2024年発売
わたしは母を傷つけた。たった一人の肉親を、言葉のナイフでーー。 あれから13年、後悔ばかりで大人になった。 でも、孤独に負けずにいられたのは、母の、仲間の、「うた」 があったからーー。 シリーズ累計54万部突破!『ひと』 『まち』 『いえ』に続く感動の青春譚 母がわたしを産んだ歳になった。今、わたしに、湧き出るものがあるーー。 27歳の古井絹枝には、晴らすことのできない後悔があった。中学生の頃、地域の合唱団に所属する母に「一緒にうたおうよ」と誘われたものの、撥ねつけてしまったのだ。母が秘めていた想いも知らずに・・・・・・。 大学時代、絹枝はバンドを組んでいた。 ギター担当は伊勢航治郎。バンド解散後もプロを目指したが芽が出ず、だらしない日々を送っていた。 ベース担当は堀岡知哉。バリバリ働く妻がいるが、自分はアルバイトの身で、音楽への未練も僅かにある。 ドラムス担当は永田正道。大学卒業後、父が越えられなかった資格試験の壁に挑もうとするが・・・・・・。 かつての仲間が、次の一歩を踏み出そうとする物語。
「幸福とは何か」。単純なようでいてたやすく答えの見つからない人類史上の難題。本作はイギリスの作家サミュエル・ジョンソンがこの難題に挑むいく人かの人々を見事に描き切った佳作である。翻訳を手掛けた高橋昌久氏もこのテーマについて深く考えたひとりであり、その洞察をもって『マテーシス』などの創作に昇華させた作家としての側面もある。どこか著者に似通ったところがあるように思う。「マテーシス古典翻訳シリーズ」第六弾。
「マテーシス翻訳シリーズ」の記念すべき第10弾はフォン・ホフマンスタール著『アンドレアス』です。この作品には得体の知れないエネルギーがあるということである。中盤の独りで山頂に登った時を筆頭に、鬼気迫るような、混沌としたものがあり、それが読み手を虜にする。それはツヴァイクの述べたドイツ語の美しさからくるものだろうか?言語だけに留まらないものと私は考えている。だがそれ以上の深い考察は読み手に委ねたい。(訳者まえがきより) 隠れた名作をお楽しみください。
ダンジョンキャンプ美味しく満喫中!! キャンプも冒険もグルメもダンジョン攻略も、欲張りに全部楽しんじゃいます! <あらすじ> 超チートスキル「キャンピングカー」で、愛猫のおはぎと旅を続けるミザリー。仲間となったラウルの怪我を治すエリクサーを求め「精霊のダンジョン」に出発! キャブコンへのレベルアップや、料理が壊滅的なエルフの実力者フィフィアも加わり旅路はより賑やかに。ダンジョン移動にモンスター討伐、快適な野宿もキャンピングカーにお任せあれ! そうして進む中、ダンジョンでしか獲れないレア魚を見つけてダンジョンで絶品飯店を出店することにーー? もふもふとキャンピングカーで送る快適ゆる旅ファンタジー第二弾!
どんなに面倒事が多くても、貴方がいれば幸せです。 恋に怪異にてんてこ舞い。 祓い屋令嬢ファンタジー堂々完結。 <あらすじ> 「学院の七不思議なら、そのうち祓いに行きますよ」 ジークハルトへの気持ちの決着をつけた秋が過ぎ、気づけば年が明けた冬。相変わらず怪異事に振り回される日々を送るニコラだが、今度は婚約お披露目のため、ジークハルトと共に舞踏会に参加することになり日常事でも面倒ばかり。そんな中、さらなるトラブルに巻き込まれる。 「ジークハルト様が遺体の第一発見者にして、容疑者でもあられる」 密室の美術室で起きた殺人事件。無実を晴らすため事件を調べていくうちに、やがて真実は七不思議にまつわる怪異へとたどり着きーー。 過去最大の厄介事。波乱続きで送る祓い屋令嬢ファンタジー完結。
婚約者・ニールから突然の婚約解消の申し出と次期当主の座剥奪を告げられた子爵令嬢・カリスタ。わがままな義妹がニールと結婚し我が家を継ぐらしい!?突然の出来事に混乱するカリスタを励ましてくれたのは、幼馴染で王国内でも名高い伯爵家の令息・フェリクスだった。幼い頃からカリスタに思いを寄せていたフェリクス。でもカリスタはその気持ちに全く気付いていなくて……。行き過ぎたわがままに痺れを切らしたカリスタはついにフェリクスと共に義妹に立ち向かう!欲張りな義妹には負けません!虐げられた令嬢が自分の手で幸せを掴む!
