著者 : ジャック・ヒギンズ
エジプトの収容所で服役中の元傭兵ワイアットは、半死半生のところを昔の戦友たちに救出された。だが、かつての上官バークから新たな仕事を持ちかけられたとき、ワイアットの心は揺れる。山賊に誘拐された大富豪の娘をシチリアの山中から救い出すというのだ。シチリアはワイアットがかつて捨てた島、彼の祖父がマフィアの首領として君臨する場所だった。宿命に引き寄せられるように島に赴いたワイアットは、峻険な山中にパラシュート降下を試みるが、そこで待っていたものは非情な裏切りの罠だった。復讐の地に展開するヒギンズの冒険ロマン。
名だたるIRAの闘士ショーン・ロウガンは、服役中の刑務所からの脱獄に成功した。脱獄の手引きをしたのは、IRAの大物コラム・オモア。やがてオモアの隠れ家にたどり着いたロウガンは、そこで重大な仕事を依頼される。組織の資金調達のため、現金輸送車を襲撃してほしいというのだ。敬愛するオモアのため、ロウガンは仕事を引き受けた。ロンドン警視庁の追跡の手が伸びる中、彼は綿密に練り上げた襲撃計画を実行に移すが…。雄大な自然が残るイングランド北部の湖水地方を舞台に、哀愁を帯びた筆致で描く冒険アクション!文庫オリジナル。
連合軍のシチリア島上陸が迫る1943年7月、アイゼンハウアー将軍は、ある秘密作戦を打ち立てた。シチリア島で強大な力を持つマフィアー彼らを味方に引き入れて、同島のドイツ、イタリア軍を骨抜きにしようというのだ。任務を受けたのは、英国特殊作戦執行部のカーター大佐ら5人の男女。その中には、刑務所で服役中のニューヨーク・マフィアの首領ラッキイ・ルチアノがいた。彼らは偽装したユンカース機に乗り、遂にシチリア島への潜入を果たすが…!伝説的なギャング、ルチアノの秘話をもとに、巧みなプロットで描く戦争冒険アクション。