2023年12月発売
1911年にルーブル美術館から盗まれた〈モナ・リザ〉は、その後2年間行方不明だった。 主人公は、ニューヨークに住む画家で美術史家のルーク・ペローネ。彼の曽祖父は、100年以上前にルーヴル美術館から〈モナ・リザ〉を盗んだ窃盗犯だ。曽祖父の日記が見つかったというメールを受けとり、フィレンツェの研究図書館で日記を読み始めるルーク。人間味あふれる曽祖父の姿が浮かび上がってくる……。しかし、日記は肝心な部分が破り取られており、日記に関わった人が次々と死んでいく。 曽祖父が盗み、その後返却したというルーヴル美術館の〈モナ・リザ〉。 当時、何があったのか。そしてあの〈モナ・リザ〉は、贋作か、否か? ルークは、自身が殺される前に〈曽祖父の真実〉を見つけなければならない。 さえない画家兼美術史家の主人公、フィレンツェで出会った美しい女性、インターポールの捜査官、美術品贋作者、億万長者のコレクター……。過去と現在が交錯するなか、濃やかな人間模様が描かれ、エキサイティングなアクションシーンが展開する。フィレンツェ、パリ、南仏プロヴァンスの村の描写も魅力的な、ジョナサン・サントロファーによる美術(アート)ミステリの真髄。
エネルギーの新時代を予言する政治経済小説の最高峰!脱炭素、脱原発が叫ばれる現代。若手議員の仁科良一は、安定した再生可能エネルギーである地熱発電の普及に燃えていた。そんな中、仁科が推進していた大規模地熱発電所の開発が凍結されてしまう。その裏には巨大なエネルギー利権をめぐる策謀があった。長年の悲願である開発を再開し、さらに、従来の地熱発電をはるかに超える夢の新技術「超臨界地熱発電」を実現させるため、仁科が繰り出した秘策とはー。
2023年夏、六花は初恋の人・優吾の通夜に向かっていた。高校時代のバスケ部員とそのマネージャーだったふたり。最後のインターハイは優吾のコロナウイルス感染で出場辞退となり、これを原因に心を閉ざした彼は、その後誰とも連絡を取らず自ら命を絶ったという。優吾を諦めきれない六花は、通夜に向かう途中に体育館を訪れ「もう一度優吾くんに会いたい」と願ってシュートを決めると、気を失ってしまう。目覚めるとなんとコロナ前ーー2019年の春・高校の入学式までタイムスリップしていた…。二度目の高校生活をすごす中で優吾の自殺を止めようとする六花。ところが彼の死には予想を裏切る理由が隠されていて…? ラストに明かされる過去の秘密に、大号泣!
剣と魔法の世界でワクワク異世界ライフ! 二度目の人生を楽しむ異世界ファンタジー、堂々開幕!! サラリーマンの川口は、深夜のオフィスでこぼした何気ない一言を超常の存在に聞かれてしまい、異世界へ送られてしまう。 目が覚めると、そこには見たことのない女性…… 少しずつ状況を整理していくうちに、どうやら貴族の嫡男で双子の兄・アルドとして剣と魔法のファンタジー世界に転生したようで……? せっかくの二度目の人生を楽しむため、アルドは双子の弟エルファスとともに魔法を教わることに。 そこで二人はお互いの魔力を共鳴させ、学んだことを共有する特殊能力に目覚める! そうして迎えた5歳の誕生日。 アルドは街を見てまわるため護衛のハルヴァと、その娘アシェラと共に行動していた。 しかし、ハルヴァが別任務で離れた瞬間、アルドはアシェラとともに攫われてしまう。 子どもだと油断している盗賊たちを返り討ちにすべく、アルドは行動を開始するーー!! 最強の子ども誕生!? 自分の欲望に忠実なアルドの物語、開幕です。
因縁の敵、七師襲来!? デザント王国を追放され、隣国リンブル王国で仲間たちと冒険者クラン『辺境サンゴ』を立ち上げたアルノード。 王国への貢献を評価されたアルノードたちは、第一王子ソルドを介して、国王との謁見を果たすことに。 さらにソルドと敵対関係にある第一王女も接触を図ってきて!? アルノードは意図せずリンブル王国の王位継承問題に巻き込まれていくーー。 その最中、サクラが『辺境サンゴ』へと加入し、仲間とそれぞれの任務をこなしつつ平穏な日々を過ごしていたアルノードたちだったが、今度はデザント王国の第二王女プルエラが訪れる。 会談も無事終了し安心した束の間、プルエラから忠告を受ける。 それは、『七師』に連なる人物がアルノードを殺すべくこの地を訪れるという衝撃の情報でーー!? 果たしてアルノードたちは、襲い来る強敵を打ち破ることが出来るのかーー。 追放された宮廷魔導師による最強魔導ファンタジー、第2幕!
