出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
プロポーズは命令。 愛は、予想外の報酬だった。 「私がーーザラの代わりに、セルギオスと結婚を?」 父の非情な要求に、ビーの心は大きく揺れた。 破産寸前の事業を救うため、差し出した美貌の妹が拒まれると、 次に父が選んだのは地味な姉だった。 「おまえからあのギリシア人にプロポーズするんだ」 半ば脅され、やむなくビーはギリシアの富豪に会いに行く。 どうせ私は選ばれない。そう思っていたのにーー 黒髪のハンサムな彼は金色の瞳を光らせて言った。 「教師の君はザラよりいい母親になりそうだ。検討しよう」 低く響く声が、ビーの胸の奥を妖しく震わせた。 ビジネスのように結婚を受け入れたヒーローと、思いもよらぬ展開にあわてるヒロイン。しかも愛人との関係は続けるという衝撃的な条件を出され……? 運命に翻弄される三姉妹を描く、ミニシリーズ〈予期せぬプロポーズ〉。最終話『愛人を演じて』に続きます。
「きみをレディにしてみせよう。 ぼくは難題に挑むのが好きなんだ」 19歳のノエルは親兄弟を一度に亡くして悲嘆に暮れていたが、 若い親戚のところに居候させてもらうことになった。 家賃の代わりに家事や仕事を手伝う生活にも慣れ始めたころ、 親戚の義兄で洗練された富豪弁護士のジャレッドがNYから戻ってきた。 ノエルより17歳年上の彼はこの家の主で、冷血漢との評判どおり、 身内のお情けにすがっていると揶揄して彼女につらく当たった。 だがあるとき、ノエルが上流階級のパーティへ行かないのが、 着るドレスがないうえに作法もダンスもわからないからと知り、 ジャレッドはじっくり彼女を観察すると、思惑ありげに言い放った! 「服は地味だしマナーもなっていない。だがきみには、可能性がある」 ダイアナ・パーマーの貴重なヒストリカル長編リバイバルである本書は、巻末に2つの特別付録が掲載された豪華本です! 付録は作家本人による2007年のショートエッセイと、2024年に行われた作家との10問10答となっていますので、ぜひお見逃しなく。
秘密のままのほうが、幸せだったでしょうか? 愛と葛藤のシークレットベビー・アンソロジー! あのリンダ・ハワードも絶賛のレジェンド作家ビバリー・バートンによる、息もつかせぬ展開の傑作ロマンスを筆頭に、別れ別れになった二人のシークレットベビー物語を3編収録。ハラハラドキドキの時間を楽しみたい方におすすめのスペシャル・アンソロジーです!
彼にとって、私はただの親友── 花嫁どころか、愛人にもなれない。 仕事中に呼び出されたケイラは、人生最大のショックを受けた。 社長のアンドレアスが家族をつくることに決めたので、 これから結婚相手を探すという。なぜ、私じゃだめなの? 6年前までアンドレアスとケイラは恋人同士だった。 だが彼が事業を立ち上げる際、彼女は振られ、“親友”として この会社に迎え入れられたのだ。今でも彼を愛しているのに。 ケイラは悲しみと屈辱のあまり、無断で休暇をとって旅に出た。 するとアンドレアスが慌ててケイラを追いかけてきた。 「きみは僕の人生の一部だ。結婚してもその事実は変わらない」 もどかしい気持ちを抱えたまま、ケイラは彼と一夜を共にして……。 ギリシア海運王の婚外子として育ったヒーローと、3歳で親に捨てられ、里親のもとを転々として育ったヒロイン。愛に不器用な二人が見つけた真実の愛とは……? ルーシー・モンローらしい軽妙さと切なさの絶妙なバランスが光る珠玉作です。
私は彼が記憶喪失の間だけのシンデレラ。 記憶が戻れば魔法が解けて灰かぶりに……。 23歳のバニーはインドネシアの観光船で働いていたとき、 ギリシア富豪セバスティアンを見て、その美貌に一瞬で心を奪われた。 しかし船をチャーターした彼はバニーをうとましげに見ると、 「話しかけるな」と下っ端船員の彼女に冷たかった。 船が嵐にあい、二人は救命ボートで命からがら島へ流れ着くが、 セバスティアンは頭を打って二十歳以降の記憶をなくしていた。 その後セバスティアンに情熱的に迫られ、バニーは彼と一線を越えた。 甘い時間は続かない。記憶が戻ればセバスティアンは私を捨てるはず。 予想どおり、救助された富豪はバニーを一瞥もせずに立ち去った。 イギリスへ戻って6週間後、妊娠に気づいた彼女は喜びと不安の中で セバスティアンに連絡した。彼は私をもう忘れてしまっただろうか? HQロマンスはおかげさまで4000号を迎えることができました。大切な読者のみなさまへ愛と感謝をこめて、シリーズを代表する作家リン・グレアムの作品をお届けします。巻頭にはリン本人からのメッセージも収録。大人気テーマ、記憶喪失+予期せぬ妊娠です!
