2002年6月発売
マルチ弦楽器奏者、高田漣初のインストゥルメンタル・アルバム。ペダル・スチール・ギター、フィドル、マンドリン、アコースティック・ギターを駆使し、ジェームス・テイラー、ニール・ヤングらの名曲を渋めにカヴァー。なお、漣はフォーク・シンガー高田渡の長男。
30代後半以上のオヤジ感涙第2弾。『太陽にほえろ!』から『俺たちの朝』まで70年代のドラマを中心に11番組14曲。酒でも飲みながらひとりで聴いた日にゃいっしょに歌うか、泣くしかない。それだけにオリジナルこそがベストなのでボーナスのリミックスは余計!
キャプテン・ファンクとしてダンス・ミュージックやサンプラーで注目されてきたオオエ・タツヤが新名義で発表する初のアルバム。自宅スタジオで制作されながら、弦や打楽器音をはじめとする音響、静と動の要所を究めたリズムなど、細部までクオリティの高さを感じさせる。
DJ KENSEI、NIK、D・O・Iによるインドープサイキックスの、2000年から2001年にかけての作品をまとめたもの。キット・クレイトンとの(4)やヤン・イェリネックとの(9)といったコラボレーション作をはじめ、宇宙空間を彷佛される、エレクトリックな音世界が広がっている。
1台のチェンバロ用の協奏曲をすべて収録している。いずれも編曲だが、ソロ楽器としてのチェンバロの魅力を十分に生かしたものになっている。マンゼ率いるAAMの闊達自在な演奏もさることながら、エガーの弾くチェンバロの表情の豊かさにも注目したい。★
全16曲、ミニモニ。初のフル・アルバム。どこから聴いても金太郎アメのように出てくる遊園地のようなミニモニ。の世界観はとにかくにぎやかで華やか。考えてみれば、これほどまでにエンタテインメントに徹するアーティストがいるのかなと実感した一枚。
米アコースティック・グループのデビュー作(本国では2000年リリース)。12歳でソロをリリースしたメンバーもいるほどの若き実力派たちだが、ブルーグラスなど、ルーツ・ミュージックに対する愛情は特筆もの。歌入りもインストもヒューマンな生音に心が和む。
制作・出演
サンフランシスコ・オペラ管弦楽団 / サンフランシスコ歌劇場合唱団 / ジェイク・ヘギー / ジョン・パッカード / スーザン・グラハム / テレサ・ハム=スミス / パトリック・サマーズ / フレデリカ・フォン・シュターデ2枚のCDを聴き終り感動に打ち震えて暫し呆然となる。死刑制度の問題を鋭く描いた原作から人間が内奥に抱く心の動きに焦点を絞り、音楽の力で切々と聴衆の胸に迫るオペラは21世紀冒頭を飾る傑作と言って良い。グラハムのへレンが三嘆に値する名唱である。★
フィンランドの新星シルヴァイのデビュー録音。ハンガリーとオーストリアの血を引いて音楽一家に生まれたという経歴の持ち主だが、唯のローカル・ヒロインではない。ひたすら純粋に瑞々しいヴァイオリンの音色は、これだけで十分にアディクトになる魔力。
制作・出演
アンジェロ・クエスタ / アントニオ・ゼルビーニ / ジャン・ジャコモ・グェルフィ / ジュリオ・ネーリ / トリノ放送管弦楽団 / フランコ・コレルリ / ミリアム・ピラッツィーニ / メリー・カーティス・ヴェルナ / ヴェルディ制作・出演
アッリーゴ・ボーイト / アルマンド・ベンツィ / アンジェロ・クエスタ / エベ・ティコッツィ / ジュリオ・ネーリ / ディスマ・デ・チェッコ / トリノ放送管弦楽団 / フェルッチョ・タリアヴィーニ / マルチェッラ・ポッベ全盛期の1958年に急逝した為伝説の名歌手となったネーリ。最後のバッソ・プロフォンドと称えられる彼のメフィストは極め付きと言われた。モノラル録音ながら文字通り深々と響く驚異的低音を満喫できる。イタリア・オペラ古き良き時代の貴重な遺産だ。
制作・出演
アニー・コネツニ / ダニツァ・イーリッチ / ディミトリ・ミトロプーロス / ハンス・ブラウン / フィレンツェ五月音楽祭合唱団 / フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団 / フランツ・クラルヴァイン / マルタ・メードル / リヒャルト・シュトラウスモノラル録音ながら「エレクトラ」の絢爛たる音空間が堪能できるアルバムである。しかも廉価。シュトラウスでは定評のあったミトロプーロス50代の才気煥発な棒、圧倒的な声量と迫真的な歌唱で迫るコネツニ、メードルやイーリッチら脇役も出色。歌詞対訳はついてない。
制作・出演
アントニオ・ゼルビーニ / エルダ・リベッティ / カルラ・ガヴァッツィ / ジュゼッペ・タデイ / チェーザレ・ヴァレッティ / トリノ放送管弦楽団 / マックス・ルドルフ / メリー・カーティス・ヴェルナ / モーツァルトイタリア・オペラ黄金期の歌手たちを味わう企画、今回はタッデイのドン・ジョヴァンニ。1916年ジェノア生まれのバリトンは『ローエングリン』でデビューを飾り、ロンドンとウィーンではモーツァルト、ヴェルディで当たりを取った、役者としても巧みな名歌手だ。