2003年12月17日発売
発売元
株式会社オーマガトキ70年代から活動しているギタリスト、キヨシ小林はジャンゴ・ラインハルト系のジプシー・スウィングを聴かせる。ギター2、ベース1というトリオ演奏を基本に快感スウィングを展開し、これに水林史のヴォーカルが曲によって加わり、心地よい酔を誘う。
メロディック・パンクっぽい音もやってるトリオのファースト・アルバムと言えそうなCD。男女が日本語で歌うが、プリティな歌唱の女性ヴォーカルが特にいいアクセントになってる。全編前向きな詞だが何かもかもポップでよろしい。(3)は長渕剛のカヴァー。
東洋のヴァイオリンとも呼ばれる“二胡”の奏者ジャー・パンファンのアルバムは、大河ドラマ『武蔵』や映画『ニュー・シネマ・パラダイス』のテーマで知られる巨匠モリコーネ作品のカヴァー集。二胡とオーケストラのコラボレーションが、珠玉の名曲たちにさらなる深みを与えている。
大阪出身10人編成スカ・バンド(2001年結成)のミニ・アルバム。平均年齢が20代前半の若いバンドだが、オリジナル曲の完成度は高いし、チャーリー・パーカーの曲を原曲のラテン風味を残しながらスカ風に料理した(2)など、こなれた印象がある。以後注目の存在だ。
フランスを代表するDJイエロー(アラン・ホー)が、日本のフライド・プライドの音源を一流のフューチャリスティックな手際でリミックス。歌とギターのデュオ・チームの世界が、拡張したり炸裂したりしながらダンスの小宇宙を飛び回る、凄い練金法が聴ける。
古賀政男生誕百年記念盤。こんなにハマッちゃっていいのかしらというくらい、森進一の歌唱と古賀メロディの相性は抜群。(1)のイントロのギターの切ない音色に彼の唄声が絡みはじめると、あとはもう一直線。(7)はまさに絶唱。好き嫌いを超えたところで万人の心にしみ込む。
吉田正といえば、演歌、歌謡曲の大作曲家。彼が生み出したメロディをつなぎ合わせて交響組曲に仕立てた音楽。大規模な作品にする是非はともかく、日本人の心情に訴えかけるメロディが次々と繰り出されてくる。ちょっとしんみりしたいときにはいい。
ベテラン二胡奏者のジャン・ジェンホワが、繊細なメロディで知られる加古隆の「絃歌幻想」からプッチーニやクライスラーなどのクラシック曲、TVドラマ『大地の子』のテーマ曲までを情感豊かな音色で演奏していく。癒しを超えた音楽の説得力を感じるはず。
流れるように淀みなく汲み出される滑らかなチェンバロの音色が特徴的。バッハ、パーセルからバルトーク、果てはキース・ジャレットまで水永の世界が自在に繰り広げられる。楽器の表現力の限界を目一杯追い込んだ上に自己の確立を目指した意欲作と言える。