お願い、私をあの子の母親だと認めて。 夫になってとは決して言わないから。 将来のためにと病院に凍結卵子を預けていたタラは、 それが手違いで見知らぬ男性に提供され、半年前に男の子が 生まれていたと聞き、衝撃を受けた。私に赤ちゃんが? 息子に会いたくて矢も楯もたまらず、提供を受けたという ギリシア富豪のディオニシオスという名前だけを頼りに、 タラはアテネに飛び、彼が出席するという舞踏会に忍びこんだ。 だがそこで、彼女は世にも美しい男性と出会って瞬時に恋に落ち、 誘われるがまま彼と一夜を共にしてしまう。 翌朝、彼こそがディオニシオスだと知って、タラは凍りついた。 嘘よ! まだ見ぬ息子の父親に純潔を捧げてしまっただなんて。 16歳で両親を亡くし、幼い4人の弟妹たちをひとりで育てあげると誓ったヒロイン。思いがけず、ギリシア富豪の跡継ぎの母親となり、たとえナニーでも息子の側にいられるならと願った結末は?アビー・グリーン渾身の、心を揺さぶる感動ベビー・ロマンス!
恋という病がこんなに苦しいなんて、 罹って初めて知りました。 看護師のローズはオランダを旅行中、突然の雷雨に襲われ、 雨宿りをさせてほしいと豪奢な屋敷に救いを求めた。 屋敷の主サイブレンはハンサムな紳士で、親切にもホテルまで 高級車で送り届けてくれた。すぐさまローズは彼に心を奪われて しまうが、地味で平凡な彼女にサイブレンが好意を抱くはずがない、 二度と会うこともない人なのだと自分に言い聞かせ、淡い想いを 封じ込めた。だが数週間後、ローズの働く病院に突然彼が現れる。 なんてこと。まさかサイブレンが外科医師だったなんて! 彼は昏睡状態にある友人の息子の専任看護師を探しに来たという。 そして誰あろう、ローズに白羽の矢が立って……。 内気な看護師ヒロインと穏やかな医師ヒーローのピュアなロマンス!お互いに惹かれ合い意識しながらも、なぜか言葉にして伝えられないもどかしさ。絶大な人気を誇るベティ・ニールズの魅力が、盛りだくさんに詰め込まれた珠玉作をお楽しみください。
乙女は王子の子を授かるとも知らず、 分不相応な恋に焦がれていく……。 一国の王子であり“オートクチュールの帝王”と呼ばれるテオの下で 働きながら、サビーンは長年彼に片想いをしていた。 彼は女性関係が華やかなことでも有名な男性だ。 半年前、彼女は熱いキスをされてますますテオに夢中になった。 いいえ、既婚者だった元恋人にだまされ、最愛の祖母を亡くした私は、 王子のたわむれを勘違いしているだけなのよ。 しかし仕事がうまくいかず、落ちこんでいたときに現れたテオを見て、 サビーンは彼への想いをとめられなくなってしまう。 もう一度だけ、あのキスを経験したいと思うのは私のわがままなの? 第1作が絶賛されたミニシリーズ〈愛と銀の瞳の王位継承者たち〉の第2作をお届けします。傷心のヒロインを癒やしたのは仕事のときは厳しいボス、プライベートでは思いきり甘やかしてくれる王子というヒーローで……。ときめきが欲しい方、必読です!
