出版社 : 宝島社
「明くんと久しぶりに話せた…」事故がきっかけで幽霊が見えるようになったぼくは、六年前に死んだ初恋の幼馴染、桃香と再会する。昔と変わらぬ笑顔をぼくに見せる桃香は、ある未練を残してこの世に留まっていた。それは、果たせなかったあの日の約束…。桃香の魂を救うため、ぼくは六年前に交わした二人の約束を遂げるー。少年と幽霊たちの魂の交流を描く感動の連作短編。切なくて、温かい。
幕府に謀叛を企む闇勢力の陰謀を阻止し、出身藩の危機を救った浪人の左兵衛。しかし敵の首領を取り逃がした左兵衛は、帰藩せよとの要請に応じず、首領を追うために用心棒稼業を続けていた。そんな左兵衛が、正体の知れない謎の女の用心棒をすることになる。それはとある藩の事件に巻き込まれていく第一歩だった。「俺の二刀を見たら死ぬぜ」が決め台詞の、最強二刀流用心棒が活躍する痛快剣客小説。書き下ろし。『この時代小説がすごい!』シリーズ。
婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ。大藪賞受賞作家が描く、驚愕の傑作サスペンス!『このミス』大賞シリーズ。
江戸の両国橋近くに住むおゆうは、老舗の薬種問屋から殺された息子の汚名をそそいでほしいと依頼を受け、同心の伝三郎とともに調査に乗り出す…が彼女の正体はアラサー元OL・関口優佳。家の扉をくぐって江戸と現代で二重生活を送っていたのだー。優佳は現代科学を駆使し謎を解いていくが、いかにして江戸の人間に真実を伝えるのか…。ふたつの時代を行き来しながら事件の真相に迫る!
六本木の違法クラブで女子中学生が惨殺される事件が起きた。警視庁「女性犯罪」捜査班の面々はさっそく現場へと赴くが、肝心の原麻希は休暇中で連絡がつかず、妊娠八カ月の圭子を捜査へと駆り出すことに。そのころ、たまがわ市に住む女子中学生が二人死亡していることが判明。麻希の娘の葉月はいち早くそれが連続殺人事件であることに気づくがー。天才捜査官・原麻希が難事件に挑む、文庫書き下ろし長編ミステリー。ハラマキ捜査官シリーズ。
閉鎖を免れた東城大学医学部付属病院。相変わらず病院長の手足となって働く“愚痴”外来・田口医師への今回の依頼は、誤診疑惑の調査。検体取り違えか診断ミスかー。国際会議開催の準備に向け米国出張も控えるなか、田口は厚労省の役人・白鳥とともに再び調査に乗り出す。「バチスタ」シリーズ真の最終章!豪華特典として書き下ろしエッセイ「放言日記」と桜宮市年表&作品相関図も収録。
『ドッグカフェ・ワンノアール』に勤める森川凛は、幽霊が見えるという能力を持つ。カフェの前に捨てられていた仔犬を育てることにした凛は、シルビーと名づけたその犬も死者が見えることがわかる。その能力を生かして、凛とシルビーはカフェの周囲で起こる不思議な事件を次々と解決していくが、そのカフェにはある大きな秘密があったー。幽霊が見えるカフェ店員と看板犬のコンビが活躍する連作短編ミステリー。
五年前に失意の美星を救ったのは、いまは亡き大叔母が仕掛けた小さな“謎”だったー。京都にひっそりとたたずむ珈琲店“タレーラン”の庭に植えられたレモンの樹の秘密を描いた「純喫茶タレーランの庭で」をはじめ、五つの事件と書き下ろしショート・ショートを特別収録したミステリー短編集。
“「死神」と呼ばれる殺し屋のターゲットになると、24時間以内に偶然の事故によって殺される”。特ダネを追うライター・陣内は、ある組長の死が、実は死神によるものだと聞く。事故として処理された彼の死を追ううちに、陣内は破天荒な天才投資家・本宮や、組長の仇討ちを誓うヤクザとともに、死神の正体に迫っていく。一方で、退官間近の窓際警部と新人刑事もまた、独自に死神を追い始めていた…。第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンレトリバーのリラを飼うことになった。恋人の浩介と一緒に育て始めたものの、仕事が生きがいの藍はは、日々の忙しさに翻弄され、何を愛し何に愛されているかを見失っていく…。浩介が去り、残されたリラとの生活に苦痛を感じ始めた頃、リラが癌に侵されてしまう。愛犬との闘病生活のなかで、藍は「本当に大切なもの」に気づきはじめる。“働く女性”と“愛犬”のリアル・ラブストーリー。
