2009年7月8日発売
ラフマニノフラフマニノフ
思いのほかうまい。粒立ちがいいとか、音に濁りがないとか、作りが明瞭明快だってのは、今時の若い人の共通の特徴だが、この人は、構成感の確かなこと、細部の表情がなかなかきめ細かく、結構陰影にも富んでいる。木も見て森も見ることができる俯瞰力を持っている。
モア・ザン・アロットモア・ザン・アロット
スヌープ・ドッグのシングルに使われたヒット曲「イースタン・ジャム」などで注目を浴びた、ロンドンをベースにする男性二人組のデビュー作。ダンス・ミュージックのすべてが詰め込まれ、しかもサンプリングのアイディアも独特。多彩な職人技を披露している。
Bossa Nova Songbook 2Bossa Nova Songbook 2
日本有数のボサ・ノヴァ・デュオの7作目は2008年に続くカヴァー集の第2弾で、初のリオデジャネイロ録音を敢行。イタマール・アシエルら実力者のサポートを得て、布施尚美が一段と活き活きとした歌声を聴かせる。「スーパー・ブーツ」のみ伊藤ゴロー作のオリジナル曲を再演。
Hello! End Of The WorldHello! End Of The World
秋間経夫(ex.マルコシアス・バンプ)率いるバンドのデビュー作。普遍的な陽気なロックンロールを主体とした点では、ノスタルジックな微笑ましさが際立つ一作で、ストレートかつ素直な魅力に長けている。もう少しグラム特有の毒気も欲しかったのも本音。
Golden Age Of Glam RockGolden Age Of Glam Rock
元マルコシアス・バンプの秋間経夫率いるグラム・ロック・バンドのデビュー作。オリジナル盤と2枚同時発売で、本作はカヴァー集。T.レックス、デヴィッド・ボウイなどを演奏、ニヤっとする出来だ。ジャケットを描いた漫画家・栗原正尚がコーラスで参加。
ROOT SOULROOT SOUL
92年から裏方で活動してきた池田憲一=ROOT SOULの1作目。ゲストを多数招きつつ自身が弾くベースを核に、モンク・モンゴメリーの「Fuselage」のカヴァーも交えながら展開するしなやかなソウル・ファンクは、門外漢も躍らせるクールなセンスだ。詳細な解説付き。