出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
他人が怖い私のささやかな望み。 それは静かな暮らしと赤ちゃんだけ。 イタリア富豪カシアンの家政婦として主人不在の館の管理をするリリ。 誰も訪れないここは、彼女にとって理想の職場だった。 その富豪が戻ってきたとき、リリは大変な話を耳にする。 館が売却されるというのだーー彼が結婚し、子をもうけない限り。 リリは一世一代の勇気を出し、カシアンに自分が妻になると申し出た。 容姿にすぐれ、華やかな女性遍歴を持つ主人がただの家政婦の自分を 選ぶなどありえないけれど、大切な彼と館のためになにかしたかった。 驚いたことに、カシアンは資産を守りたいと結婚を決意した。 ただし、リリには一つ重大な問題があった。 彼女は他人に触れられないという恐怖症に苦しんでいたのだ。 ドラマチックな物語作りにかけては他の追随を許さないA・グリーン。憧れのヒーローと結婚したヒロインは、子供は体外受精で授かるものと思っていました。だが自然妊娠を提案され、彼に魅力的と言われて心が揺れ……。彼女は恐怖症を克服できるのでしょうか?
秘書のたった一度の嘘が、 ボスの情熱に火をつけた。 密かに憧れていた社長ジャックが美人女優と婚約し、 秘書のハンナはすっかり落ち込んでいた。しかもその女優が ジャックの友人とも深い仲にあると知ってはなおさらだ。 なんとかしてボスを悪女から守れないかしら? そう考えていた矢先、ジャックが事故で頭に重傷を負ってしまう。 慌てて病院に駆けつけたハンナは医師に、彼が過去6週間の 記憶をなくしていると告げられて言葉を失った。 もちろん、彼は自分の婚約者が誰なのかも覚えていない……。 退院の日、ジャックを迎えに来たハンナは、つい口走っていた。 「婚約者の私があなたのお世話をするから安心して」と。 “婚約者”としてヒーローと暮らし始めたヒロインは、幸せながらも日ごとに罪悪感が募り、真実を話さなければと悩んでいました。ところがそこへ本物の婚約者が怒りの形相で乗り込んできて……。ミランダ・リーが描く、ボスと秘書の灼熱ロマンス決定版!
命の現場で出会った二人に届いた、 かけがえのない愛の贈りもの。 クリスマスを間近に控え、ロンドンにある総合病院の救急外来は 大勢の人でごった返していた。そんな現場にいきなり派遣された 看護師イモジェンは、チームを統括する若き名医アンガスに冷たく あしらわれても、生来の明るさと患者への敬意を忘れない看護で、 しだいに周囲の信頼を得ていった。ある日、カフェででくわした アンガスから、離婚直後であることやシングルの子育ての不安を 聞かされ、イモジェンは驚いた。まさか同じ境遇だったなんて! 二人はすっかり打ち解けて、急速に関係を深めていく。 だが一線を越えてベッドを共にした後、イモジェンは怖くなった。 私は彼を愛してしまった。でも……彼は本当に私を愛しているの? ヒロインはヒーローのよき友人として寄り添おうとしますが、募る想いはもう隠しきれなくて……。看護師としてのプライドと、女性として母として奔放に生きたい願望との狭間で揺れ動くヒロインの心情を、実力派キャロル・マリネッリが丁寧に描き出します。
切なさを抱えて生きるふたりが、 人生最高の奇跡を授かるクリスマス。 ダルヴァーストン総合病院での勤務初日、助産師のルーシーは、 ボス風を吹かせない産婦人科医マックスの優しい人柄に惹かれる。 患者への深い思いやりと医師としての優秀さにも感銘を受け、 翌日には彼と組んで仕事をしたことでますます魅了された。 ところが、マックスは独身主義のプレイボーイで 病院中の看護師と浮名を流していると同僚に忠告され、失望。 ルーシーが転職したのも、元婚約者の浮気が発覚したからなのだ。 もう二度とハンサムで人当たりのいい男性にだまされないわ! そう心に誓うルーシーだったが、彼女はまだ知らなかったーー 彼の刹那的な恋の裏には、胸を締めつけられるような理由があることを。 感動作を数多く遺した英国人作家ジェニファー・テイラーのクリスマス・ロマンスの初邦訳をお贈りします! ダルヴァーストン総合病院が舞台の本作は既刊『奇跡が街に訪れて』や『彼女のエンディングノート』他の関連作。小さくて大きな奇跡をお見逃しなく!
