2014年3月発売
大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くがーー社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。 ◆2014年4月スタート TBS系ドラマ「ROOSEVELT GAME」(ルーズヴェルト・ゲーム)原作◆ プロローグ 第一章 監督人事 第二章 聖域なきリストラ 第三章 ベースボールの神様 第四章 エキシビションゲーム 第五章 野球部長の憂鬱 第六章 六月の死闘 第七章 ゴシップ記事 第八章 株主総会 最終章 ルーズヴェルト・ゲーム エピローグ
走りこみも投げこみも禁止。猛特訓よりミーティング重視。そんな超脱力系の大代台高校野球部に入った、快速球投手の青居礼文。初めは戸惑うことだらけだったけど、最高の仲間たちに恵まれて、甲子園も夢じゃなくなってきた!野球を愛するすべての人たちに捧げたい傑作青春小説。
プラハのユダヤ人街に住む宝石細工師の「ぼく」は、ある日、謎の人物の訪問を受け、古い書物の補修を依頼されるが、客の帰ったあと、彼について何も思い出せないことに気づいて愕然とする。どうやらその男は33年ごとにこの街に出現するゴーレムらしいのだ。やがて「ぼく」の周辺では次々に奇怪な出来事が…。夢と現実が混淆する迷宮めいたこの物語は、第一次大戦さなかに出版され、熱狂的に読まれたドイツ幻想文学の名作である。
評判の深川三好町「百合花」は、女性の仕事を専門に請け負う口入れ屋。ある日「百合花」で働きたいという、若い町娘のお文が現れた。彼女の存在が、女主人・千恵自身の哀しき過去にまつわる事件の引き金となる……。
事件を見れば首を突っ込む、定町廻り同心・空木勘久郎の渾名は“うろつき同心”。彼は『万病を治す奇跡の按摩』と噂される座頭・九治と出会う。その頃、江戸市中で“腹咬”と呼ばれる奇妙な病が流行し始めて……。
豆を手にすれば恋愛成就との噂がある、東大寺二月堂の節分。奈良の大学に通うまじめな理系女子の「私」は、二十年間彼氏なし生活からの脱却を願った。大混乱のなか、やっと拾った獲得物からこぼれ落ちた鈴を拾ったのは、狐のお面に着流し姿の奇妙な青年。素顔を明かさぬ「狐さん」との衝撃的な出会いだった。
浜村渚が修学旅行で大冒険! 京都で謎の連続殺人事件が発生。現場には、なぜか京野菜が撒かれていたのだ。テロ組織『黒い三角定規』の不気味な影がちらつく中、渚&親友のセチが真相を見抜く! 魔方陣を使った謎解き合戦、鳩の巣原理を操るテロリストとの対決なども加えた、傑作4篇を収録。累計50万部突破の大人気シリーズ第6弾。文庫書下ろし プロローグ おでん屋台「あんせるめ亭」にて 第1章 遊星よりの問題X 第2章 鳩の巣が足りなくても 第3章 パップス・ギュルタン荘の秘密 第4章 京都、別れの二次関数 エピローグ 宿題の答え、そして おまけ 修学旅行のパラボラな夜 あとがき 解説 結城浩
父が自殺した。突然の死を受け入れられない安藤直樹は、父の部屋にある真っ黒で不気味なパソコンを立ち上げる。ディスプレイに現れた「裕子」と名乗る女性と次第に心を通わせるようになる安藤。裕子の意識はプログラムなのか実体なのか。彼女の記憶が紐解かれ、謎が謎を呼ぶ。ミステリの枠組みを超越した傑作。
企業と癒着する上司、不透明な融資、無慈悲な貸し剥がし。大栄銀行に勤める竹内は腐敗していく組織に嫌気を感じていた。そんな折、出世頭だった同期が自殺する。役員はその死に対し「君たちはコストだ」と言い放った。目前に迫る財閥行との合併を前に、プライドをかけた戦いが始まる。リアル銀行小説の原点。
時は幕末、夜深まった横浜外国人居留地の一角・小倫敦。空き家から女の叫び声が響き、幽霊出没の噂が瞬く間に広まる。悲鳴のカラクリを鮮やかに解明する外国奉行所の若き同心・凌之介。しかし居留地の紛争の火種はくすぶり、日本人がピストルで殺害される。ミステリ仕掛け満載のエンタメ時代小説。
事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界ーーー。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。 事件の予兆と、恋の予感。 人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。 これが宮部みゆきの世界。 「霊験お初」シリーズ第一弾! 死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。
母親とふたり暮らしの小学5年生の相原優希。彼女の家庭教師を引き継いだばかりの荻野歩実は、パパが3年ぶりに会いに来てくれたと打ち明けられる。父親が一緒に暮らしていない理由を知らない歩実が前任の柚木美沙に尋ねると、そこには家族を襲った悲劇が……。パパはバンパイアだという優希の思いとは?(講談社文庫) 母親とふたり暮らしの小学5年生の相原優希。彼女の家庭教師を引き継いだばかりの荻野歩実は、パパが3年ぶりに会いに来てくれたと打ち明けられる。父親が一緒に暮らしていない理由を知らない歩実が前任の柚木美沙に尋ねると、そこには家族を襲った悲劇が……。パパはバンパイアだという優希の思いとは?
