出版社 : 幻冬舎
離婚、クビ、収入ゼロ……。 もう、だめかもしれない。 そこからも、人生は続く。 日常に突如現れた落とし穴から、したたかに這い上がる! 『県庁の星』の桂望実が描く、アラフィフ女の低温地獄。 長年夫を支えてきたつもりだったのに、急に離婚を切り出された専業主婦。 新規事業を立ち上げて15年、働きぶりを否定された会社員。 ともにオリンピックを目指した教え子に逃げられたコーチ。 22年間続けたラジオ番組をクビになり、収入が途絶えたフリーアナウンサー。 どん底に落ちた女たちの、新たな人生の切り開き方とは?
家族を繋ぎとめていたものは 絆かそれとも呪縛か 世界遺産・藤湖のまわりを囲むようにそびえ立つ、静謐な佇まいの十燈荘。 晩秋、秋吉一家がそれぞれの“趣味”にまつわる形で惨殺され、息子・春樹だけが一命を取り留めた。 静岡県警の深瀬が捜査を進めると、住民たちの微妙な距離感、土地独特のルールが浮かび上がる。 そして実は深瀬は、16年前の「十燈荘妊婦連続殺人事件」にも関わっていてーー。 犯人は一体誰か。なぜ秋吉家が犠牲となったのか。春樹だけが生き残った意味とは。 結末に驚愕必至のミステリー傑作。
我が国では、脅威は常に「海」からやってくるーー。海上保安庁が機密保持のために長らく秘匿してきたスペシャルフォース「SST」の活躍を描く、壮大エンターテイメント! この隠密部隊は“実在”する。 沖ノ鳥島沖で、中国の密猟船が突然自爆して海に沈んだ。さらに大量破壊兵器の調達に関わる男がクルーザーから謎の失踪を遂げ、百名を超える乗客を載せたカーフェリーへの爆破予告が届く。この未曾有の危機に立ち向かう海上保安庁の特殊部隊「SST」を待ち受けていたのは、想像を絶する国際的陰謀だったーー。今まで詳細がひた隠しにされてきた“実在”の隠密部隊の活躍を描く、かつてない海洋エンターテイメント小説!
20年以上前にとある星から地球にやってきた、翔太と犬のガッキー・グッキー。 平凡で幸せな毎日を送る彼らだったが、ある日、竜が彫られた奇妙な木箱を手に入れたことをきっかけに謎の生命体に追われることになる。のちにそれは地球侵略をたくらむ女王の物と分かるが、木箱に彫られた竜にはどうしても守りたい人がいたーー 三人は、地球を、大切な人たちを、侵略の危機から守ることができるのか。 ハラハラドキドキ時々ほろりの傑作SFファンタジー。 1章 不思議な木箱 2章 共同生活者たち 3章 繭 4章 尾行 5章 馬車とハヤブサ 6章 回り始めた歯車
証券会社に転職した唯井が偶然出会った、考古学・心理学者ジョナサン・ジョイス。彼が語る「人間の意識はどこからきたのか」という問いかけに強く惹かれた唯井は、彼の日本での講演イベントに協力することになる。しかし、その裏には認知考古学の歴史を揺るがす驚くべき事実が隠されていたーー 「意識の起源」に迫ったジュリアン・ジェインズ著『神々の沈黙』を小説のかたちで紐解く、知的冒険の書。 第一章 ナイロビ 第二章 サバンナ 第三章 東京 第四章 バルセロナ 第五章 東京 バトル 第六章 トーク・バトル
「私が守ってあげる。絶対に手を出させない」 それは愛か、執着か。 混沌とした現代社会で、ふたりは本当の自分を見つけられるのか。キリキリと迫る不安定感が物語を覆う。 登場人物たちの生きづらさややり場のない孤独感は、誰もが心の奥底で抱えるものと重なるーー。 ・バースデーソングは歌えない。 ・じゃあね、オイディプス。
「灯台めぐり」の旅を通して、姉妹のような関係を築いた白石渚と池江渚はそれぞれ恋の始まりを感じ、心が浮き立つ様子。 ところが、恋愛トークに花を咲かせるふたりには思わぬハプニングが待ち受けていて……⁉ 芽生えた恋心、変わらない友情、そして旅の続きを描いた第2章。 第 1 灯目 ふたりの渚に恋の予感? 第 2 灯目 渚たちのファーストデート 第 3 灯目 灯台めぐり・第二章 スタート! 第 4 灯目 恋のかけ引き……進行中 第 5 灯目 北海道に初上陸! 第 6 灯目 恋のトラブル発生! 彼の疑惑は本当なの? 第 7 灯目 深まる疑惑と意外な真実 第 8 灯目 渚たちの誕生日と四国初上陸 エピローグ 渚たちの最終決断とは?
