1989年2月発売
60年代後期に全盛を誇ったサザン・ソウルの隠れた実力者の名作アルバムが、遂に(!)登場だ。ズッシリと重いサウンドをバックに歌われるソウル・シンギングは、やはり一味違う。そう、ここでのスウィートは甘さでなく、豊潤でディープだって事。
ギタリストとヴォーカリストという、中心メンバーが変わったが、サウンドが変化していないのに驚いた。つまり、この種のパワー・メタル・バンドの個性は、ベースとドラムのリズム・セクションがにぎっているということか? 展開のみごとさには拍手。
パンク野郎の今や老舗になっちゃったけどこれは84〜85年の徳間ジャパン時代のアルバム未収録を中心にミックスしなおしたコレクション・アルバム。声は粗暴だがメッセージはまっとうそのもの。けっこう新聞とかよく読んでたりするんですよね。
ナレーションにTBSの榎本勝起を起用して、インタビューなどを交えた構成で、森若のなんやかやをファンの皆様に知っていただいて、より親しみを感じていただこうという趣向。それにしても、四方八方演歌そのものといった、このまっとうな歌い方!。
70年代後半、関西のロックシーンを席捲したソー・バッド・レビュー。本作は、彼らが76年にリリースしたデビューアルバム。ライヴにおいての破天荒なパワーは、このアルバムにはあまり生かされていないが、関西ロックの金字塔として評価したい。
この作品に対する指揮者の共感の度合いはたいへんなものだ。至るところで大胆にテンポを変え形を崩し生々しく感情を露呈する。抵抗もあるが、何を言わんとしているかが十分理解できて決して悪い気はしない。一聴の価値あり。録音も鮮明。
フルトヴェングラーと同世代のドイツの指揮者で東側だったためか日本ではあまり知られていない。モノラルでドンシャリ音や回転ムラなど音の状態が悪くアーベントロートが気の毒だが、慣れればその直截な表現や骨太な構成力の片鱗をしのぶことができる。