“いつか彼が心を開いてくれますように” 無垢な願いは儚く消えかけて……。 家政婦のリジーは、雇い主から屋敷の売却と解雇を告げられ、 屋敷の買い手を案内するよう命じられて呆然としていた。 そこへ早速現れたのが、イタリア人富豪ニッコロだった。 初対面だというのに二人は強く惹かれ合い、誤って狭い納戸に 閉じこめられたのを合図に、熱い一夜を共にしてしまう。 やがて、妊娠に気づくリジー。すぐにニッコロに知らせるが、 彼から、父親や夫になる気はないが“必要経費”は出すと言われ、 深く傷ついた。ただの貧しい家政婦に、愛は微塵もないのね? 子どものためと自分に言い聞かせ、彼女はマンハッタンへ飛んだ。 大スター作家シャロン・ケンドリックの真骨頂! 愛を拒むイタリア富豪と貧しい家政婦のロマンスをお届けします。マンハッタンの社交界でヒーローのパートナーとして振る舞いながらも、愛されていないという真実。ついに耐えきれなくなったヒロインは……?
最高に幸せなはずだった25歳の誕生日、 私は世界でいちばん不幸な花嫁だった。 教師のレベッカはイタリアでいちばんの独身富豪エンツォに 出会った日から熱烈に迫られ、薔薇色の日々を送っていた。 しかしフィレンツェの大聖堂で結婚式をあげる直前、 エンツォの本当の目的が彼女の祖父の遺産にあったのを知る。 いいえ、あのやさしくて完璧な紳士の彼が私をだますわけがない。 私はこの日のためにイギリスの家を引き払い、仕事も辞めたのだ。 レベッカはウエディングドレス姿で泣きながら本当なのかときいた。 だが、彼は「君への気持ちに嘘はなかった」と繰り返すばかり。 しかもすべてを知られたあとも、レベッカを手放そうとはせず……。 大スター作家S・ケンドリックに迫る勢いで実力をめきめきとつけているスター作家M・スマート。偽りの愛とわかったのに、彼との幸せだった数カ月を否定できないヒロインが最後にする選択は? 最悪の状況から始まる、最高の愛の行方を見届けてください!
愛を拒まれた惨めなシンデレラは、 本当に幸せになれるの? 理学療法士のダイアナは、謎めいた依頼を受けた。 イギリスの古城に隠遁する億万長者のもとで、住み込みの仕事が あるという。雇用期間は無期限。リハビリの報酬は破格だが、 守秘義務は絶対厳守──気難しいご老人なのかしら? 訝しみながらも彼女は受諾する。薄暗い城内に足を踏み入れると、 冷たい声が響いた。「きみで4人目。2人目は2日でくびにした」 氷河のような目の若き城主エドワードが、彼女を睨みつけていた。 それでもダイアナは心身ともに傷ついた彼に寄り添い続け、 やがてそれは熱い恋心へと変わっていく。そしてついにある夜、 エドワードの誘惑に抗えず、純潔を捧げてしまうことに……。 大人気作家ジェニー・ルーカスが描く、身分違いの二人がすれ違いを乗り越えて結ばれるドラマティックな純愛ロマンス! 大スター作家リン・グレアムも太鼓判の王道作です。ヒロインの妊娠を知ったヒーローの、隠しきれないメロメロな姿にご注目ください。
これは一夜かぎりの夢ーー明日になれば、 愛しいボスはまた、氷の仮面をつける。 大切な書類を忘れるなんて、ボスらしくないわ。 ルーカスの忠実な秘書エマは不思議に思いながら、 吹雪のなか、ボスが滞在する古城へと車を走らせた。 だが、そこにはアルコールに溺れる彼の姿があった。 「すぐにここから出ていけ」罵声を浴びて胸騒ぎを覚えた。 そういえば、去年の同じ日もボスはオフィスで泥酔して……。 これは偶然なの? それとも何か理由があってのこと? エマは放っておけなくなり、彼に付き添うことに決めた。 ボスと秘書ーーその一線を越えることになるとは夢にも思わず。 スター作家サラ・モーガンのボス&秘書もの! 幼い弟を育てるヒロインはボスへの想いを隠してきましたが、ある夜、ボスの傲慢な仮面が剥がれて……? 品位あるロマンスが得意な大スター作家、レベッカ・ウインターズが好きなあなたに特におすすめします。
飛べなくなった白鳥は、 地上のアドニスに恋をした。 生まれたときに母を亡くしたソフィアは祖父母に引き取られ、 父は死んだと聞かされて、愛のない家庭で育った。 そんななか生きがいとなったのはバレエだったが、 不幸にも交通事故に遭い、右脚の負傷で夢をあきらめた。 けれど今では美術の道に進み、ギリシア大富豪ルーカス・アリティが 名付け親から相続したコレクションの鑑定をするまでになった。 黒髪と黒い瞳を持つ長身の彼は人を寄せつけない雰囲気だが魅力的で、 同じく幼い頃に両親を亡くした者同士慰め合うように一夜を共に。 ところがその後、思ってもみなかった血縁が判明するーー ルーカスの屋敷に眠っていた古い写真から、なんとソフィアの父親が……。 新作家スザンヌ・マーチャントの日本デビュー作! 誰からも愛されずにつらい人生を歩んできたヒロインは、頼れるのは自分だけということを学んできました。逆境にもめげず前向きに生きてきた彼女は、ヒーローとの出逢いによって幸せになれるのでしょうか?