神仏がたびたび人界に現れ、人々を導いていた時代ーー。 空海こと弘法大師が弟子や神仏とともに、この世に散った「邪」を滅するべく奔走する。 著者の一大プロジェクト『玄天経典』に通ずる、英雄の苦悩と活躍を描いた物語。 序章 第一章 天界で奪われた三種の神器 第二章 天部の将軍、帝釈天と合心した空海の歩み 第三章 天部の十二神将との戦い 第四章 阿弥陀如来の和解案と七福神の誕生 第五章 農民のために蜂起した平将門と皐姫 おわりに
不器用だって、泥臭くたって、あきらめない。 この景色を見せるって君と約束したから。 うだつの上がらないフリーター、一宮コウスケは高校時代、演劇部で青春を共にしたツバサ先輩と再会する。 ツバサ先輩に背中を押されたコウスケは、劇作家の夢を再び追いかけ始めるが……。 瑞々しい筆致で描かれる青春ストーリー! 第一幕 やりたいこと 第二幕 ほしいもの 第三幕 きづくこと 第四幕 そこにあるもの 第五幕 やるべきこと 断章 たどりついたばしょ 最終章 いるべきところ シークエル まだみえないもの
運命の相手を救え。 闇の力が蔓延る世界。光の力を授かった英良は、五人の聖女とつながり、世界を救うよう命じられる。 そんなとき、聖女のひとりである美咲が大闇カオスに襲われ、余命108日の定めとなる。 闇を払うため、世界を巡る「生命の旅」に出る美咲だが、数々の試練が降りかかり…… 序章 新たな預言 第一部 生命の旅 第一章 生命の火が消えるまであと百八日 第二章 生命の火が消えるまであと二十六日 第二部 新たな旅立ち 第三章 大神官ジェームス 第四章 モケーレ・ムベンベ
飛び込み自殺を図り、死亡したひとりの女性。 なぜか、母親を名乗る女性が二人現れて。 二人の母親が、娘の死の真相に迫る衝撃のミステリー! うだるような真夏日、ひとりの女性が駅のホームに飛び込んだ。そこに、なぜか母親を名乗る二人の女性が現れる。 性格も家庭環境も全く異なる二人の共通点はただひとつ。娘のことを何も知らない。 死んだのは自分の娘なのか。なぜ、死んだのか。違うなら自分の娘はどこにいるのか。二人の母親は、娘たちの軌跡を辿り始める。
●山陰中央新報(2024年10月12日付)書評掲載(評者:新藤正春[山陰中央新報報道部]) ●東京新聞・中日新聞(2024年10月20日付)書評掲載(評者:細谷正充[書評家]) ●小説すばる(2024年11月号)書評掲載(評者:大矢博子[書評家]) ●日本経済新聞夕刊(2024年10月24日付)書評掲載(評者:東えりか[書評家]) 全てを奪われても、志を奪うことは誰にもできない。 いつか必ず、次の一里を行く者がある。 「この者は、〈またうど〉の者なりーー」 徳川家重の言葉を生涯大切にし続けた老中・田沼意次。 彼は本当に、賄賂にまみれた悪徳政治家だったのか? 【またうど】愚直なまでに正直なまことの者 全てを奪われても、志を奪うことは誰にもできない。 いつか必ず、次の一里を行く者がある。 財源としての年貢が限界を迎え、江戸税制の改革者として商人にも課税。 身分の低い者も実力さえあれば抜擢し、交易に役立つ俵物のため蝦夷地開発を決定。 前例や格式にとらわれず、卓見と奮迅の働きで日の本を支えた田沼意次は、 なぜ突如老中を罷免され領地を失ったのかーー。
炎上商法でベストセラーを目指す新人作家、 文学系インフルエンサーに対抗心を燃やす書評家、 実績もないのに小説教室で荒稼ぎする講師…… 文芸界が生んだ “承認欲求モンスター”を、毒舌で退治しろ! 新人賞を獲ったばかりの作家の卵が殺された。若手刑事の高千穂は、作家兼業の名物刑事・毒島と捜査を開始する。被害者が通っていた小説教室を訪ねると、そこには異様な光景が……。受講生の提出作品を嘲笑する講師に、互いに貶し合う生徒たち。小説教室とは名ばかりの、マウントの取り合いが繰り広げられていた。高千穂が背筋を凍らせる中、嬉しそうな表情を浮かべる毒島。尋問が大好きな彼は、受講生のプライドをへし折る容赦ない取り調べを行うがーー。 小説好きは閲覧注意⁉ 「どこまで本当?」な、文壇の闇を詰め込んだ大人気「作家刑事毒島」シリーズ第4弾!