知られるのが怖いーー 私の心にいるのは、今もあなただけだと。 ジェネッサの姪の洗礼式に兄の親友ブライスが出席すると聞き、 彼女の心は激しく動揺したーー私の純潔を冷たく拒絶した人! 兄はジェネッサとブライスが初めて顔を合わせると思っているが、 じつは12年前、彼女がまだ画学生だった頃に出会っていた。 若き億万長者ブライスのオーラに触発され、絵のモデルを頼むと、 それを誘惑と受け取った彼にベッドへいざなわれて……。 だが結局、彼女が初めてであることに気づいた彼に、 金目当てで世慣れたふりをして近づいてきたのかと罵られ、拒まれたのだ。 あの屈辱の夜以来の再会。ブライスの顔に、怒りと蔑みが浮かんだ。 ジェネッサの心はあれからもずっと、彼で占められているというのに。 胸に迫る心情描写と夢のようでありながらリアリティのあるロマンスで人気のS・フィールドが、HQイマージュ〜至福の名作選〜に登場! 17歳の頃に出会ったヒーローのことが忘れられず、彼以外の男性に惹かれることがずっとなかったヒロインの恋の運命は?
「私の愛はいらないの?」 「僕は君の友情が欲しい」 看護師長のサラが失恋をして落ちこんでいたある日、 意外な人物から声をかけられたーー 長身でハンサムな顧問医のドクター・フーゴ・ファン・エルフェン。 サラはフーゴの下で働き始めて3年になるが、 彼はこれまで一瞬たりとも彼女に関心を示さなかった。 もちろん今回も、入院患者のケアを手伝ってほしいと頼まれただけ。 ところが数日後、サラが勤務を終えて帰ろうとしたとき、 フーゴに呼び止められ、驚くべき申し出をされる。 「僕と結婚してくれないか?」息もできず呆然と立ちつくすサラに、 彼はほほえみもせずに続けた。「友情以上を求めはしないよ」 唯一無二の作風で今なお世界のファンに愛される作家ベティ・ニールズが1970年に描いた、友情結婚から始まるピュアなシンデレラ・ロマンスの名作をどうぞご堪能ください。
「妻となれ」--鷹の目をした王の命令。 子を産む道具を、夫は愛するはずもないのに。 ポリーは実父を捜して訪れた異国ダーリアで、 突如として空港から王宮へ連行される。 迎えたのは、民に崇拝される冷徹な英雄ーー国王ラシャド。 「私の妻となれ」 鋼のような声と、鷹のような目になぜか心揺さぶられ、 ポリーは恐れと戸惑いのなかで頷いた。 それが恋の始まりだとは気づかぬまま。 だがラシャドの目的は、亡き王妃の代わりに 子をなす妻を手に入れることだったーー 国に平和をもたらすための、冷酷な取引として。 母の形見の指輪が、娘たちを真実の愛に巡り合わせる感動3部作〈三姉妹はシンデレラ〉。1話目の今作ヒーローは非情なシーク、2話目は放蕩イタリア富豪、最終話はセクシーなギリシア富豪ヒーローとなる絢爛豪華なロマンス!