愛が見えない彼に、 未来を見せたいと思った。 エリザベスは看護師派遣会社を切り盛りしている。 彼女が送り込んだ6人の在宅看護師が次々と追い返されたため、 エリザベス自らギリシアに飛び、患者の屋敷に出向いた。 彼の名はクリスチャン。ギリシア随一の大物実業家だ。 事故で失明し、歩くこともできない。 だが、医師の話では運動機能も視力も回復が見込めるという。 患者を励ますエリザベスに、彼は言った。 「ぼくは君が賞賛するような英雄ではない。怪物さ」 包帯をむしり取ったクリスチャンの顔には大きな傷跡があった。 エリザベスは息をのんだ。彼は傷跡さえも美しい……。 6人の看護師が拒まれた謎の屋敷には、光を失い、心を閉ざした美貌のギリシア富豪の姿が。誰も寄せつけなかった彼がヒロインだけには心を開き……。ニューヨークタイムズとUSAトゥデイのベストセラー作家ジェイン・ポーターが紡ぐ、魂を癒す感動ロマンス!
彼を知る必要がある。 おなかの子のことを明かす前に。 無垢なラリッサは子宝に恵まれない姉夫婦のために代理母になったが、 姉夫婦が赤ん坊の誕生を見ることなく相次いで死んでしまった。 身重で天涯孤独となったラリッサは、おなかの子の家族を捜そうと、 亡き義兄ジャワドの故郷ビダリヤ国へ移り住む。 そこで待っていたのは、新しい勤務先の優秀な上司で、 美しい黒髪と神秘的な瞳を持つ外科部長ファレス。 二人は一目で惹かれ合ったが、ほどなく驚きの事実がーー なんとファレスはこの国の皇太子で、ジャワドの弟だったのだ! ラリッサが兄嫁だったと思い込んで機嫌を損ねたファレスに、 それは違うと彼女は言えなかった。おなかの子を奪われてしまいそうで。 情熱的な作風のUSAトゥデイのベストセラー作家オリヴィア・ゲイツが《至福の名作選》に登場! 憎からず想っていたラリッサが亡き兄の妻で金目当てで近づいてきたと考えたファレスは、おなかの子は兄の子かどうかわからないと酷い言葉を投げつけて……。
この身を囚われるより、 心を囚われるのが怖くて……。 18歳で両親を亡くしてから働きづめのリリーは休暇のため、 ローマで伯爵ドミトリの個人秘書を務める弟を訪ねることに。 ところが、弟が伯爵の妹と駆け落ちしたと知って驚く。 しかも、妹が金目当てでたぶらかされたと信じこむドミトリに、 リリーまでが蔑みの目を向けられ、伯爵邸に閉じこめられてしまった。 彼女の弟が連絡してくるまでは解放しないという。 純粋な恋愛を不埒な誘惑と断罪したうえ、私からも自由を奪うなんて! 怒れる伯爵から逃れたくて誰かに助けを求めようと考えたリリーに、 ドミトリが告げた。「使用人には休暇をとらせたから、君と僕だけだ」 ああ、どうしよう、傲慢伯爵の籠の鳥になってしまった……! 「妹が僕のもとに帰ってくるまで、君を監視下に置かせてもらう」とんでもなく傲慢な伯爵は、とてつもなく魅力的な男性でもありました。高級服を着こなす長身のドミトリは“ローマ人とはこうあるべき”と言えるほど男らしく、リリーは思わず見とれてしまい……。
傲慢富豪に恋したら最後、 “愛の囚人”になってしまう……。 最愛の父が倒れ、サリーは父の会社が破産寸前だと知らされた。 彼女は金策に奔走するもすべて断られ、最後の手段として 債権者の大富豪ルチアーノ・アンドレッティに助けを求めた。 だが長身でハンサムな彼はサリーを上から下まで眺めたあと、 助けてほしいのなら、妻になれと要求してきた。 さもなければ、明日にも君の父親を破産に追い込むだろう、と。 「あなたとなんて、悪魔と結婚するようなものだわ!」 そう反発してみたところでほかに打つ手はなく、 サリーは愛されぬ花嫁となったーー彼はただ跡継ぎが欲しいだけだから。 それなら私もこの尊大な夫を愛さなければいい。そう思っていたが……。 窮地に陥った若き乙女と自信たっぷりのイタリア大富豪の愛なき結婚を描いた本作は、ハーレクインが日本に上陸した1979年に書かれた作品です。紙書籍限定の再版ですので、どうぞお見逃しなく!
