制作・出演 : シューベルト
アシュケナージの20代後半と30代後半での録音。ソナタにおける、精密な演奏がシューベルトのロマンティシズムを見事に表出している。カップリングされている小品も喜びに満ちた丁寧な仕上がりだ。
92〜93年にかけて集中的に録音された全集。時期を同じくして世界各地でシューベルト・リサイタルを精力的にこなしているのだから、この人の集中力はすさまじい。バッハ、モーツァルト…と大仕事をこなした後のシューベルト。美しい音色ながら、どこか抑制されたロマンティシズムを感じさせるあたり、作曲者の本質に深く迫るもの。現代を代表するシューベルト像といえるだろう。
制作・出演
アードルフ・シュミット / エドゥアルト・ドロルツ / エンドレス四重奏団員 / シューベルト / ドロルツ弦楽四重奏団 / ハインツ・エンドレス / ヨーゼフ・ロッテンフッサー / ヴァルター・ゲッツ / ヴォルフガング・サヴァリッシュ発売元
日本コロムビア株式会社明快なタイム感覚とくっきりとした音の動きで、時にするどくも発止と相互に渡り合う。シューベルト特有の濃厚な情緒世界を逸らすことなく響きに漂わせつつも、没入を避け、運動のかたちを保つことで、均整が破れて情に揺れる瞬間が明瞭に浮かび上がる。快新!
制作・出演
アルフレート・ロゼ / ウィーン少年合唱団 / ウーヴェ・クリスティアン・ハラ / ウーヴェ・タイマー / シューベルト / ハンス・ギレスベルガー / フランツ・M.ファルンベルガー / フリードリヒ・フックス / ヴォルフガング・リュームウィーンはウィーン。そして、ウィーン少年合唱団もまた。70年代のアナログ録音の復刻だが、それだけに非常な素朴さをまだ備えている時期だ。38歳になったばかりのドミンゴを聴ける『アヴェ・マリア』も楽しいが、地味めのレパートリーながら、地場の味として素敵な『故郷の歌』をはじめとする歌こそ、余人には代えがたい。対訳完備も重要なポイントだ。
20世紀後半を代表する名テノールのひとり、ドミンゴとウィーン少年合唱団が歌う宗教曲の数々を収録。ルターやヘンデル、バッハ、シューベルト、フランクなどが、ピュアな合唱団の歌声とテノールにより、感動的な輝きをみせている。
音楽科と普通科のある高校を舞台にした学園ロマンス・ゲームで使われる、クラシック音楽をまとめたコンピレーション。第3巻となる本作は、TVアニメ版の第11話から第16話で登場する楽曲を収録。じっくりと聴ける選曲となっている。
制作・出演
アルフレッド・ブレンデル / クリーヴランド四重奏団のメンバー / シューベルト / ジェイムズ・ヴァン・デンマーク / ドナルド・ワイラースタイン / ポール・カッツ / マーサ・ストロンギン・カッツ制作・出演
アルトゥーロ・トスカニーニ / エトヴィナ・エウスティス / シューベルト / フィラデルフィア管弦楽団 / フローレンス・カーク / ペンシルヴァニア大学グリークラブ女声合唱団 / ロバート・S.ゴドソール以前聴いた感じでは、この頃の録音はいかにも古色蒼然としたものだったが、それが最新リマスターによりモノーラル期に近い音質で楽しめるようになった。「イベリア」の張りのある音、「真夏〜」序曲の推進力など、作品のスタイルうんぬんを超えて引き込まれるものがある。「ローマの祭」はNBC盤ほどではないにしろ、その激しい集中力はトスカニーニならではだ。「悲愴」では意外に重厚なピラミッド型の音作りだったことも認識させられた。「死と変容」もその濃密な響きに圧倒されてしまう。解説は非常に充実しており、読みごたえたっぷり。やはり、この種の録音はこういった作りが望ましい。