29歳。何を失ったのかもわからず、会社を辞めた。 18歳の老猫・すずこの家出をきっかけに、迷い多き男女が、走って、逃げて、追われて、追って。東京タワーに見守られ、それぞれの自分らしい生き方と、自分のいるべき場所をみつけていくーー。 第2の思春期世代の、疲れた心を軽やかにしてくれる物語。 【あらすじ】 就職して6年、広告代理店で残業とプレッシャーに疲れ切っていたさくらには、唯一自分を取り戻せる場所があった。芝公園にあるプリンセスホテルの2811号室。窓一面に広がる巨大な東京タワーを眺めながら、ここで七央(なお)さんのマッサージを受けるのだ。初めてこの部屋に足を踏み入れた日、さくらは東京タワーの堂々たる姿に自分が恥ずかしくなり、涙が止まらなかった。仕事を続けられたのは、何度もこの部屋の彼女(東京タワー)の前で悔し涙を流したからだ。7年目、ついに会社を辞めたさくらは、自分の未来に悩みつつもプリンスホテルでの時間を守っていた。そんなとき、七央が飼っている18歳の老猫すずこが行方不明に! 焦る七央と失業中のさくら、さらにさくらの同級生の千夏(ちなつ)、舞(まい)。自分が一番大切にしているものはなんなんだろう? どうすれば自分らしく生きていけるのだろう? そんな悩みを抱えながら、彼らは全力で駆け回る。 プロローグ ご挨拶 第1幕 家出 第2幕 青い酒 -さくらの苦悩ー エピソード1 アルプス 第3幕 シスタークララの占い -千夏の場合ー エピソード2 老犬 第4幕 夏の嵐 -舞の事情ー エピソード3 禊ぎ 第5幕 おおー! エピローグ すずこの気持ち
長崎高等女学校専攻科に入学し、合唱部に入った朋。 たくさんの友人に恵まれ練習に励んでいたが、戦争が激化するにつれ、選曲も活動場所も、次第に制限されていった。 それでも、支え合う友がいること、たまに皆で合唱できること、勤労動員で国の役に立てることに、朋は喜びを感じていた。 しかし、8月の暑い日、強烈な青白い光が彼女たちを覆い…… プロローグ 一年生 二年生 三年生 エピローグ
誰もがすぐに好きになる、頼れる動物病院院長のメグ先生。愛妻朱美さんとはいつも一緒。病院の裏の丘に土地を買って、ドッグランの中に動物たちの第二シェルターを作ることに。獣医学部の女子留学生が病院のアルバイトにやってきて、何やらやきもきしそうな予感……。 メグ先生を取り巻く日常を軽快に描いた、エンタメ小説完結編。
キュンキュンするようなヴァレンタインストーリー、遠い未来を舞台としたAI料理人のお話、こだわりぬいたスープのレシピの秘密…etc. よりどりみどりの食べ物にまつわるグルメな8つの短編小説集。 第1話 天空の苺 第2話 ブーカ 第3話 最高のスープ 第4話 13. Feb チョコレーション 第5話 お菓子の城 第6話 将軍たちの晩餐会 第7話 つりやど 第8話 レミング
誰も知らないあなたの過去が、もし、小説で暴かれていたらーー。 言葉で私たちを攻撃する魔者は誰だ? SNSの炎上、加熱する週刊誌報道……人の不幸を喜ぶ人間がいる。 ──お前たちを守るため、人間を喰おう。そうしよう。 衝撃のデビュー作『ジャッジメント』の著者、書き下ろし長篇ミステリ
「中学に行っても、ずっとこの関係性が続くと思っていた」 変化する友情と、大人の階段を上ることへの期待と不安。 感受性豊かな思春期を過ごす青年たちの葛藤を、繊細に描いた青春小説。 みんなの人気者・晃、真面目で勉強が得意な健斗、気が利き調和的な悟。 異なる性格を持つ仲良し三人組は、幼馴染でいつも一緒に行動していた。 しかし、入塾や中学進学を機に、彼らの間には少しずつ距離が生まれてしまう。 それぞれが劣等感や嫉妬、自己への存在意義に対する疑問を抱きながらも、 彼らは心の成長を通じて、友情の大切さを再発見していくーー。 1 塾 夏期講習 受験不合格 2 中学生 微妙なバランス ポスター表彰 3 美術 みんなと違う自分 デッサン 滲んだ水彩画 4 マラソン大会 朝練 それぞれの思い マラソン大会 5 地上に輝く星たち スケッチブック 神経細胞 模擬試験 星たち