2024年1月8日より、TVアニメ放送! 骨人(スケルトン)に占拠された村を救うため、新たな剣で討伐を続ける不死者・レント。 村の安全を確保したものの、骨人の発生原因を探るべく、森の中へ立ち入ることに。 自然洞窟を発見し奥へ進んでいくレントだったが、魔術師や兵士を模した骨人だけでなく、不自然なほどに強い骨騎士(スケルトン・ナイト)と会敵しーー!? 討伐を終えて帰ろうとした矢先、レントはその場所で小さな杯を手に入れる。 マルトに帰還すると、クロープから呼び出しを受け《三叉の銛》に向かうレント。 そこでクロープから、鉱山都市ウェルフィアで開催される鍛冶大会に出場するため、銀級昇格試験で赴く際に同行して欲しいとの依頼を受ける。 その目的は、同時期に鍛冶を始めた人物との因縁に決着をつけるためでーー。 強大な魔物と戦い、多くの謎を解き、そして強くなる。 死してもなお遙かなる神銀級を目指す、不死者レントの『冒険』、第13弾ーー!
隣国の狙いは守護竜エルナ!? 変化する日々の中、少女は一つの決断をするーー。 勇者と相棒の竜により拓かれた国、ウィズレイン。 国王クロスと男爵令嬢エルナとして再会した二人は惹かれ合い、婚約者となった。 前世とは違う関係に戸惑いつつも着実に距離を縮めていく。 そんな折、城下で王城に竜がいると噂されていることを知る。 気にせず普段通り過ごすエルナだったが、外出した際に誘拐されてしまいーー!? 犯人の目的を探るため大人しく捕まっていると、クロスと親しくしていたから目を付けられたことが判明! 竜だとバレたわけではなかったため、遠慮なく制圧することに。 その後、心配して迎えにきたクロスとともに城へと帰るエルナ。 すると、隣国マールズの使者がクロスとの謁見を求めやってきていた。 目的は竜、すなわちエルナだと警戒するウィズレイン王国の面々。 真意を探ろうと準備を整え、使者のもとに向かうが、そこには前世の友と瓜二つの男がいて……? ーーこれは竜の少女が前世の友と再会し、人として生きる意味を見つけるお話。
大貴族だらけのお茶会でーー人脈を作ってカフェ拡大!? 超前向き令嬢のハッピーセカンドライフ、第三弾! ライバル店の嫌がらせを受け、評判が地に落ちたカフェを再び人気店として盛り立てたフローレス。 恋人である公爵騎士・ライアンと婚約し、いよいよ両家の顔合わせに。 そこでライアンの母である公爵夫人の助言も受け、王都でのカフェ経営を拡大するため、貴族の人脈を増やすことを決意! 庶民同然の立場であるフローレスへの風当たりも強いなか、参加したお茶会で着々と友人を増やしていた矢先ーーフローレスの元婚約者を横取りした令嬢・リリアによって悪評をばらまかれてしまう!! デマを信じた令嬢たちから敵視されるも、持ち前の度胸でピンチを軽々と回避していくフローレス。 さらには、リリアが何やら怪しい動きをしていることに気が付き……!? 「どんな逆境でも全力で立ち向かってみせるわ!」 リリアの悪事を暴くためーー反撃スタート! 超前向き令嬢の気ままなセカンドライフ、第三弾!!
