出版社 : 二見書房
父の仇を討つべく八歳より母の導きで血の滲む修行。長剣抜刀「卍抜け」に開眼し、十八歳で仇討ち旅に出た林崎重信。十一年ぶりに出羽の地を踏んだ重信を狙う刺客。かつて重信が討ち果たした仇の息子であった。この刺客に、諜者らしき男が語りかけた。「おぬしの仕事は、最上義光の一命を断つこと。私怨を晴らすのにかまけて、信長公よりご依頼の儀を疎かにされては困る」
赴任二年目の新任教師・崇士は、小学校のPTAを二分する派閥争いに巻き込まれることに。清楚な美人妻・慶子派とワイルドな社長夫人・珠実派ー各陣営のお色気たっぷりな母親たちからさまざまな形で誘惑され、PTA行事の議決に圧力をかけられるが…。豊満な肉体が行間で躍りまくる書き下ろし官能エンターテインメント!
スコットランドの女学校を卒業したばかりの名もなき小国の王女マーセデスは、皇太子である父が用意した馬車でロンドンへ向かう道中、何者かに襲撃された。従者や親戚を失い、命からがら森を逃げのびて村はずれの宿屋にたどりついたものの、全身ずぶ濡れで汚れきった彼女が本物の王女だとはだれも信じてくれない。ただひとり、ヨーロッパ戦線の武勇で名を馳せたダニエル・マキノン少佐を除いてはー。護衛を引け受けたダニエルとふたりきりの旅が始まるが、再び襲撃者の魔の手が迫り…!?
「将軍家の松姫様が日光へ代参される。事前に現地を探索せよ」という父・稲月三万五千石の藩主からの密命が、藩邸を夜逃げした若殿・千太郎君に届いた。許嫁の田安家ゆかりの由布姫、山之宿の弥市親分と若殿は、日光への道中で奇妙な男を助けたのだが、これが日光奉行所と宇都宮藩が絡む怪事件の幕開けだった。
ルイジアナ州ニューオーリンズ。殺し屋を引退したケラーは結婚し、子供もできてすっかり良き市民になっていた。新しい仕事のリフォーム事業も、好景気で順調だった。ところが、サブプライムローン問題によってバブルがはじけ、一気に失業状態に。そんなところへ、身を潜めていたドットより突然電話があり、殺しの依頼が舞い込んだ…(『ケラー・イン・ダラス』)。ほかに、数年ぶりに訪れた懐かしいニューヨークを異邦人の眼で見ることにとまどう『ケラーの帰郷』などを収める連作短篇集。
倉沢藩三百万石の下級武士・小森純吾は、伯母の厠を覗いたことが見つかり、強く叱責される。意気消沈したまま「天狗山」へと入っていく純吾。そこで不思議な美女と出会い、情を交わす。その後不思議なことに、純吾の異性関係がうまく行き始める。叱責された伯母、薙刀の師範、従妹、そして下女まで…。超人気作家による待望の時代官能書き下ろし。