初恋の夢のあとで
わたしの愛する一人息子は、
初恋のあの人と同じ目をしている……。
身代が傾いたシャーロットの一族の屋敷を買い取ったのが、
かつて愛を捧げた恋人ローハンと知り、彼女は打ちのめされた。
シャーロットの兄が川で溺れて亡くなったあと、
兄と一緒にいたローハンは責めを負って、追われるように町を出ていった。
その彼が、幾年もの年月を経て今、大富豪となって再び彼女の前に現れた。
「これはわたしへの仕返しなの、ローハン?」
あまりの衝撃に気が遠くなり、その場に倒れ込んだシャーロットは、
彼の強くたくましい腕に抱え上げられたことにも気づかなかった。
ただ、ローハンに知られることが怖かったーー7歳になる息子が、
彼と同じブルーダイヤモンドのような瞳をしていることを……。
眉目秀麗にして頭脳明晰、出世頭になると目されていたローハンが大物となって町に帰ってきた、その本当の目的とは? 2022年に惜しまれながらこの世を去った大作家マーガレット・ウェイが書き上げた上質なシークレットベビー・メロドラマをご堪能ください!
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これは周到に計画された、私への残酷な仕打ち? 一族が代々暮らしてきた広大な屋敷を買い取ったのが、 かつて愛を捧げた恋人ローハンだと知り、シャーロットは打ちのめされた。 兄が川で亡くなったあと、母は心を病み、 一緒にいたローハンは責任を感じて町を出た。 そして、シャーロットは秘密を抱えたまま兄の友人と結婚した。 やがて父が投資に失敗。夫も亡くなり、屋敷を売らざるを得なくなった。 そんな辛い日々の中、息子のクリスだけが心の支えだった。 シャーロットは怖かった。暴力的だった亡夫との結婚生活よりも、 ローハンに、クリスの父親は自分だと知られることが……。 ヒロインが別の男性と結婚した事情を知る由もなく、彼女が心変わりしたと信じこんでいたヒーロー。しかし、ヒロインの息子をひと目見て我が子と気づき……。ベテラン作家マーガレット・ウェイが描く、波瀾に満ちた再会劇をお楽しみください。 2018/06/29 発売