スポットライトを浴びるより、 あなたの瞳に映りたかった……。 エベレット家の末娘でオペラ歌手になる夢を追うオダリーは、 マンハッタンの大富豪トニー・ガルサに無視され、冷たくされていた。 「俺にとって女はただの道具にすぎない」 そう明言する彼に恋なんかしたら、不幸になるに決まっている。 しかも、最近でこそ誠実なビジネスで成功を収めているけれど、 もともと裏社会で番を張っていた異色の存在なのだ。 とはいえ教養があり芸術を愛する彼に、オダリーは密かに憧れていた。 そんなある日、オダリーの兄が命を狙われる出来事があり、 今度は妹のオダリーまでが標的にされてしまうはめに。 妹を守ってほしいと兄が依頼したのはなんと、トニー・ガルサだった! 〈テキサスの恋〉の関連作! 巻頭にダイアナ・パーマーからファンの皆さまへの特別メッセージが掲載されています。ぜひお見逃しなく。既刊『純真な歌姫』の主人公たちの娘が今作のヒロインを務めます。
つらかった日々を乗り越え、新しい人生を。 不遇の娘の恋物語を綴じた極上アンソロジー! 不遇のヒロインがつらい日々に区切りをつけて新しい人生に踏み出した矢先に、再び運命を大きく左右する再会や出逢いにぶつかる、シンデレラ物語を2編お贈りします。P・ホールドーソン作『偽りの義妹』は紙書籍でしか読めない貴重な作品ですのでお読み逃しなく。
天使はすべてお見通しだった── 私と彼がヤドリギの下で誓うことも。 3年前、ハンナは逃げるようにニューヨークを離れ、トスカーナへ やってきた。当時、料理界で莫大な財を成した富豪アントンルカの 店で働いていた彼女は、突然現れた謎めいた男性客に魅了され、 熱い一夜を共にしてしまった。翌朝、彼は名も告げずに姿を消すが、 思いがけずハンナのおなかに小さな命を授け、それと同時に、 なぜか彼女は理不尽な理由で一方的に店を解雇されたのだった。 きっと運命だったのよ。今は愛しい息子とホテルの職を得られたし。 だが、職場ででくわしたホテルの新オーナーの顔を見た瞬間、 ハンナは衝撃で凍りついた。あの夜の恋人が目の前にいたのだ。 アントンルカ!? 私を追い払った傲慢富豪が息子の父親だなんて。 愛する息子の父親と、自分をくびにした非情な富豪が同一人物だと初めて知って驚愕したヒロイン。後継ぎのためにと愛のない求婚をされても、戸惑うばかりで……。ケイトリン・クルーズが軽妙洒脱な筆致で紡ぐ、聖夜のシークレットベビー・ロマンスです!
“君でなければ”“君は特別な女性だ” 無垢な彼女は人生を乗っ取られてーー。 ヴェリティはアメリカからギリシアへ引っ越し、2年間、 IT企業のCEOであるアレックスの秘書をしていた。 冷たい美貌のギリシア富豪は世間から血も涙もないと思われていた。 ある日そのボスと彼女が婚約した、というネット記事を見て、 ヴェリティは仰天する。今まで一度も男性とデートしたことはないし、 雇い主のアレックスから熱い視線を向けられたこともないのに。 だがなんと情報を流したのはボス自身で、会社のイメージ改善を狙い、 ヴェリティと期間限定の偽装結婚をするというのだ! アレックスの花嫁になれても、いずれ必ず彼に会えなくなる日がくる。 突然、ヴェリティはずっとボスに想いを寄せていた自分に気づき……。 ギリシア富豪ヒーローの求婚にヒロインが「イエス」と言ったのは彼に喜んでもらいたかったからでした。しかしどんなに二人きりで親密な時間を過ごしても、彼は会社のための結婚という考えを変えず……。ロマンチック&ドラマチック&切ない一作。お薦めです!
義理の兄を慕う気持ちは、 いつしか恋へと変わっていた。 血の繋がりのない私に優しくしてくれた義父が、余命僅かだなんて。 シェリーは迎えに来た義兄ミッチェルに連れられ、急ぎ帰郷した。 やつれた顔で床に臥す義父を見て彼女は胸を痛め、しばらく実家に 滞在することにした。だがシェリーの胸を苦しくさせているのは、 それだけではない。連れ子同士としてミッチェルと出会って10年。 ハンサムな彼はさらに魅力を増し、女性たちを釘づけにしている。 ミッチェルにとって私はただの義妹。いつかの夜、ついキスを 交わしてしまったのも、きっと何かの間違いだったのよ。 そんな折、ミッチェルが義父にシェリーとの婚約を勝手に宣言し、 来週にも結婚するつもりだと話しているのを偶然耳にして……。 ハーレクイン・ロマンスを代表する作家の一人、ヘレン・ビアンチンが描くせつない義兄妹ロマンスをお楽しみください。ヒロインが少女の頃から見守り、日ごと美しく成長していく彼女を眩しく見つめながら、密かに彼女につく悪い虫を追い払うヒーローに注目!
