発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
渋谷系ブームの沈静化に伴い、実力のあるグループとそうでないグループの明暗がはっきりとしつつある。そこへいくと彼らは安泰なのだろうなと、この新作を聴いて思った。アコースティック楽器のやさしい音色と爽やかなヴォーカルが青春してていいですな。
ソ連からロシアになっても赤軍合唱団って言うのかしらん。重量級の男声合唱が力まかせに歌う演奏を終始聴かされるのは少々辛いものがある。特に選曲、アレンジのセンスの無さには参ってしまった。「第九」のドイツ語の発音は思わず笑ってしまいました。
1500年前に中東から中国、日本に伝わり、正倉院に現存する日本最古の楽譜を、高橋鮎生が現代のビートで甦らせた。民族楽器が多く使われた本作は、結果的にプログレ的な響きを持った。ヴォーカルでEPO、上野洋子(元ZABADAK)が参加している。
ハード・ロック・ジャズを標榜するN.Y.のオルガン奏者のKANWAWAの96年のアルバム。H.ブロック、A.ジャクスン、D.サンボーンらが参加し、ソリッドなサウンドの即興芸を展開。ジミヘン、MG's、コルトレーンのカヴァーが守備範囲を明示。
色々と味付けをしつつ、メロディアスでハードな音方面のいわゆる米国オルタナティヴ・ロック風といえそうなサウンドは達者。ヴォーカルをはじめとして身体全体から出るようになったら、面白くなるかも……。ここでは丸尾末広の画に押され気味と思う。
元ブリッジの大橋伸行のユニット、ペイトのデビュー盤。コレクターズのメンバーやニール&イライザなどゲストの顔ぶれを見ているだけで音が聴こえてきそうだ。60年代ポップスのおいしいトコロを乾いたギターなどでうまく料理している。カジくんに負けるな!
LUNA SEAのヴォーカルRYUICHIの7曲入りソロ・アルバム。大ヒット・シングルは未収録で、過度な情緒を抑えた音数の少ない静かなトーンが印象的。無理にバンドとの差別化をはからずに、素顔をさらけ出したような落ち着いた歌が耳に残る。
榎木孝明自身の書いた詞や描いた絵をバックに、モノローグ調で彼の朗読が響いてくる。落ちついた声で優しく語りかけてくる榎木孝明。その聡明な声と郷愁を覚えさせる物語は、聴き手の心を、遠い田舎の風景へと導いていく。彼自身の歌も同時収録中。
『BOYS BE…』から飛び出した豊嶋真千子&桑島法子によるユニットのグルーヴィなマキシ。デイト・オブ・バースのようなキュートで何となくレトロな世界とでも呼ぼうか。聴き心地のいい1枚だ。サエキけんぞうによる作詞が可愛くておすすめ。