリーズ。 その“衝撃のラスト”を見逃すな!

平家物語平家物語

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2023年11月24日 発売

一章完結形式の新感覚の歴史大作! 日本古典文学史上の名作を、作家林真理子氏が換骨奪胎。「鹿谷の謀議」「一の谷の合戦」「壇ノ浦の戦い」「大原御幸」など、誰もが興味を惹かれる著名な場面、現代人の心に響く部分だけを抽出して鮮やかに再構築しました。スピード感あふれる展開! 美しい情景描写! さらに、平安時代末期の平家源氏皇室を取り巻く、ドロドロとした抗争に翻弄される人々の内面を、丹念に、リアルに描き出した部分は圧巻! 治部卿局、平清盛、平維盛、平敦盛、建礼門院徳子、二位尼時子、後白河法皇、源義経、阿波内侍と、人物ごとに全九章で構成される本作は、一章完結形式なので、前から順番に読んでも、どこから読み始めても楽しめる仕掛け。これまで「平家物語」には興味はあるけれど、前から長々続く展開に“途中で挫折した”という読者も、本作ではグイグイと引き込まれていくことでしょう。歴史ファン、古典文学ファンのみならず、現代小説のような感覚で楽しめる“令和の平家物語”になっています。 “滅びゆくもの皆美しく…。「平家物語」には日本美のすべてが凝縮している” と語る、林真理子氏、渾身の歴史大作、ここに誕生です! 【編集担当からのおすすめ情報】 かつて、「源氏物語」に範をとった小説『六条御息所 源氏がたり』『STORY OF UJI 小説源氏物語』で、平安中期の王朝文学の名作に新解釈を加え、話題をさらった林真理子氏が、今度は平安後期を舞台にする戦記物の名作「平家物語」を再構築して小説化しました。 原典となる古典の「平家物語」では描かれることのなかった、登場人物たちの心情、葛藤、心の闇に大胆に切り込み、細やかに描き上げたところが本作の最大の魅力。章タイトルには入っていませんが、小督、小宰相といった女性登場人物の、せつなすぎる心情描写はさすが恋愛小説の神様といわれる、林真理子さんならでは! 紫式部が主人公の大河ドラマで、平安期の文学に関心が高まる2024年に向けて、平安末期を舞台にした、林真理子氏の歴史大作を、ぜひともお楽しみください!

山ぎは少し明かりて山ぎは少し明かりて

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2023年11月15日 発売

祖母が守りたかったもの、それは? 瑞ノ瀬村に暮らす佳代、千代、三代の三姉妹は、美しい自然の中をかけまわり元気に暮らしていた。大切な人が戦地から帰ってくる日も、村中から祝われながら結婚式を挙げた日も、家で子を産んだ日も、豊かな自然を讃えた山々の景色が、佳代たちを包み込み、見守ってくれていた。あるときそんな瑞ノ瀬村に、ダム建設計画の話が浮上する。佳代たちの愛する村が、湖の底に沈んでしまうという。佳代は夫の孝光とともに懸命に反対運動に励むが──。 定年退職まで営業部で忙しく働く佳代の娘・雅枝と、海外留学先であるイタリアで「適応障害」になり、1ヶ月と少しで実家に帰ってきてしまった孫・都。湖の底に沈んだ瑞ノ瀬への想いはそれぞれにまったく異なっていた。 大藪春彦賞受賞、吉川英治文学新人賞ノミネートなど、いま最注目の若手作家・辻堂ゆめの最新刊! 都市開発や自然災害で、瞬く間に変わりゆく日本の古き良き故郷(ふるさと)の姿。私たちが得たものと失ったものは、一体何なのか。若き作家が三世代の親子の目を通じ、変わりゆく日本の「故郷」を壮大なスケールで描いた感動作。

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