著者 : 小松左京
二十二世紀、火星で驚くべき発見がされた。火星の北極の永久氷床の下から、太古の宇宙人が残したと思われる“地上絵”が見つかったのだ!絵に秘められたメッセージの解読を進めるうち、木星の大気中に何か重要な秘密が隠されていると知った宇宙考古学者・バーナード博士は、「木星太陽化計画」主任の本田英二に、協力を要請するのだったが…。広大な宇宙を舞台に描く一大SF巨篇。
火星で発見された地上絵に隠された“宇宙メッセージ”の解読が進む中、「木星太陽化計画」主任・本田は、太陽系開発機構から恐るべき報告を受けるー二年後、ブラックホールが太陽を直撃するおそれがあるというのだ!人類滅亡の危機を前に、木星を爆破させて、ブラックホールのコースを変えようという計画が浮上するのだが…。空前のスケールで描く宇宙SF巨篇完結。
“異変”は突然の出来事だった。新聞記者・福井浩介はある朝、普段とはまったく違う光景を目にするーいや、「世界」はそのままなのだが、そこからは「人間」の姿が一切消えてしまっていたのだ!福井の他にも何人かの“消え残り”が確認され、この異様な事態の究明に乗り出すのだが…。人類消失という極限の状況下、人はいかに行動し、文明はいかに機能するのかを描く異色SF長篇。
太平洋戦争末期、少年が屋敷で見た恐怖の真相とは!? 名作中の名作「くだんのはは」をはじめ、日本恐怖小説界に今なお絶大なる影響を与えつづける、ホラー短編の金字塔。
「中国奥地でなにか起っている」テレタイプをのぞきながら新聞記者山崎はつぶやいた。-中ソ国境に近い新疆ウイグル自治区に突如かけられた未確認物体からの攻撃。未曾有の事態に、情報公開を迫る米国に対し、中国はそれを拒否、情勢はソ連をも巻き込む国際緊張へと発展した。だが、その間にもエイリアンの攻撃は地球的規模に広がり、影響はついに日本にまで…。人類滅亡の危機に鋭く迫る、本格長篇SFの名著。