頭脳、運動神経、容姿、全て完璧な喜多義孝。学園のエースが恋したのは、幼馴染の「可もなく不可もない」女子高生・宮村奈緒。喜多の激しい告白を拒んでいた奈緒だが、彼がずっと抱えていた孤独を知り、想いを受け入れる。二人が付き合い始めた矢先、喜多は自殺した少女の日記を読み、精神を侵されていきーー。芥川賞作家・鹿島田真希が描く、純粋ゆえに危うい青春文学。 イケメン、秀才、野球部エースと、すべてにおいて完璧な「選ばれし」喜多義孝と、幼馴染で「可もなく不可もない」宮下奈緒。想いを告白する喜多に、平穏な学園生活を望む奈緒は冷めた態度をとるが、彼を突き放すこともできないでいた。しかし奈緒は喜多が抱えていた孤独を知り、自分が彼に恋をしていることに気付く。 ようやく付き合い始めた二人だが、奈緒は付き合う前と態度を変えず、喜多をやきもきさせるばかり。さらに十年前に自殺した少女・新田真実の日記を手にした喜多は、徐々に精神の不安定さを見せ始めーー。 私は文学を高尚なものにはしたくはなくて、ドストエフスキーやバルザックのように三面記事を読んでネタにするような娯楽読みものでありたいと、この小説を書きました。--鹿島田真希 芥川賞作家・鹿島田真希が描く、世界で一番残酷な初恋の物語。
奉公先を盥回しにされたあげく、弟の急死で実家を継ぐことになった太一郎。修業先は、深川の古道具屋皆塵堂。やる気なげな店主と、生意気な小僧。並んでいるのは、首吊りや夜逃げのあった家の曰くつきの古道具ばかり。太一郎には、幽霊が見えるという秘密があった。憑きものだらけの怪談人情ミステリー。
物語には生をもたらすキスと、死を招くキスがある。青春、恋愛、セックス、暴力、家族。みんなカナグリ生きている。荒々しく吹きすさぶ言葉たちはいつしか紙の上に優しく降り積もり小説となる。表題作「イキルキス」他4編を収録。 物語には生をもたらすキスと、死を招くキスがある。 青春、恋愛、セックス、暴力、家族。みんなカナグリ生きている。 荒々しく吹きすさぶ言葉たちはいつしか紙の上に優しく降り積もり小説となる。 表題作「イキルキス」他4編を収録。2編は文庫書下ろし。 イキルキス 鼻クソご飯 パッキャラ魔道 アンフーアンフー 無駄口を数える。
浦沢中学2年D組 北村ハルト。貧乏×父子家庭。親父は、三回転職の末、スナックのバーテンダー。趣味はギャンブルと草野球。甲子園に行きそびれた天才、らしい。この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。せっかく手にした中にも当たりはずれがあって、はずれの中には返品や修理ができないものもあるーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい、のに…… 浦沢中学2年D組 6番、北村ハルト 貧乏×父子家庭。二重苦にあえぐ我が家。 クソ親父は、ありとあらゆる賭け事をして負け続けた、もとタンクローリー運転手。 三回転職の末、いまはカラオケスナックのバーテンダー 趣味はギャンブルと草野球。自称、甲子園に行きそびれた天才、らしい。 この世の中は、持てる者と持たざる者とでできている。 天才、秀才、ただの人。億万長者と貧乏人。 健康な人と、そうでない人。 家庭円満、家庭不和。 せっかく手にした持ち物の中にも当たりとはずれがあって、 はずれの中には返品や修理ができないものもある。 ーーなら、せめてスクールライフだけでも無難に平和にすごしたい。 と思っていたけれど…… 学級崩壊に追い込み、担任の先生を休職させた「山辺グループ」 休職した先生の代わりに来たのは、この世で一番先生に向いていないオヅちゃん。 教室以外のスペースで授業時間のほとんどをすごすための保健室のボックス席 生き別れになった母、自称母親代わりのオネエのアキさん。 おれは友だちもつくらず、ハブられもせず、なんとかやってるつもりだけれど…… 「北村くんは、世界平和に興味ない?」 「は?」 「ぼくといっしょに戦わない?」 おれが求める平和は、ど、どこに?
水に触れると人は昏睡してしまうー謎の「新水化」現象により、人類は絶滅への道を緩やかに辿っていた。その事態の打開に選ばれたのは、「かみつき」だった。かつて人の形をしながら、人を襲い、咬み、食い、人々をパニックに陥れ、忽然と消えていった“変異体”たち。そんな、死なない「かみつき」に、人類再生の鍵が隠されていた。そして、捕獲者はいまだゼロ、生還率10%以下というこの危険な任務に就いた男がいた。自分の人生に絶望していた彼は、死に場所を探すようなつもりで探索を始める。しかしそんな彼の目の前に、「かみつき」は現れた…。SFなのか、ホラーなのか、それともこれは予言なのか。2014年度もっとも静かな衝撃を呼ぶ問題作が登場!
エル・ベダードと呼ばれる3ブロック程の「夜も眠らぬ」歓楽街、そこには、外国人観光客、知識人、ポン引き、娼婦などが蝟集する。多くの極貧労働者によって購われた特権階級の遊び場にオマージュを捧げることで、作家は何を言おうとしたのだろうか?1958年、革命前夜のハバナを舞台にしたキューバの鬼才、カブレラ・インファンテの、翻訳不可能な怪作、遂に「超訳」成る!
東京オリンピックの前年、男は出稼ぎのため、上野駅に降り立った。そして男は彷徨い続ける、生者と死者が共存するこの国をー。構想から十二年、柳美里が福島県に生まれた一人の男の生涯を通じて“日本”を描く、新境地!