出版社 : 産業編集センター
正直、ままならないことだらけの図書館業務。 でも、まあまあ楽しい毎日です。 みさと町立図書館分館に勤める遥は、33歳独身の実家暮らし。 本の貸借トラブル&クレーム対処をはじめ、 家庭内の愚痴聞きや遺失物捜索など色々ある図書館業務は、ままならないことが多い。 でも小さな町の図書館分館では、訪れる人たちの生活が感じられる。理解もできる。 だから、ここではちょっと優しくなれるのだ。 いなかの図書館を舞台に描かれる、 小さな町のハートフル・ストーリー。 [装画] loundraw
チューリップの庭園と、息をのむような図書室を備える古城・ベルジュ城。 利き蜜師・仙道と弟子のまゆは、利き蜜師協会からの、ある命(めい)を受け城を訪れた。 敷地に入った瞬間、仙道はそこに働く特殊な力を感じる。 仙道たちを迎えた城主シェーラは若く美麗な女主人だったが、その気配はあまりに弱々しい。 やがて仙道とまゆはこの城で、利き蜜師の真実を知ることになり……。 迫力のスケールで描かれる利き蜜師の物語・第二話。 「続きが気になる!」熱い支持を得ていよいよ登場です! 序章:旅立ち 一章 霧の古城 二章 図書室の魔女 三章 夜の会遇 四章 呪われた城 五章 閉ざされた時の部屋 六章 月のワルツ 七章 炎の花 八章 明けの空 終章 帰郷
母への深く激しい怒りと憎しみから、気づいたときには食べることをやめていた。すべてが、どうでもよかったのだ。 私を救い上げてくれたのは、西丹沢の厳しくも美しい自然と、確かな手応えをもたらす土だった。 精一杯にならなければ生きていけない農的暮らしは素晴らしかった。 そんな中でもいつも、母のことが重く引っかかっていた。一生このまま、母を憎んだまま、私は生きていくのか……。 苦しみの果てに彼女が見いだした一筋の光とは。 第三回「暮らしの小説大賞」受賞作。
国家最高位にあり、蜂蜜に封じ込まれた“時”を読む能力を持つ、利き蜜師の物語。 豊かな花場を持つ村・カガミノ。 蜂蜜の専門家であり術師である利き蜜師・仙道の平穏な日々は、 村に迷い込んだ一匹の銀蜂に気づいたことで一変する。 東の地で悪しき風が吹き始めている……。 仙道は幼い弟子・まゆを連れてカガミノを出るが……。 迫力のスケールで描かれる傑作ファンタジー。第三回「暮らしの小説大賞」出版社特別賞受賞作。 序章 利き蜜師 一章 楽園の雫 二章 再会の時 三章 過去への扉 四章 金の守り蜂 五章 丘の上の学園 六章 金色の蜜の糸 七章 時を渡るもの 八章 そして、帰る場所 終章 春の月の夜に
眞子(8歳)とかず(86歳)はひ孫と曾祖母で大の仲良しだった。 ひいばあちゃんと手紙交換をしたい眞子は手紙を書くが、何日待っても返事はこなくて。 手紙交換によって明らかにされるひいばあちゃんの秘密とは……。 優しさと純粋さに心打たれる傑作長編小説。
22歳の美也子は津軽塗職人の父と、デイトレーダーをしているオネエの弟との三人暮らし。母は、貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かして出て行った。美也子はスーパーのレジ係の傍ら、家業の津軽塗を手伝っていたが、元来の内向的な性格と極度の人見知りに加え、クレーマーに苛まれてとうとうスーパーを辞める。しばらくの間、充実した無職ライフを謳歌していたが、やがて津軽塗の世界に本格的に入ることを決めた。50回ほども塗りと研ぎを繰り返す津軽塗。一人でこつこつと行う手仕事は美也子の性に合っていて、その毎日に張りを与え始める。父のもとで下積みをしながら、美也子は少しずつ腕を上げていき、弟の勧めで、オランダで開催される工芸品展に打って出ることに。第1回暮らしの小説大賞受賞作!
3年間で100万ポンド稼いだ者だけに全ての遺産を譲る…。前代未聞の遺言により、熾烈な金儲けレースを始めた息子たち。だが事態は思わぬ方向へと展開してゆく。
莫大な遺産は一体誰の手に?骨肉の愛憎とむきだしの闘争の末、彼らがたどり着いた終着点は?欲望うずまく現代社会で、人間の真の幸せとは何か、を問いかける感動の後編。