著者 : 赤川次郎
佐々本家にかかってきた謎の電話。それは次女・夕里子を恋人にする、という不気味な宣言だった。謎の男は夕里子の恋人・国友刑事を卑劣な罠にかけ、長女・綾子を異様な病院に閉じこめ、三女の珠美も誘拐、監禁してしまう。やむをえず夕里子は犯人の待つホテルへ向かうが──。大ピンチの三姉妹は果して?
あるのどかな昼下がり、レストランで食事をしていた片山義太郎と晴美。二人が食事を終えて席を立とうとした時、突然窓ガラスに亀裂が走り、テーブルの上の一輪ざしが砕け散った。それと同時に客の一人が倒れ、店内は大騒ぎに!狙撃事件かと被害者に駆け寄った片山だったが、検死の結果は意外にも「毒殺」。しかも現場からは銃弾が消え失せていた…。遁走曲のように、次から次へとつながる連続殺人の環。片山とホームズはそこに隠された真実を見つけることができるのか?大人気シリーズ21弾登場。
美しすぎて死神に狙われた室田春代の運命は 美貌の元高校教師・室田春代のまわりには、常に死者の影がつきまとう。継父は教え子に生命維持装置を外されて亡くなったし、教え子は教室から身を投げて自殺。夫は部下に射殺され、その部下も自殺してしまった。春代がすべてを操る犯人!?だが春代は「私は死神に狙われてるの」と国友刑事に異常接近中。
亜由美がアルバイト先で知り合った十六歳の女子高生・君江が、三十六歳のサラリーマン・三沢と結婚することになった。式の日取りも決まったが、君江の叔父・戸部がこの結婚に大反対。ところが、仲人をつとめる殿永が刑事だと知った途端、戸部は手のひらをかえしたようにふたりの結婚を祝福する。戸部には何か、よほど警察に知られたくない「秘密」があるらしい…?年齢差二十歳のカップルの行く手をさえぎる数々の障害。それを乗り越え、ふたりは無事ゴールインできるのか。
髪はいくらか白いけどスマートで若々しいエリート西崎敦夫は四十歳。結婚歴有、しかも十八歳の息子もいるのに佐々本家三女、珠美十五歳にひと目惚れ。でもベンツでの送り迎えに珠美もまんざらではなさそう。ところが妙な連続殺人事件にまきこまれてしまう二人。シリーズ11作目を迎え三姉妹はますます元気。
ホームレスの「ヤス」が何者かに鈍器で後頭部を一撃されて殺された、との報らせを受けた警視庁捜査一課の美人刑事・今野真弓は驚愕した。「ヤス」こと野口靖夫は真弓の大学時代の先輩で、その変わり果てた彼と偶然再会したばかりであった。野口はS工機を経営する大金持ちの川田家に婿入りし、将来を約束されたも同然であったが、なぜか一年前に失踪して行方がわからなくなっていた。早速、真弓は夫で泥棒の淳一と共に捜査を開始するが、ホームレスとなって潜入捜査をしていたはずの部下の道田刑事に危険が迫り…。
山間の豪華なリゾート・ホテル「ホテル金倉」。このホテルが閉館することになり、閉館前の最後の一週間、馴染みの客がオーナー・金倉に招待された。片山たち一行も、金倉のたっての希望でその場に招かれた。実はこのホテルでは十年前に金倉の一人娘が殺されるという事件があり、現在も未解決のまま。今回集められた招待客は、片山たちを除いて全員がその現場に居合わせた人ばかりなのだという。しかも金倉は「今度殺されるのは私だ」と予言ーはたして惨劇は繰り返されるのか?人気シリーズ第19弾。
