小説むすび | 出版社 : りょうゆう出版

出版社 : りょうゆう出版

富来祭 羽織と時計 加能作次郎小品集富来祭 羽織と時計 加能作次郎小品集

発売日

2025年12月20日 発売予定

大正から昭和時代にかけて活躍した自然主義作家・加能作次郎を再発見する作品集です。『恭三の父 父の匂ひ 加能作次郎秀作集』(既刊)に続く、2冊目となります。 「小品集」とした本書では、父、母、継母、妻との交流と葛藤、能登の自然と風俗、海と共に生きる生活を描いた佳作を収録しています。。 故郷の夏祭りを妻と共に回想する「富来祭」、昔話を語る姿を通して継母を描く「母」、米を炊くための釜の購入を巡る妻とのいさかいをユーモアで包みながら語る「釜」、能登から上京したなんとも素朴で愛らしい義祖母を描く「祖母」、大学入試共通テストにも出題された若き作家の自己省察が現代の若い人にも通じそうな「羽織と時計」、能登の海の厳しさを童話にした「少年と海」(「赤い鳥」所収)など、10作品をとおして作家・加能作次郎の魅力を伝えます。 富来祭 海の断章 汽船 少年と海 屍を嘗なめた話 羽織と時計( W ・B 君を弔う) 祖母 釜 父の顔 母 ふるさとの文学 加能作次郎  杉原米和 ーーーーーーー あえの風が吹いてくる おわりに  収録作品紹介 加能作次郎をさらに知りたい方へ  加能作次郎略譜

恭三の父 乳の匂ひ 加能作次郎秀作集恭三の父 乳の匂ひ 加能作次郎秀作集

明治の終わりから大正、昭和初期に活躍した、能登(現在の石川県羽咋郡志賀町富来)出身の自然主義作家・加能作次郎の5つの作品を収録した作品集。加能作次郎のデビュー作「恭三の父」、10代の少年の女性への心理を京都の町の生活の中で描いた傑作「乳の匂ひ」、成長した息子と父との長年の交流と心の動きを丹念に追う晩年の名作「父の生涯」の3つの小説と、作家の生地でありすべての作品に大きな影響を与えた能登半島の自然・人情・生活が描かれるエッセイ「能登の西海岸」「能登の女」を収めました。 加能作次郎と同じ能登半島・七尾市出身で加能作次郎の研究をライフワークとする編者による小論「加能作次郎と能登」が収録されているので、作家や作品の背景への理解も深まるでしょう。 作品に一貫して流れる人の情愛に眼差しを向ける姿勢と、それをとおして描かれる人間の心のやさしさ、故郷への愛情と葛藤は、現代の私たちの心情と驚くほど共通しています。 菊池寛、芥川龍之介、宇野浩二、久米正雄、広津和郎らと同時代に活躍し、長く正当な評価を受けてこなかった加能作次郎の魅力を再発見する一冊です。 恭三の父 能登の西海岸 能登の女 乳の匂ひ 父の生涯 加能作次郎と能登 杉原米和  一 父の肖像   二 海を揺籠に   三 「ふるさと」の唄  父と子の物語 おわりに

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