1998年7月23日発売
非常に普遍的かつクオリティの高いロック・ヴォーカル・アルバムだ。本来はメロディック・メタルを愛する王道ファンに愛されるべき作品だが、バンド・コンセプトの邪道さがそこで邪魔にならないことを祈る。それより閣下、オレンジ色の髪はヘンですぞ。
リスナーにはもうお馴染みのTBSラジオ『恋するプラネット』でのオープニング&エンディング・テーマのリリース。フレンチ・ポップ、ボサ・ノヴァ・テイストたっぷりな彼女の柔らかい感じがイイ。
スクーデリア・エレクトロの責任編集によるエレクトロニック・ポップのコンピ盤第1集。ご本人たちは勿論、スノーモービルズやら細野晴臣やら、収録アーティストも同系統のようでいて多彩。ファンを音楽的にナビゲートしようという啓蒙精神は美しい。
次世代ポップスをクリエイトするウィッツ・レーベルが主催のオーディションでグランプリを受賞した女性シンガーがデビュー。一昔前のシンガー・ソングライター系の音にもかかわらず、彼女の瑞々しい歌声は胸にくる。それもさりげなく。
ベースの“ねずみ男”のコスチュームが話題を呼んだイカ天出身の3人組ハード・ロック・バンドのデビュー盤。太宰治のファンというメンバーが東北的な暗さとヘヴィメタとを結びつけるアイデアが光る。(5)などのおどろおどろとした歌詞で気味悪さを演出。
丸尾末広か花輪和一かといった、おどろおどろしたパブリックイメージとは裏腹に実は音もノリも軽めだ(録音のせい?)。拍子抜けだぜ。もっと情念とか猟奇とか毒虫小僧とかが蠢くヘヴィロックだと思ってたのに。こんなものかな。セカンドアルバムです。
必要以上におどろおどろしいギター・サウンドと文語体の歌詞と、独特のコブシによる念仏ブツブツといった調子のヴォーカルがトレードマークの人間椅子の新作。やはり(5)(11)などなどの長尺の曲が聴き物だが、(4)など速い展開の小品もなかなか決まっている。
ドラムが脱退して、2人になってしまった人間椅子の新作。土着派70年代ギタートリオという芸風は全然変わってないんだけど、今ひとつパッとしなかった前作に比べると迷いが晴れた感じ。筋少風にポップな(1)は新展開。(5)や(8)など、歌詞の視点も面白い。