2024年1月7日より、TVアニメ放送! アルノルトへの恋心を自覚し、初めての感情に戸惑いを隠せない日々を過ごすリーシェ。 あのキス以来、落ち着かないリーシェを甘やかしてくれるアルノルトへの気持ちを実感しながらも、リーシェはとある人物への再会を試みる。 婚礼衣装の支度を名目とした『婚前旅行』で海運交易の街・ベゼトリアへ向かうふたり。 運河を渡り船着き場へ向かう道中、船による人攫いの現場に遭遇し!? そこでリーシェは騎士人生における先輩、天才剣士ヨエルに出会う。 シャルガでは海賊によって人が攫われる被害が出ており、ヨエルが派遣されたのだという。 未来のアルノルトはシャルガから戦争の重要な武器を手に入れており、リーシェはそれを防ぐべく人身売買の解決に奮闘。 身分を偽り、令嬢「リゼ」として囮になるがーー。 「--『お嬢様』」(……殿下の意地悪……!) 条件としてアルノルトが護衛の『従者』のふりでリーシェに同行することになり……!?
〈各所で絶賛の嵐!ドラマ『インフォーマ』(桐谷健太・主演)。その唯一無二の世界観を引き継いだ、第二章の幕が開く。木原慶次郎、バンコク、そしてSNSの闇へーー〉 小説『インフォーマ』の続編が早くも登場。 あのコンビが帰って来る! 政治経済、芸能界はもちん、裏社会の情報にまで精通する「インフォーマ」を名乗る木原慶次郎と週刊タイムズ記者の三島寛治が再び巨悪に挑む。 今回の相手は、SNSを駆使して日本中で犯罪を繰り返す新手のマフィア組織。その拠点があるタイ・バンコクへと2人は向かうが、真の敵として浮上したのは意外な人物だったーー。 元ヤクザにして豪放磊落な木原と取材能力よりも厄介を招く才能に長けた三島が下りなす「クライムアクション小説第二弾」
[商品について] ーイロイロあります、マンション暮らしー マンション管理士会総会の後に仲間と飲みに行った北山は、酔いに酔っていつお開きになったかも思い出せないまま自宅マンションに辿り着く。防犯のため夜9時以降はロックがかかるエントランスで、鍵を開けようとジャケットのポケットに手を入れた北山は、そこにある筈の鍵がないことに気づいてーー合鍵にスッポンカップに巻き尺と、日常生活やマンション生活、内見や業務に必携の「七つ道具」をテーマに、お馴染みのマンション管理士・北山が熱意と閃き奮闘する7つのストーリーを収めた短編集第4弾。 [目次] 一 合鍵 二 スッポンカップ 三 懐中電灯 四 ペットボトル水 五 菓子折 六 巻き尺 七 備忘録 著者略歴 [担当からのコメント] 一軒家と異なり多くの人が住むマンションでは、マンションならではの暮らしや悲喜こもごもがあります。マンション管理士という視点からそうしたものを描く本シリーズも第4弾、お役立ち情報と鉄板の面白さで今回も読者を飽きさせません。ぜひご一読ください。 [著者略歴] 庵名路久(あんな・みちひさ) 1953年 宮城県仙台市出身。本名・船山弘美。 1977年 東北大学法学部卒業。 囲碁研究家。 北海道庁勤務後、作家活動に入る。
「わたしの家も、この街も、置いていけばゴミになるの?」 「ゴミ」「星」「林檎」……戦争の体験は人が言葉に抱く意味を変えてしまった。ウクライナを代表する詩人が避難者の証言を聴き取り、77の単語と物語で構成した文芸ドキュメント。ロバート キャンベルが現地を訪ねて思索した手記とともに、自ら翻訳して紹介。 