そばにいるのに愛されないのは、 あまりにさみしい……。 社交界デビューしたばかりの19歳のエヴィには、 数多の紳士に言い寄られても、とうに心に決めた相手がいた。 親友の兄で11歳年上のジェームズ。やがて伯爵となる彼が、 遠い国へ旅に出ると知って、エヴィは勇気を出して恋心を打ち明けた。 彼が鮮やかな緑の瞳でエヴィを熱く見つめーー熱烈なキスをくれるとは 想像もせずに。驚きと喜びに舞い上がるエヴィ。だがその手を握った彼は 翌朝、求婚を心待ちにしていたエヴィに何も言わず、旅立った。 エヴィは泣き暮らし、心に誓った。もう誰も愛さないし、結婚もしないと。 2年後、舞踏会でしつこく言い寄ってくる男に襲われかけたエヴィは、 相手の足を撃ち難を逃れたが、悪評が立つ前に形だけの結婚をすることに。 花婿に名乗りを上げたのは誰あろう、帰国したばかりのジェームズだった! Kindleのベストセラー作家にしてRITA賞ファイナリストという実力派M・ウィリンガムがシェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』にインスパイアされて執筆した作品! 傷心からじゃじゃ馬となったヒロインの、初恋の伯爵との切ない愛なき結婚の行方は?
静寂な修道院から一転、 彼女の世界は情熱に染まって……。 修道院で静かに過ごす日々を終え、キャロラインは妹たちを連れて、 後見人であるトワイフォード公爵のもとへと向かった。 父の喪が明けた今、彼女は新たな人生の扉を開こうとしていたーー 華やかな社交界にデビューして、理想の花婿を見つけるために。 だが、現れた公爵を見た瞬間、キャロラインは目をみはった。 父と同じ年頃の男性を思い描いていた彼女の瞳に映ったのは、 若く危険なほど魅力的な男性。いったいどういうこと? キャロラインが鼓動の乱れを感じたその刹那、 公爵の瞳がきらりと輝いた。 無垢な乙女を手に入れようと、甘美で危険な策略を巡らせて……。 放蕩貴族に魅せられた、清らかな乙女の初めての恋を描くのは、海外ロマンス市場でも大人気の実力派、ステファニー・ローレンス。社交界デビューするや、華やかなパーティでも舞踏会でも紳士たちを虜にするヒロインが、やがて本当の愛に辿り着きます。
どれだけ伝えても足りないーー 「私にとっての最愛は貴方です」 王城でフェリクスとともに暮らし始めたレイラ。国を挙げた一大イベント「カーニバル」の開催に街はお祝いムードに包まれていた。レイラとフェリクスも街へ繰り出しお忍びデートを楽しむなか、カーニバル三日目に事件は起きた。なんと、地下牢に投獄されていたリーリエが脱獄したという。リーリエの強大な魔力によって危険にさらされたフェリクスは、レイラの叔父が開発した新薬『満月の狂気』を服用することに。しかし、その薬にはある副作用があった……。 さらに、レイラの持つ闇の魔力にも異変が起こりーー?
私は自ら幸せを捨ててしまった。 ボスに恋心を打ち明けたばかりに。 「1年だけ、妻になってほしい」冷徹なボス、アレスの突然の提案。 1000万ドルと引き換えに、秘書のドリーは契約結婚を受け入れる。 だが、契約書に署名した直後、心の奥からこぼれ落ちた愛の告白。 アレスは激しく怒った。きみは秘書としての一線を越えた、と。 そのまま彼は母国ギリシアへ旅立ち、そしてーー事故に遭った。 7週間後、昏睡から目覚めたアレスからドリーのもとに電話があった。 だが、彼は結婚したことも、あの夜の言葉も覚えていなかった。 「お願いだ、婚約者として一緒に来てくれ」 記憶を失った彼の懇願に、ドリーは揺れる。 偽りの愛のはずだったのに、彼のまなざしはあの日よりも優しくて。 これはやり直しのチャンス? それとも……。 彼と一緒にいられるだけで幸せーーそう信じて、ドリーはボスの故郷ギリシアで婚約者としてふるまいます。でも、愛の告白さえ覚えていない彼の便利な秘書でいるのはつらすぎて……。お金で結ばれた関係でも愛されたい。ただの秘書ではなく、一人の女性として。
