著者 : 千葉ともこ
飲中八仙歌飲中八仙歌
傾国の時代、迷える杜甫を傑物にのし上げたのは、美酒と酔狂者たちだった! 悪政による貧困がはびこる唐の世、仕官を願う杜甫は、花形詩人の李白ら、憧れの酒豪と出会う。型破りな酒仙たちとの交流を通じ、杜甫は「国破れて山河在り」の境地に辿り着き、民のために皇帝に諫言することを決意する。不遇をかこちながらも志を貫いた大詩人の夜明けを活写する、中華烈伝エンターテインメント!
戴天戴天
唐・玄宗皇帝の時代。皇帝は政治を疎かにし、宮廷では佞臣が暗躍していた。身体を欠損し失意のうちに従軍した崔子龍は、権勢を振るう宦官・辺令誠の非道に憤り、天童と謳われた真智は、義父の遺志を継いで皇帝を糺そうとしていた。そこへ、安禄山挙兵の報が届く。彼らの闘いは、この国をどこへ導くのかー。胸を熱くする圧巻の中国歴史長編。
震雷の人震雷の人
「書の力で世を動かしたい」。文官を目指しながら、信念を曲げず敵陣の刃に倒れた青年・顔季明。彼の許婚の采春は、興行一座に身を隠し、得意の武術を磨きながら、季明の仇討ちを計った。一方、采春の兄・張永は、季明の遺志を継ぎ、新皇帝のいる霊武へと向かう。一度は袂を分けた兄妹の運命が交差するとき、唐の歴史が動き始めるー。2020年 第27回松本清張賞受賞作。
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