旅立ちの前に ロバートキャンベル 戦争語彙集ーーオスタップ・スリヴィンスキー作/ロバートキャンベル訳 序 バス スモモの木 おばあちゃん 痛み 稲妻 妊娠 バスタブ 熊 結婚式 通り キノコ 雷 呼出音 「遠い」と「近い」 我が家 シャワー 住宅 生 土 星 歯 身の上話 食べもの ココア カレンダー カナリア アヒルの子 入場券 部屋 猫 鍵 色彩 お馬さん 恋愛 きれいなもの チョーク 血 銃弾 ランプ 手紙 愛 マドレーヌ 焼き網 都会 お祈り 空 ニュース 脚 ナンバープレート 洞窟 地下室 プラハ お別れ ラジオ 悦び 魚 自由 倉庫 ゴミ 夢 スイーツ 太陽 歌 記事 立て看板 禁句 戦車 動物 テトリス 沈黙 身体 パン生地 ケーキ 遺体 しっぽ 数 林檎 戦争のなかの言葉への旅ーーロバートキャンベル 一 列車から、プラットフォームに降り立つーー行き交う人々と言葉 二 人形劇場の舞台袖で、身をすくめるーー言葉の意味が変わるとき 三 階段教室で、文学をめぐる話を聞くーー断片としての言葉 四 ブチャの団地で、屋上から見えたものーー引き裂かれたランドスケープ 五 シェルターのなか、日々をおくるーーとどまる空間で、結び合う人々 六 あかるい部屋で、壁に立てかけられた絵を見るーー破壊と花作り 環のまわるが如く ロバートキャンベル 「戦争語彙集」原書謝辞
〜「本の雑誌が選ぶ2024年度上半期ベスト10」時代小説1位に選ばれました(青木逸美・選)〜 ●東京新聞(2024年1月6日付)書評掲載(評者:理流) ●日経新聞(2024年1月25日付)書評掲載(評者:縄田一男) ●週刊現代(2024年1月27日号)書評掲載(評者:清原康正) ●山陰中央新報(2024年2月3日付)書評掲載 ●上毛新聞(2024年2月18日付)新刊ガイド掲載 ●小説現代(2024年3月号)書評掲載(評者:田口幹人) ●週刊文春(2024年3月7日号)書評掲載(評者:青木千恵) 天明の浅間焼け(大噴火)で土石流に襲われた鎌原村。村人の8割が死に、高台の観音堂に避難した者など93人だけが生き残った。現地に派遣された幕府勘定吟味役の根岸九郎左衛門は、残された村人を組み合わせて家族を作り直し、故郷を再建しようとするも、住民達の心の傷は大きく難航していた。出世頭の若き代官・原田清右衛門が進言するとおり、廃村と移住を選択すべきなのか、根岸は苦悩する。さらに幕府側にも不穏な動きがーー。「故郷」と「生きる意味」を問い直す物語。 序 木曽の暴れ川 第一章 なんかもん 第二章 咒 原 第三章 デーラン坊の涙 第四章 家族ごっこ 第五章 江戸のダイダラボッチ 第六章 形 見 第七章 祈 り 第八章 花 畑
家族の命令で薬師として働かされている伯爵令嬢・リスティラは、心の支えだった婚約者を義妹に奪われ「リラ」と名を変えて家出する。街で苦しんでいる少年を介抱したところ、彼の叔父である美貌の侯爵ヘクターに「甥の専属薬師になってほしい」と頼まれる。実家からの追っ手を恐れ断るリラに、ヘクターは「侯爵夫人になら手を出せない」と言って二人は契約結婚することに。ヘクターと甥との温かい家族の触れ合いに徐々に心の傷を癒していくリラ。その上、偽装結婚のハズなのに体まで重ねてしまって!? 幸せに暮らしていたリラだったがーー王宮の舞踏会で家出の原因になった義妹と遭遇し!? たくさんの愛に包まれる、ドラマチック契約ラブ!
古い屋根裏部屋で埃をかぶる子供の本棚。イギリス近代の、今日では「忘れられた子供の本」が、当時の世相にいかに受け入れられたのか?膨大な史料を基に解明する、名作の系譜とは一線を画したイギリスの児童文学史。
1990年、内戦下のスリランカ・コロンボ。戦場カメラマンにしてギャンブラー、皮肉屋で放埓なゲイであるマーリ・アルメイダは、気がつくと冥界のカウンターにいた。自分が死んだ記憶はないが、ここに来る前、内戦を終わらせるための写真を撮ったことは覚えている。写真を公表するため、彼にあたえられた猶予は7回月が昇るまで。生者と死者の入り乱れた狂乱の世界をさまよう、マーリ・アルメイダの地獄めぐりがはじまる。ブッカー賞受賞作。