林の中の古びた洋館ーそれが私立野々宮図書館だ。ここに所蔵されている本は、どれも犯罪や事件に関係のあった本ばかり。殺人現場で被害者が抱いていた本や、連続殺人犯が愛読していた本、首吊り自殺の踏み台として使われた本など…。この一風変わった図書館に住み込みで勤めることになった松永三記子。彼女が書庫の本を手に取ると、その本にまつわる不思議な出来事が次々と起こるのだった。一冊の「本」が引き起こす様々な事件を描く連作小説集。
ホームズと警視庁の片山刑事の妹・晴美は、バスに乗っていた。見知らぬ少女が「おいで。降りるわよ」と声をかけると、ホームズがついて行ってしまったから、さあ大変。片山たちの必死の捜査でつきとめた少女は、今度は「ちょっと人を殺すだけ」と言ってナイフを買っていった。表題作のほか、「通信簿」、「殺し屋稼業」、「催眠術」と、ホームズ大活躍の3編を収録。
K工業グループのトップでオーナーの北中茂也が自宅の居間で何者かに殺された。死体は後頭部が凹んでいて、重いもので殴られたらしい。北中は娘の厚子と二人暮らしでお手伝いさんの足立みち子が通っていた。-捜査一課の有能な警部・大谷努と部下で恋人の香月弓江が現場に急行した矢先、大谷を溺愛するママと可愛い婦人警官の川原涼子が現れた。大谷は突然の新しい部下の配属に驚いたのも束の間、さらに涼子のパパの川原浩が出現し、涼子を連れて帰ってしまい…。待望の超人気ユーモア・ハードボイルド第5弾。
「誰が夏子姉さんを殺すの?」片山刑事の耳に飛び込んできた、聞き捨てならない言葉。冗談だろうと気にとめなかったが、数日後、夏子が死体で発見された。笠原家で、一体何があったのか!?
おなじみの女子大生・亜由美のもとに、高校時代の友人・ゆかりから、結婚式の招待状が届けられた。なぜか同時に三通ーしかもそれぞれ相手の男性の名が違っている。おっとりして世間知らずなゆかりは三人からのプロポーズを断りきれず、とりあえず全員と式を挙げることにしたのだという。何とか思いとどまらせようとする亜由美だが、三人のフィアンセのうちの一人が式を目前に殺されてしまったから、さあ大変。亜由美と愛犬ドン・ファンの名コンビがまたまた活躍、お待ちかね“花嫁”シリーズ登場。
声楽コンクールの会場警備にかりだされた片山刑事とホームズ。会場では優勝候補の井田貴子とライバルの丸山恭子をめぐって、次々と事件が発生! 短編三編に、著者の自伝的エッセイを収録。
火と善行の神・プロメテウス。その名を冠した処女軍団は独裁首相の私兵と化し、“正義”の名のもとに、庶民を弾圧する殺人集団へと姿を変えてしまった。19××年、急速に軍国主義化する日本。反対派は体内に爆弾を埋め込んだ女性テロリストを派遣…。善行と信じつつ愚行へ走る乙女たちの姿が哀しみと共感を呼び起こす、著者畢生の近未来サスペンス。
流行作家・角田博紀の妻、僚子にある日届けられた豪華な花束。添えられたカードにはふと知り合った男からの愛のメッセージが記されていた。謎めいたその男は、角田が雇った殺し屋だったのだ-。夫の小説と同時進行する妻の危険な恋のゆくえは。やがて起こるいくつもの殺人が物語と現実を引き裂いていく。
温泉旅行に出かけようと長距離バス乗り場にやって来た三姉妹。ところがバスはとっくに出発してしまっていた上に、長女・綾子が強盗に遭遇、人質として連れ去られてしまった。次女・夕里子と、その恋人国友刑事、三女・珠美のドタバタ捜査が始まった。綾子は無事なのか?強盗の正体は?好評第八弾。
ポルターガイスト現象のおこる屋敷で〈タレントと一晩過ごす〉というTV番組に出演することになって、大はしゃぎの晴美とホームズ。ところが、その屋敷で殺人事件が発生。