出版社 : 幻冬舎
昭和二十二年、夏。丸山家に生まれた元気な女の子・珠輝は、両の眼球のない子どもだった。“人と違うこと”で周囲の人間や親族からも理不尽な扱いを受ける子ども時代は、彼女にとって苦難の日々だった。しかし、輝きを決して失わない心を持つ珠輝は、いつしかかけがえのない存在に囲まれていきー。強く、しなやかに生き抜く姿に心揺さぶられる、実話をもとにした物語。
「いつか」ではなく、今、大切な人に伝えたい。 累計70万部のベストセラー、「ツバキ文具店」シリーズ最新作。 鎌倉と小高い山のふもとで、代書屋を営む鳩子。家事と育児に奮闘中の鳩子が、いよいよ代書屋を再開します。可愛かったQ Pちゃんに反抗期が訪れたり、亡き先代の秘めた恋が発覚したり、新しく引っ越してきたお隣さんとの関係に悩まされたり……。代書屋としても、母親としても、少し成長した鳩子に会いにぜひご来店ください。
天界へと繋がる不思議な力を授かった青年・征一。人智を超越した存在との邂逅、そして彼らとの対話を経て、この世の起源に通ずる“物語”を目の当たりにする。新進気鋭の作家が贈る、ロマンあふれる異世界ファンタジー小説。
真由子は、テレビで見た、イケメンがマッサージをしてくれる店に予約の電話を入れた。都心のデザイナーズマンション302号室の扉を開ける。それが、イケメン花川流星との濃密な関係の始まりだった…。
喜寿を迎えた雪夫は、押し入れの整理をきっかけにこれまでの人生を回想する。青春時代の別れ、伴侶との出会い、そして現在に続く負い目ー。歳月を重ねてもなお色褪せない思いを綴った自伝的小説。
ただ、江戸を守りたい。非力であろうと、臆病であろうとーー。 二百六十年以上にわたる長き泰平の世で、江戸が初めて戦場になった日。 彰義隊は強大なる新政府軍に挑み、儚く散った。 名もなき彼らの葛藤と非業の運命を描く、号泣必至の傑作! 慶応四年。鳥羽伏見の戦いで幕府軍を破った新政府軍が江戸に迫る。多くの町人も交えて結成された彰義隊は上野寛永寺に立て篭もるが、わずか半日で最新兵器を駆使する官軍に敗北ーー。なぜ、名もなき彼らは、無謀な戦いの場に身を投じたのか。臆病者の旗本次男・小山勝美ら、若き彰義隊隊士の葛藤と非業の運命を情感豊かな筆致で描き出す、号泣必至の傑作!
「あたしは、肌馬そのものだったねえ」。自らを繁殖牝馬になぞらえた呟きをきっかけにこぼれ出す、母娘三代の密やかな本音を綴った表題作「肌馬の系譜」。数々の言葉を禁句にし、男女のベッドの中にまで持ちこまれるPC(ポリティカル・コレクトネス)に女流作家・山川英々が憤慨する「F××K PC」。歌舞伎町に流れ着いたホストと立ちんぼ、身元不明匿名カップルの破滅的な青春「ジョン&ジェーン」など、…バラエティに富んだ十三篇を収録!!