よるべのない彼女に残された道は、 悪魔のような富豪にひざまずくこと。 ある朝、アンバーは訪ねてきた男性に叩き起こされ、 すぐにアパートメントから退去するよう言い渡された。 その男性──実業家コナルが新しい所有者なのだという。 頼る人もない彼女は、着の身着のままで家を出るしかなかった。 なんとかウエイトレスの職を得て、アンバーが泥酔客の相手を していると、そこへ突然コナルが現れ、強引に店から連れ出した。 私をどうするつもり? 彼のこたえは予想外のものだった。 「仕事は用意する。それより僕と一夜限りの関係を結ばないか?」 驚きながらもコナルに惹かれ始めていたアンバーは身を捧げるが、 彼女が無垢と知り、彼は態度を一変させる。「なぜ黙っていた?」 ある日突然、貧しい暮らしへと転落したヒロイン。諸悪の根源のはずのコナルに惹かれて純潔を捧げ、責任を感じた彼から便宜結婚を提案され、受け入れてしまいますが……。シャロン・ケンドリックが描く、せつない愛なき結婚の物語をお楽しみください。
家庭教師が恋したのは、 傷をもつ謎めいたカリブの富豪。 修道院育ちで天涯孤独の家庭教師サラは、カリブ海沿いの港町へ やってきた。わずか1カ月間ではあるけれど、この町で大農園を 経営する富豪のもとで、彼の亡弟の子供たちを指導するのだ。 サラの目前に迎えの車が停まり、顔に傷のある野性的でセクシーな 男性が降り立った。まあ、なんて素敵な人! 一瞬でサラの心を奪ったのは、雇い主のジェイソンだった。 だが屋敷に着くと、彼の妻を名乗る女主人から罵声を浴びせられ、 子供たちからは敵意を向けられて、すっかり自信をなくしてしまう。 ここに来てはいけなかったの? やがてジェイソンの秘密を知り、 サラは彼への想いを募らせるが、事故に巻き込まれ意識を失い……。 多くのベストセラー作家からリスペクトされる、伝説の作家アン・メイザーの知られざる逸作をお贈りします。無垢な家庭教師と荒々しい大農園主が数々の障害を乗り越えて結ばれる、クラシックな香りが漂うロマンス! 作家の世界観にぐいぐい引き込まれます。
ビジネスライクな大富豪との妊娠契約。 愛など存在しないはずだったのに……。 ずっと胸に秘めていたテイラーの夢、それは、母になること。 結婚は求めていないが妊娠したい彼女が考える子供の理想的な父親は、 妻亡きあと再婚しないと公言する、知的でセクシーな大富豪ドミニクだ。 ある日、彼女は“受胎のためのバカンス”という企画の存在を知った。 南国リゾートに1週間滞在し、子を授かることをめざすのだという。 テイラーが思いきってドミニクに一緒に参加してほしいと願い出ると、 彼はあくまでもビジネスとして契約書を交わすなら、と承諾した。 バカンスを終えて妊娠に成功したら、他人同士に戻ることも確認して。 これで、すべて望みどおりになりそう! テイラーは喜んだーー 魅惑の1週間を終える頃には、彼を本気で愛してしまうとも思わずに! 情熱的であると同時に美しく詩的な筆致と評される大作家ブレンダ・ジャクソンの大ヒット作を初邦訳! ロマンス小説界の最高峰とされる賞の一つ、アメリカロマンス作家協会のノーラ・ロバーツ生涯功労賞を受賞した作家による、情熱と感動の物語をご堪能ください。
日陰の姉の私は最初から、 美しい妹の代用品でしかなかった。 母亡き後、アンジーは家事を一手に引き受けつつ牧師の父を手伝い、 さらには問題児の妹の尻拭いまでさせられている。 ある日、美人でわがままな妹がまた泣きついてきたーー 旅先で知り合ったギリシア大富豪ヘリオスとなりゆきで婚約したものの、 ほかに好きな人ができたから、婚約を解消してきてほしいという。 いくらなんでも今回は酷すぎるわ! それに、どうして私が? だがヘリオスを怖がる妹の懇願を断れず、アンジーはギリシアへ飛んだ。 そこで初めて、妹の心変わりは、彼が事故で失明したからだと知る。 「妹の酷い仕打ちを償う気があるなら……君が僕の目になってくれ」 それはアンジーがこの地に残り、身代わり花嫁となることを意味していた。 英国が生んだ名作家マーガレット・ロームのクラシックな香り漂う、ギリシア大富豪との愛なき結婚物語。暗黒の世界に閉じ込められたも同然のヘリオスを見捨てた妹を恥ずかしく思い、涙したアンジーには、ヘリオスのいびつな求婚を拒むことなどできなくて……。