私立大学で教鞭をとり、犯罪被害者救済活動を続けてきた大原奈津子は、衆議院統一補欠選挙への出馬を決める。そんな折、元犯罪者のプライバシーを侵害するビラを撒いて騒ぎを起こしていた団体「凶悪犯罪抑止連合会」から推薦状が届いた。戸惑う奈津子は元刑事の平澤栄治に相談する。抑止連の正体を突き止めるべく栄治の捜査が始まった。第5回『このミス』大賞優秀賞受賞作の文庫化。
雑誌『smart』にて連載された、リップスライム自身の筆による官能小説がついに文庫化!メンバー5人のリレー小説の他、「届かぬ思い。」フォト・ストーリーや、メンバーが文豪に扮したミニ写真集、男の本音が炸裂するディープなエロス討論、豪華作家陣とリップスライムのコラボによるオリジナル漫画などの企画も充実。読んで楽しい&見て楽しい、エンターテインメント・ブックです。
26歳、フリーター、処女。彼氏も友達も仕事もない苫子は、人の首の後ろのスイッチを探すのがクセ。スイッチを押せばその人はいなくなる…と空想する。夫の浮気で熟女ホステルになろうとするオバチャン、オヤジ専門のギャル、家具オタクで、家具目当てで結婚した嫁と離婚に陥ったサル男。ちょっと風変わりな人々に振り回され、苫子の人生が変わり始める。第1回日本ラブストーリー大賞審査員絶賛賞受賞作。
北海道の北端に大樹海が広がっている。神奈川県の広さに匹敵する広大な森だ。平均気温は北極圏より低く、冬にはマイナス40度を下回る日も珍しくない。そんな土地の研究林を管理する鳥類学者の元で年末年始を過ごそうと、彼の親族や学者仲間たちが集まっていた。そこへ、ヒグマに襲われたという密猟者が逃げ込んでくる。車が横転してしまい動かず、電話も通じない。小屋に集った人々は完全に孤立してしまったのだった。やがて、体重350キロを超す巨大なヒグマが小屋を襲う。秋に食いだめに失敗して冬眠できず雪の中を徘徊するシャトゥーン(穴持たず)と呼ばれる危険なヒグマだった。密猟者の銃程度ではヒグマの動きを止めることはできない。ヒグマによって少しずつ破壊されてゆく小屋。そして、人食いヒグマへの恐れが、人々から冷静さを奪い去ろうとしていた…。第5回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞受賞作。
「ハリー・ポッター」シリーズの人気ぶりはいまだすさまじい。最新刊の発売はその都度世界中でニュースになる。そんな大人気のシリーズ1〜4巻を、本書では登場人物別ストーリーダイジェストにして紹介。全巻を読んだ人、まだすべてを読破していない人、映画しか見ていない人、そしてこれからハリー・ポッターに浸りたい人たちに贈る10倍愉しくなる早わかり決定版。
自らの全知力と肉体を振り絞って作り上げた完璧なコカイン密輸のシステムー悪のヒーロー・朝倉恭介の完全犯罪が、ついに白日の下に…。追う警察、暗殺を企てるCIA、そして訪れた川瀬雅彦との決闘。はたして恭介は逃げ切ることができるのか?『Cの福音』で颯爽と登場した優雅なる野獣・恭介。闇に生きる者は闇に消えるー待ち受けるのは生か死か?6連作シリーズの掉尾を飾る雄篇の文庫化。
日本の天才科学者と彼が培養に成功した石油生成バクテリアをめぐって、掠奪・爆破・拉致・殺害の指令が乱れ飛ぶ!やがて戦慄すべきバクテリアの真の姿が明らかに…。科学者である前に人間としてどう生きるべきか-読む者の胸を熱くするヒューマン・エンターテインメント。「サントリーミステリー大賞・読者賞」ダブル受賞作家がおくる21世紀の知的冒険小説第1弾。