2010年4月発売
83年録音だが、発売はこれが初めて。4曲中2曲はピアノ・トリオにヴァイオリンとチェロを加えたクインテットによるスピリチュアルな演奏。フリーまではいかないが、やや前衛的なアプローチ。タプスコットは西海岸で独自の活動を続ける鬼才。個性の強い演奏だ。
LAで活躍するギタリスト、ダグ・マクドナルドが彼の地元ハワイのプレイヤーと共演した81年の作品。オリジナル6曲含めて、いずれも親しみやすいメロディでノリも良い。特筆すべきは「ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス」か。ビル・エヴァンスのレパートリーとしても有名だが、ここでの彼の美しいプレイも強く心に残るものがある。
人気アルバムなのに長年廃盤だったという。オリジナルに4曲を加え、ヴァン・ゲルダーがリマスタリングした好盤。彼女のピアノは気負わずやさしく丁寧、とても気持ちのよい寛いだ演奏だ。特にクインテットによるプレイは自然でケレン味がない。リラクゼーションが横溢した良い作品であった。★
カリフォルニアの新進ピアニスト。基本的にピアノ・トリオだが、エレクトリック・ベースがファンキーに刻み、ドラム・サウンドもガッツがあるので、ジャズに聴こえるときもあればファンキー・フュージョンを思わせる時もある。一曲ある男性ヴォーカルの歌モノはAORの趣だ。
2003年に結成されたフォーク・デュオによるミニ・アルバムは、アーティスト名さながら、季節は変われど秋風のせつなさを漂わせている。懐かしく普遍的なメロディ、心に突き刺さりつつ温かみも感じられる詞世界、安定感のあるハーモニーなど、心に染みる一枚といえる。
発売元
株式会社ポニーキャニオン人気が高いクラシック・シリーズ、EJTのアルバムはウィーンにまつわる曲をピックアップ。今回も不動のトリオ、リリカルな演奏は変わらない。ジャズのエントリー層開拓に向けた一つの方策としても定着したのではないか。そつのない選曲と、やさしく端正な彼らのアプローチに飽きることがない。
スタンダードの名曲を演奏する名手揃いのトリオ・ユニット“東京銘曲堂”が10周年を記念して行なったコンサート録音盤。これまでの4作には入っていない選曲。サックス、ギター、ベースによる空間を活かしたリラックスした演奏で、名曲の尽きない魅力が引き出されていく。