「秘書は見た目がよくて頭が空っぽがいい」 ーーなんて時代錯誤で横暴なボス! 10代で両親を失って以来、懸命に働いてきた秘書のテッサは、 妹の学費を賄うため、より待遇のいい会社への転職を決めた。 だが新しい職場で彼女を待っていたのは、 冷酷な独裁者のような社長カーティスだった。 仕事はもちろん、コーヒーの味にも文句をつけ、 あげくの果てには、自分の娘の世話までテッサに押しつける始末。 しかも歴代の秘書は皆、テッサとは正反対のセクシーな美女ばかり。 地味な私に、この人の秘書が務まるのかしら? ある日、うっかりして足をくじいたテッサは、 思いがけずカーティスに優しく介抱され、ときめいてしまい……。 ボス&秘書ロマンスの決定版! 働きづめの貧しい苦労人の秘書が気難しい魅惑の傲慢ボスに振り回されてーー? 純粋なヒロイン像を描いて大人気のキャシー・ウィリアムズ。キャラクター描写が秀逸な元祖シンデレラストーリーをお届けします。
親に反対されても、産みたかった。 恋い焦がれた彼の子だから。 17歳の夏、ジュリーは3歳年上のトレヴァーに純潔を捧げた。 その後、彼から連絡はなく、何事もなかったように数カ月が過ぎ、 ジュリーの大学進学が決まってほどなくして妊娠が判明した。 “始末”するよう再三迫る両親を振りきって、彼女は息子を産んだーー 医師を志すトレヴァーの妨げになると考え、彼にはいっさい知らせず。 今、12歳になった息子が学校でいじめられて不安定になったため、 ジュリーはLAから故郷の町に引っ越し、看護師の求人に応募した。 だがその医院の院長こそ、なんと息子の父親、トレヴァーだった! 面接で採用が決まり、ジュリーは観念した。もう隠しきれない……。 「私には息子がいると言ったでしょう。父親はあなたよ、トレヴァー」 USAトゥデイのベストセラー作家の日本デビュー作! 予期せぬ妊娠ではあったけれども、生まれてきた息子はジュリーにとってはまちがいなく宝物でした。再会後、トレヴァーには真実を告げたものの、彼が父親だということを、繊細な時期の息子には言えず……。
彼にも楽しいクリスマスを 過ごしてほしかっただけなのに……。 ロンドンの超高級ホテルで客室係として働く派遣メイドのグレース。 クリスマスも近いある雪の日、いつもとは違う部屋の清掃を任され、 初めて足を踏み入れたのは最上階のスイートルーム。 ホテルのオーナーで美貌の大富豪フィンリーが使っているらしい。 壮観な眺めを誇る室内に入ると、彼の旅行かばんが置かれていたので 中身を片づけていくうち、ツリーに飾る天使の像が出てきた。 きっと彼は家族と離れてクリスマスを過ごさないといけないのかも……。 母に捨てられ、代わりに育ててくれた祖母も1年前に亡くした私みたいに。 せめて、この洗練されているけれど冷たい空間をクリスマスらしく 温かい雰囲気にしてあげようと、グレースは一生懸命に飾りつけをした。 フィンリーから罵声を浴びせられ、涙を流すことになるとも思わずに。 フィンリーが怒ったのは、亡き妻を思い出させるクリスマスが嫌いだからでした。解雇を仄めかされたグレースは、祖母がいないだけでもつらいクリスマスなのに、家賃も払えなくなったらどうしようと震えます。ところが怒りの爆発の後で彼はなぜか優しくなり……。
翼を折られ、どん底へ。 白鳥を救うのは、大富豪の傲慢な愛。 4年前、前途有望なバレリーナだったミランダは、 公演中に舞台から突き落とされ、怪我で引退を余儀なくされた。 度重なる手術とつらいリハビリ……。体には大きな傷痕が残った。 夢をあきらめてバレエ教師となったある日、大富豪ダリウスと出逢う。 彼は4年前のあの舞台の観客だった。「君はバレリーナのミランダだな」 あの事故には触れられたくない。どれだけの苦しみを味わったことか。 だが、ダリウスは逃げ出すミランダをとらえ、無理やりダンスに誘った。 かつて舞台で見た優美な白鳥をよみがえらせてみせるとばかりに。 彼の強引な態度に反発を覚える一方で、ミランダは甘い期待に震えた。 バレエにすべてを捧げてきたから、男女のことなど何も知らないのに。 実業界の大物スターン兄弟の光と闇を描いた、ドラマティックな恋物語2部作の1話目をお届けします。本作は双子の兄ダリウスがヒーロー。儚げな美しさを持つ不遇のヒロイン、ミランダは、ダリウスが普段つき合う世慣れて洗練されたタイプではありませんでしたが……。
