2010年1月20日発売
『ネヴァーマインド』が大ヒットした翌年である92年、英国のレディング・フェスティヴァル出演時のライヴ音源を収めたアルバム。彼らのベスト・ライヴと評されるだけに、その凄まじいエネルギーに圧倒されること確実。
ジャンル
イーグルスのベーシスト、ティモシー・B.シュミットのソロ・アルバム。アコースティック・ギターで書き下ろされた楽曲が並ぶ原点回帰的な内容で、グラハム・ナッシュやキッド・ロックら、豪華ゲストも参加している。
ドラマ『夢をかなえる象』CMの音楽、SMAPや小柳ゆきなど多くのアーティストへの楽曲提供やアレンジ、リミックスと幅広く活動する中塚武、1年4ヵ月ぶりのアルバム。ジャズからラテンまで取り込んだ豊かな音楽性は本作でも健在で、統一感はあるのにさまざまなタイプの曲を聴かせてくれる。
米軍キャンプ廻りからスタートした4人組男性コーラス・グループの歴史を集成。スウィング感をもったコーラスで、落語ものやコミカルな歌などもこなしていたと再確認するはず。発表年を調べると流行へのアンサー・ソングと思える歌もあり、時代への批評性をも実感。
サード・シングルは、独占欲と嫉妬に苛まれながらも、どこまでも強く“君”を愛したいーー痛々しいまでの切実さをともなったラブ・バラード。繊細な感情と愛の強さをリアルに映し出すメロディ、鋭くも美しいヴォーカルは、シンガー・ソングライターとしての突出した才能を証明している。
美空ひばりのカヴァー集。70年代半ば、「月の夜汽車」をきっかけに始まった岡林と美空との交流は寡聞にして知らなかった。カントリー・ポップスや“エンヤトット”でアレンジされた美空ナンバーは新鮮。枯れすぎない岡林の歌にも味がある。「東京キッド」に細野晴臣、「悲しき口笛」に山下洋輔が参加。
2009年10月11日、渋谷AXで仲井戸麗市が一人でRCサクセション〜忌野清志郎のナンバーを歌ったライヴを収録したアルバム。いまさらながら、味わい深い曲ばかり。思い出を語る朗読ナンバーも思わず聴き入ってしまう。終盤で歌われる仲井戸のオリジナル・ソングが胸をしめつける。
イギリス室内管の初代首席指揮者に任命された年から90年にかけて録音を始めたのが、このモーツァルトの後期交響曲集だった。本作はそのうちの一枚。室内管の特質を生かした明快で流麗、様式感も的確な演奏は、高い評価を得た。
テイトがイギリス室内管の首席指揮者に就任して取りかかったモーツァルトの後期交響曲集からの一枚。的確な様式感と明敏な現代性をあわせ持った、オーソドックスながらいまだに新鮮さを保った演奏だ。
ゲヴァントハウス管の音楽監督を務めていた時の録音。マズアが得意としていたリストの作品集で、リストにありがちな大仰な身振りを排して、リストの甘美なロマンティシズムを重厚な響きの中で表現している。
フランスを代表する吹奏楽団、ギャルド・レピュブリケーヌのベスト盤。長く楽長を務めたブラン指揮による黄金期のもので、マーチ以外の作品のステレオ録音を収録している。今では全廃されてしまった金管楽器群の演奏にも注目。
「四季」は、オリジナル手稿譜によるビオンディ2度目の録音。衝撃的な最初の演奏以上に過激で、大きな話題を呼んだ。そのほか「海の嵐」や「調和の霊感」など、ヴィヴァルディへの認識を新たにする一枚といえる。
制作・出演
サイモン・ラトル / ジュリアン・ブリーム / ジョン・タッターズディル / デイヴィッド・ラッセル / バーミンガム市交響楽団 / ピーター・コール / ピーター・トーマス / ロドリーゴ / ロバート・ヒアードブリームとラトルが初めて共演したアルバム。ブリームが微に入り細を穿ち、ワンフレーズずつ表情を変え、多彩で深い表現を成しとげている。ラトルの指揮もブリームの意図を十分に汲み、新しい世界を作り上げている。
20世紀前半を代表するピアニスト、ギーゼキング最晩年の録音であり代表作の一つ。正確なテンポ、無駄を排した表情づけ、明確な造形、天性の色彩感など、この作品における一つの理想型を聴くことができる。
カラスがドイツものを歌った珍しいアルバム。カラスの強烈な個性は、ベートーヴェン、モーツァルト、ウェーバーといった大音楽家たちをも自分の世界に引き込んでしまう。とりわけモーツァルトのオペラ・アリアは、表現の何たるかを認識させられる。
カラスの最後のスタジオ録音となったヴェルディのアリア集と、全盛期に録音されたベッリーニのアリア集を組み合わせたアルバム。圧倒的なベッリーニ、深みを増した表現力のヴェルディと、新旧のカラスが堪能できる。
デビュー作が全世界で400万枚のヒットを記録したイギリスはリーズ出身のシンガー・ソングライター、コリーヌ・ベイリー・レイの2作目。制作中に夫を亡くすという悲劇に見舞われたからか全体的に重くダークな色彩が強いが、細かな表現力は格段にアップ。静かに胸を打つ。