民族楽器の幽玄なる響きと、施しを求める物乞いの声。したたかで逞しい現地の人々と、色濃く残る階級意識。悠久の地を揺蕩う、青く澄んだガンジス川。剥き出しのインドを舞台に描き出す、優しく強靱なヒューマンドラマ。
人は皆、出会ったものでできている。 金も夢も友もない上京したての大学生・暖平。 ひょんなことから落語研究会に入ることになり、 “背負亭(しょいてい)こたつ”として高座に立つ羽目に!? 累計100万部突破の名手がおくる、 新しい自分に出会える人生応援小説。 あらすじ 大学進学を機に群馬から上京したばかりの門田暖平は一人、新品のこたつを亀の甲羅のように背負い佇んでいた。配送料が払えず自力で下宿に持ち帰ろうと思ったが、帰宅ラッシュで電車に乗り込むことができない……。 途方にくれる暖平の前に、一台のワゴンが停まる。乗っていたのは、入学式当日、構内で落語を演っていた落語研究会の部長・忽那碧だった。落研に誘われるが、金もなく、コミュニケーションにも自信がなく、四年間バイト生活をして過ごすつもりだと語る暖平。 「必要なのは扇子一本。あとは座布団さえあればどこでもできる」という碧の言葉に背中を押され、暖平の人生が大きく動き出すーー。 ・「面白さ」「上手さ」は一つじゃない ・明日が来るのが楽しみになるくらい準備する ・徹底的に同じ型を踏襲し、初めて個性は爆発する ・追い詰められてはじめて、人は真価を発揮する ・どんな時も楽しむ。自分がやりたいことをやる
この誘拐犯が、わたしの本当のお父さんだったらいいのにーー。 号泣、必至! 最後に待ち受ける驚愕の真相と、最後の最後にもたらされる大きな感動。 同級生はみな幸せそうだ。なのになぜ、わたしだけが、これほど不幸な目に遭い続けるのだろう。 12月の北海道。中学2年の少女・沙耶(さや)は、自分を日常的に虐待をしてきた両親が、今夜、海で自分の殺害を計画していることを知っていた。ところが下校途中「児童相談所の職員」を名乗る男の車に乗せられ、そのまま誘拐・監禁される。監禁下の交流から、ふと彼女は、男が、じつは「本当の父親」ではないかと疑い始める。一方、男は身代金2000万円が目的の営利誘拐であると犯行声明を北海道警察に送りつけ、粛々と計画を進める。男は一体、誰で、目的は何なのか?
高校卒業後、当てもなく出てきた都会で恋人と暮らす爽香。就職活動を終え、学生最後の夏休みを前に友人たちと他愛もない日常を送る国生。カジノバーで働きながら、童話作家を目指して執筆に没頭する世理。全く違う世界で生きていた彼らが、運命に導かれて辿り着いた場所とは…。生きとし生けるすべての者に捧げる、脆くて強い愛の物語。
「何もかも全部奪われる。あいつに」 AIアシスタント・ヌガーは、人類を救う世紀の大発明。になるはずだったーー wikipedia型小説という斬新な形式で、 人工知能が発達した先の“ありえるかもしれない未来”を描いた、禁断のSF作品。 この小説は、AIには絶対書けない。
売れない小説家・神野あすみの前に現れた美形の男。その男は、人間の魂を代償に何でもひとつ、願いを叶えてくれる悪魔だという。契約を結び小説家として名を揚げていくあすみだが、いつの間にか小説の題材にした記憶を失っていてー。人ならざるものとの禁断の契約二件を収録。
イケメン獣医はスーパーマン⁉ たぐいまれなるリーダーシップで、”人も動物も癒す動物病院”を形にしていく「メグ先生」。 彼を中心に巻き起こる日常を、軽快に描いたエンタメ小説。 大学生のあたし・あやがバイトしている中華料理店「久松」に、 毎日六時に現れるイケメン・メグ先生。彼はご近所の動物病院の院長で、 ドッグランもあるマンションのオーナーさん! 学生時代の仲間と理想の動物病院をつくることを目指してずっと頑張ってるんだって。 病院のスタッフさん達、幼なじみやご近所さん、あたしはみんなと仲良くなって、 先生のお話をたくさん聞くことになった。 夢を実現させながら、周りの人もどんどん巻き込んで、 そしてみんなから感謝されちゃう先生はホントに凄い! 恋人の朱美さんとも良い関係みたいだけど、なんだか最近ちょっと変……? もっと少なく読む
意識の波間に漂いながらーー 五線譜にのせた美しい音色を奏でる 代表的訳者 3 人との翻訳比較も収録! イギリス・モダニズム文学の代表作家“ヴァージニア・ウルフ”による長編小説「波」。 男女6人の独白を通して、それぞれの記憶を巡ると共にたどり着く、不思議な感覚とはーー。 【目次】 まえがき 波 対訳・翻訳比較 あとがき
平安末期は、戦争、疫病、飢饉、大地震、大火災が打ち続く時代だった。貴族の世から武者の世へ。崇徳院と後白河院、平清盛と源頼朝。これは、激動の時代を、ひたすら月と花の美しさを歌い上げ、風のように自由に生き抜いた一人の男の物語。