「この汚らわしい契約」 私との結婚を、夫はそう呼んだ。 ミアは無慈悲な父によって道具として利用されようとしていたーー 大富豪アレクサンダー・ドゥーマスとの取り引きで。 かつて傾いたドゥーマス一族から先祖代々の島を買い上げたミアの父と、 それを取り戻したい一族の現当主アレクサンダー。 ミアの父は、島を返してほしいなら娘と結婚して、 跡継ぎとなる孫息子をつくるよう、アレクサンダーに迫ったのだ。 今や世界に名を轟かせるドゥーマス帝国を復活させた、 誇り高きギリシア人のアレクサンダーにとってその提案は屈辱的だった。 それでもやむなく条件をのんだ彼は蔑みを込めてミアに宣告した。 「夫婦でいるあいだ定期的にきみを抱く。悪魔の子ができるまで」 英国ロマンス界でリン・グレアムと双璧をなす大人気作家ミシェル・リードによって1990年代に書かれたドラマティックな愛なき結婚物語。父親の言いなりになっている理由をアレクサンダーに問われるミアですが、彼女には誰にも言えない切実な事情があり……。
人嫌い伯爵と無一文の乙女が出会ったとき、 奇跡への扉が開くーー。 まさか……そんな! ヘレンは色を失った。幼くして孤児となり、 親類をたらい回しにされてきた彼女を育ててくれた叔母が、 なんと全財産を失い、一文無しになってしまった! 折も折、一族の長である伯爵セバスチャンから招待状が届いた。 恒例のクリスマス会。年に一度、この日だけは人嫌いの伯爵が姿を現し、 地所の小作人たちをねぎらい、施しをするのだ。 ヘレンは叔母を連れ、伯爵邸へ向かうが、心労から叔母が倒れてしまった。 誰も助けてくれないので、困ったヘレンは厨房へ食事をもらいに行き、 従僕に怒った。だが従僕だと思った彼こそ伯爵セバスチャンだった。 強欲な親類と亡妻の浮気で大の人嫌いになったという伯爵の無表情だった ハンサムな顔に、突如輝きが宿り、鳶色の瞳でヘレンを愉快そうに見た。 秀逸なキャラクター描写で大人気のヒストリカルの名手、アニー・バロウズが綴る、心を閉ざした人嫌いのヒーローと、正直で快活なヒロインの織りなす、とっておきの恋物語。クリスマスの雰囲気をたっぷり楽しめる、心温まるリージェンシー・ロマンスです
極悪非道と噂される暴君×悪女のお告げを受けた令嬢 「必ず幸せな花嫁にする」 疎まれ令嬢が、冷酷君主の心を解かすーー 生まれてから災い続きで、「千年にひとりの悪女」とお告げを受けた翠。非道な暴君・琉聖との縁談が決まった彼女は、彼を不幸に陥れることこそ、己の役目だと父に説かれる。しかし琉聖は態度こそ不遜なものの、噂される人物とは違うようで…? 女嫌いの琉聖だが、無欲でわかりやすい翠への愛おしさが止まらなくなっていく。 「おまえは悪女ではない。わたしの妻になる女性だ」 疎まれてきた自分を甘く慈しんでくれる彼に、翠も初めての恋を知り…。互いが唯一無二の純愛中華ファンタジー! ノベル・コミカライズともに好評配信中の『毒の寵妃は後宮で花ひらく』スピンオフ。
「社内のクリスマスの飾りを残らず撤去せよ」 秘書が恋したのは、クリスマス嫌いの大富豪。 母亡きあと、苦しい家計をやりくりしながら幼い妹を養ってきたフローラ。 クリスマス前のある日、出勤すると、オフィスが妙にがらんとしていた。 クリスマスツリーはある。でも上司の私物がすべて消えている。 そこへ太っちょの上司の代わりに、冷ややかな青い瞳に漆黒の髪を持つ 逞しい長身の男性が現れた。つい見とれたその人物は、イタリアの大富豪 ヴィト・モンティチェロ。親会社のオーナーだったのだ! 上司のくびを指示したのも彼だった。フローラは震え上がったが、 ヴィトは野暮ったい服装の彼女を不機嫌そうに一瞥するや、秘書に抜擢。 出張への同行を指示された。ただし、「そんなみすぼらしい格好をやめて、 オーナーの秘書らしいファッションで来るように」という条件付きで。 当日、男性の視線を浴びながら空港へ向かった彼女を見てヴィトはーー? いつも昼休みは本を読んで過ごす目立たない存在だった地味秘書フローラは、ヴィトの秘書になったとたん、オフィスの人気者に! 住む世界の違いすぎる非の打ちどころのないゴージャスな上司にひと目で恋した彼女に、クリスマスの奇跡は訪れるのでしょうか?