2024年12月発売
[商品について] ー「普通かどうか」より、もっと大切なことがあるー 夫と妻、そして3人の子供。どこにでもある「一般的な家庭」。でも、少し変わったところがあるとすれば、それは子供たちが学校へ通わず、家庭を拠点として学習を行う「ホームスクーリング」を導入していること。これは、そんな「とある家族」の日々を小説仕立てで綴った小さくて大きな物語。--怪我を負ったカラスと少年の絆を描いた「カラスの恩返し」、まるで磁極のように、似たもの同士だからこそ反発し合ってしまう親子の様相を母親目線で綴った「NとNの時間」、誰に何を言われようと、自分の「好き」を貫く女の子の等身大の宣言「This is me !」など「とある家族」をめぐる11のエピソードを収める。巻末には長男と次男が「今まで人類が犯してきた過ちを1つの国に集約したらどうなるのか」という着想をもとに、5年の歳月を費やして制作した物語「オモチャの世界の住人たち」も収録。 [目次] ヨウヘイ一家の精神──出版に寄せて まえがき カラスの恩返し 唯一無二の男 申述後の光景 わたしは「みなも」 創世宣言 とある家族の生きる道 NとNの時間 Rencontre à Kyoto 〜結び合う奇跡〜 This is me ! 礫(つぶて) 人生最大で最小の汚点 あとがき おまけ オモチャの世界の住人たち 著者略歴 [担当からのコメント] 子供たちが家庭で学びを行う「ホームスクーリング」を実践している一家の物語ですが、中にはその環境ゆえに「本当の自由とは何なのか」と葛藤する子の内情を描いた作品もあるなど、子育てや教育にかかわる方にとって、本作はその本質を見つめ直すきっかけになるはずです。一方で、個性豊かな家族が織りなす物語の数々は、ページをめくる手が止まらないような楽しさに溢れていますので、ぜひ「とある家族」の日々を存分にお楽しみください。 [著者プロフィール] とある家族 父母長男次男末娘の5人家族。 世の中に溢れかえる「普通」に惑わされず、自分たちの感覚や感情に正直に生きることをモットーに暮らしています。 ホームスクーリングから始まった「新しい生き方の形」を実践中です。
桜田門外の変や坂下門外の変を決行した水戸志士たち、或は西郷隆盛・高杉晋作・武市瑞山といった薩長土の志士たち、そして東北米沢出身で薩長を蛇蝎の如く思っていた雲井龍雄。彼らは自らの想いをどのような語句を以て漢詩中に詠み込んでいたのであろうか。本書は維新志士が残した漢詩を手がかりに、行動の原動力としての「狂」、「狂」の正当性を担保する両輪の「忠(公)」と「孝(私)」。そして行動しないことを示す「偸生」といった語に注目しつつ、彼らの詩想を明らかにする。 序 章 志士の詩想への視角 第1章 雲井龍雄の詩想 - 慷慨と隠逸 - 第2章 高杉晋作の詩想 -「狂」と「偸生」- 第3章 西郷隆盛の詩想 - みずからへのまなざし - 第4章 水戸志士の咆哮 - 狂挙をささえるもの - 第5章 武市瑞山の詩想 - 権道、是か非か - 第6章 自由民権運動下の雲井龍雄の一側面 -『土陽新聞』掲載記事をめぐって - 第7章 雲井龍雄と「棄児行」 - 杜鵑解釈をめぐって - 第8章 陸羯南の詩想 - 賈生のこころ - 第9章 安井小太郎『明治中興詩文』について 終 章 あとがき 主な参考文献 初出一覧