発売元 : 株式会社フォーライフミュージックエンタテイメント
全体的に鬱蒼した雰囲気と、しっとりした味わいという、多少DEEPめの様相を呈した作品に仕上がっている。逆にマイナー系の作りが、今井美樹の持つか弱いキャラクターを生かす結果を導き出したようだ。彼女の表情がよく見えるファンには最高の1作。
ヴァイオリンの中西が作曲・演奏したTV&CM集。全曲インスト。BSのJリーグ・イメージソング(10)、ドラマ「わがままなおんな達」の(12)以外はCMから。内容は曲名からイメージできると思う。優雅でなだらかな午後の空想の時って感じ。弦が好きな人はぜひ。
(9)の大ヒットで知られるシュガーのファースト・アルバム。同じ3人でもキャンディーズのようなアイドル路線ではなく、どの曲にも人生について真剣に考える姿がある。結婚、社会進出、女性ニューミュージックの爛熟期を知る上でも記念すべき1枚だ。
アダルト・ポップス、AOR、そしてそんな音楽が醸し出す、マイルドな心地よさが多分にあるのだが、それだけに留まらないのが彼らしく、タイトル曲や(1)には、環境問題を始めとする今の社会の病巣に対する問題提起が、ストレートに歌い込まれている。
選曲家、DJ、ミュージシャンを擁するレーベル的集団のクラブ・ジャズ・コンピレーション、モンド・グロッソの大沢伸一、DJ KRUSH、マンデイ満ちるらが参加。モンド〜の(11)、映画「我が人生最悪の時」のメインテーマ(8)はリミックス・ヴァージョン。
NHKの101スタジオで収録された、スタジオ・ミニ・ライヴ。設定が設定だけに、ライヴ盤といっても熱気や熱狂が感じられるというより、整然と落ち着いた雰囲気。選ばれた楽曲のせいもあるかもしれないが、年輪と40代の男のつぶやきをリアルに感じる。
それほど熱心なファンではない私にもおなじみの15曲を収めたベスト盤には、いつのまにか聴かされてしまう魅力が。数多い女性シンガーの中で彼女が現在も着実な活動を続けているのは、聴き手のキモチにスッと入り込むことのできる表現力にあるのでは。