2010年4月発売
ギターレス、鍵盤入り4ピース・バンドのミニ・アルバム。ピアノやオルガンがリードするR&Rはエルトンよりベン・フォールズに近いかな。曲調も含めてスキマスイッチあたりに通じるおしゃれなポップ・ソウル色も漂うが、ヴォーカルのキャラか、より素朴なムードが持ち味となっている。
約3年半ぶりのレーベル・コンピ。Ken Yokoyamaをはじめとするお馴染みの所属8組に加え、LOW IQ&THE BEAT BREAKER、怒髪天といった外部6組も参加。さまざまなバンドを収めている意味でも、同レーベルの枠を超えてパンク・シーンの“今”を刻み付けた一枚となっている。
●通常盤仕様 ・12Pブックレット ・ボーナストラック「タイトル未定」1曲収録(初回盤未収録) ▼CD収録曲 全6曲 01:音色 02:もしも、この世界から○○がなくなったら 03:ぼくらの空 04:パスタ 05:チーター ゴリラ オランウータン 06:夜は星をながめておくれ 07: タイトル未定
メジャー・アーティストのサポート・ギタリストや自身のバンドでの活動を続けるテッチモ7(中嶋哲也)のデビュー・ミニ・アルバム。楽曲の基調はポップなレゲエだが、歌詞や歌声には山崎まさよしや忌野清志郎に通じる骨っぽさがある。「僕のパパは」の“僕のパパは安月給”というフレーズが心に残る。
TM NETWORKをリスペクトする4人のアーティストが、架空のイベント“CLUB COLOSSEUM”でTMNの名曲を独自の解釈で2010年代テクノ・アレンジしたトリビュート・アルバム。ユーロビート風な「Dive into your Body」、オルゴールの音で聴かせる「Human System」など、アレンジも凝っている。
2009年、LA録音の第3作でスタンダード集。ドラムレスの3リズムにヴァイオリンを加えた編成が透明感のあるヴォーカルの魅力を存分に引き出している。急速テンポに乗せて軽やかに歌う「ス・ワンダフル」、ヴァイオリンのオブリガートやソロも素晴らしい「ブラック オルフェ」、ギターとのデュオでしっとりと哀感をこめる「ユー マスト ビリーヴ イン スプリング」ほか、粒揃いだ。
3ピース・ロック・バンドのファースト・ミニ・アルバム。わりとありがちな8ビート疾走系日本語ロックの典型だが、異常に動きのよいベースがヴォーカルに負けず劣らず“歌って”いるのが特長。今作で“ロックの音を借りなければ出せないさわやかさ”というものがあるのを初めて知った。
国内アンダーグラウンド・シーンの代表格と言えるガスタンクのギタリストによるEP。まさに孤高という言葉がふさわしい人物だが、本人による歌唱を含めて、ここに収められた愁いのある旋律を湛える6曲にも、一筋縄ではいかない存在感を覚えるだろう。ロックなアティテュードの一つの結実だ。
結成12年目の7枚目。久々に益子樹が共同プロデュースを手がけている。アコースティック楽器を軸とした生のバンド・サウンドを前面に出し、明るくドリーミィな楽曲が揃ったポップ度の高い仕上がり。細部まで丹念に作り込んだ手腕はやはりさすがで、成熟したポスト・ロックというべきか。
制作・出演
アンソニー・ディーン・グリフィー / イヴォンヌ・ネフ / チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 / デイヴィッド・ジンマン / ビルギット・レンメルト / マーラー / メラニー・ディーナー / ユリアーネ・バンゼ / リサ・ラーションマーラーの言を借りるならば、ジンマンはこの作品に至るために7作品の番号順収録を重ねてきた。広がり・奥行きともに申し分のないバランスが繊細に保たれた80数分の音の洪水。「千人」がこけおどしでなく、必然のスケールであることを納得させてくれる。マルチ録音が“4ch”なのも実に見識。★
デビューは10代半ばだったが気がつけば30歳超。6作目に当たる本作は、時節柄、半分ほどのプロダクションがテクノだが、メロディと歌次第でソウルになることを痛感。往年のアル・B・シュアを思わせる「ゼア・ゴーズ・マイ・ベイビー」、アヴィーラ兄弟制作の「マーズ vs ヴィーナス」など、官能的かつ幻想的な曲と並んでもなんら問題ない。★
英国ウェールズ出身のヘヴィ・メタル・バンドのサード。90年代以降のメタリカに末期カーカスを混ぜてメタルコア風のモダンなテイストも加味した、ソリッドかつドラマティックな音をコンパクトに提示する。デリカシーに欠ける米国産とは一線を画す繊細さも魅力だ。12〜15曲目は日本盤ボーナス・トラック。
ショパン・イヤーならではの気軽に楽しめるピアノの詩人作品アレンジ集。クラシックやジャズなどのメロディを、見事なラウンジ・サウンドに変身させてきた多くの実績を持つクラッツ・ブラザーズが手がけるだけに、簡単で安価な作りなどとんでもない、ショパンのラフでゴージャスな変身だ。
F4でデビューし、役者として歌手として活躍してきた彼が、過去のアルバムからチョイスした楽曲に新曲(「恐怖の闇」「失われた愛情」「二人で一緒にいる習慣」)を加えた、まさに“最愛のファンに捧げる”ベスト。すべてを包み込むような甘いヴォーカル、シンプルなメロディの中に滲む優しさ、そんな素敵なラブ・ソングが数多く詰まっている。