炎のキスを消し去る、氷の真実。 なのに、おなかには小さな命が……。 仕事で全国各地を回ることになった広報のローレン。 壮行パーティーで、同行者として大富豪マイケルを紹介され、 長身で上品な身なりをした彼に一目惚れしてしまう。 でも、なぜ初対面の私を値踏みするように見つめてくるのかしら? そんな小さな疑問は、強引に誘われて彼とダンスを踊るうちに消え、 情熱に火がついた勢いのままに、気づけば彼のベッドで朝を迎えていた。 だが甘い余韻に浸っていられたのも、ほんのつかの間だったーー じつは彼はかつてローレンの同僚と結婚していて、 彼女が妻をそそのかしたのが離婚原因だと思っているらしいのだ! この出逢いは仕返しの罠? 傷ついたローレンはやがて妊娠に気づき……。 ときに傲慢なヒーローを描きながらも最後にはほろりとさせ、幸せな読後感をくれるスター作家、エマ・ダーシーの名作です。誤解からすれ違う二人ですが、ヒーローがヒロインの心を取り戻すために献身的に尽くす姿が本作の読みどころ。ぜひお楽しみください!
純な乙女が情熱を、そして、愛を知り……。 シークレットベビーほか濃厚な短編集! 押しも押されもせぬ大スター作家ダイアナ・パーマーを筆頭に北米ロマンス界に燦然と輝く大人気作家が描いた、シークレットベビーあり、予期せぬ妊娠や華麗なる変身ありの豪華短編集です!
彼の瞳も、唇も、私を嫌っている。 そう思っていたけれど……。 小児病棟の看護師長で働き者のアニスは、心機一転したくて、 ノルウェーの北の果ての島に暮らす弟の誘いに応じることにした。 そこで働いていた料理人兼看護師の代わりを務めてほしいというのだ。 弟の仕事仲間たちはアニスを大歓迎してくれたが、 一緒に働く医師ヤーケ・ファン・ヘルメルトだけは、 無愛想でそっけなく、アニスとはろくに言葉を交わそうともしない。 初対面のときから彼の瞳は冷たく、声には嘲りのような響きがあった。 こめかみに白いものがまざってはいても、整った顔だちはすてきなのに。 しかたがないわ。無関心を装うアニスはまだ気づいていなかったーー ヤーケこそが、彼女が心から夢中になれる男性だということに。 白夜の国ノルウェーを舞台に、唯一無二の作家ベティ・ニールズが揺れ動く恋心を描いた名作をお贈りします。北欧の厳しい自然にも似た、大柄でがっしりしたヤーケの黒い瞳は氷のようで、口元も険しい……。そんな彼の心情を想像しながら読む楽しさは格別です。
ミシェル・リード自身が好きな作品、第2弾! 愛だけでは、乗り越えられないものがあるーー エヴィの恋人の名はシーク・ラシード。 いずれ一国を統治し、一族の女性を妻にする定めを負った、 見惚れるほど美しいアラブのプリンスだ。 ラシードの立場を慮り、エヴィは彼の子を身ごもっていることを 打ち明けられずにいたが、とうとう心を決めた。 いつものように抱き合い、甘美なひとときを過ごしーー 妊娠したことを告げると、ラシードは冷たいまなざしで言った。 「赤ん坊は僕の子か」 そう突き放され、拠り所を失ったエヴィは青ざめた。 しかも追い打ちをかけるように、彼の婚約を知らされ……。 大作家ミシェル・リードは本作について、「はじめからヒーローとヒロインが惹かれ合っているので、その後の展開を描くのが難しかったけれど、とても“やりがい”を感じた作品」と語っています。立ちはだかる難関を、二人は愛で乗り越えられるのでしょうか?