2004年2月発売
元SEX MACHINEGUNSのドラマー、HIMAWARIが渡米して結成したバンド。以前の高速プレイとは打って変わったどっしりした音を叩き、堂々のロック・アルバムを完成させた。
世界的名手、今井信子による久々のソロ・アルバム。ヴィオラのために重要な作品を残したレーガーのソロ作品をすべて収録、重厚な響きや豊かなメロディが交錯する複雑な書法を、彼女の円熟の演奏で聴ける。
室内楽でも高い評価を受けているフランス出身のピアニストによるラヴェル独奏曲全集。「パレード」「メヌエット嬰ハ短調」という未発表作品2曲を世界初録音。瑞々しく繊細な演奏が美しい。
大指揮者ブルーノ・ワルターが、作曲家の推薦を受けて行なった「巨人」のピアノ・デュオ用編曲の世界初録音。ボヘミア出身だったマーラーの、言わば地元の演奏家による録音が味わい深い。
2003年夏に発売を予定しながら中止となっていたアルバムが、SA-CDとのハイブリッド盤で登場。グリーグゆかりのベルゲン・フィルによる、演奏の機会が少ない交響曲。協奏曲には名手・小川典子が参加。
制作・出演
オーケストラ・アンサンブル金沢 / オーケストラ・アンサンブル金沢エンジェル・コーラス / オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団 / 三善晃 / 佐々木正利 / 吉行和子 / 岩城宏之 / 木村かをり / 谷川俊太郎谷川俊太郎の詩に触発された2作。ことばの一語一語に濃密に音で交わる三善の重さに対し、映像のための音楽のようにことばの情景を音でリアライズする武満の軽さが想いに柔らかい。室内オケに縮小された響きと少女を演じる吉行の語りが実にインティメイトだ。
オーケストラ・アンサンブル金沢の2003年の2回の演奏会から現代若手の作品を3作収録(ライヴ)。高木綾子による秀逸なフルート演奏が聴きものの一ノ瀬トニカ作品や、複雑なテクスチャーによるバイオレントな猿谷の難曲など、クオリティの高い演奏で聴かせるのはさすが。
半世紀を越す指揮者生活を重ねる岩城がOEKに注ぎこむ情熱のほどが偲ばれる録音。スタンダードな手堅いアプローチで隅々まで行き届いた采配、それに素直に応えるオケ、結果、作品は自然な流れを獲得する。当たり前のようでいてじつは得難い音楽の悦び。
室内オケらしいクリアな響きは、OEKの機能性の高さを証明する。安永のリーディングに引っ張られ、時折“聴き過ぎ”てしまいながらも、次第に大きな一つの流れに変わってゆく姿は心地よい。K.551にはスケール感があるが、K.453のたおやかな演奏をとりたい。
形ばかりに気を取られず、多少いびつになっても、もっと人間の感情を素直に表わした音楽をしようよ、というのがそもそもの“バロック”だったとか。ならば19世紀のロマン派とどう違うのか。最近疑問に思うことしきりである。この「四季」、まさにそんな感じ。