著者 : 輝竜司
腕は立つし実績も十分だが、引っ込み思案な性格ゆえにいつもソロで活動している冒険者が居た。その名はダージュ。かつてたった一人で巨大な竜を倒し、街を救った凄腕の大剣使いである。 しかし、彼が英雄として称賛される事はなかった。鉄塊のような大剣を軽々と背負い、武骨な鎧を纏って、兜はほとんど外さない。竜の討伐さえ黙々とこなす姿に人々は恐怖し、竜殺しと呼んだ。 そんな彼の夢は、冒険者に友達を作って固定パーティを組む事。不器用で口下手だが……本当はもっと色んな人と自然にお喋りをしたいのである! 結局一人で依頼をこなしてしまうぼっちの冒険者に、本日も新たな依頼が舞い込むのだがーー いつか叶えるその日まで、心優しき冒険者は人との繋がりを紡いでいく。
運命を乗り越え、踏み出せ、新たなる一歩を……! 魔王子に転生した勇者による国崩しの物語、激動の第6幕。 初陣を終え、戦後処理とエヴァロティ自治区の統治を始めたジルバギアス。 アンデットとなったクレアも、ジルバギアスから魔力を受け取り自治区で行動をともにすることになるのだが、過去の記憶がフラッシュバックするなど、平穏にはまだまだ遠い状況だった。 そんななか、隣接するイザニス領からの魔獣の流入などをめぐり、ジルバギアスはエメルギアスと対立してしまう。 食事会の席でいったんは兄をやり込めるも、それは大きな遺恨となり、再びジルバギアスに襲いかかり──! 偽りの魔王子による国崩し、激動の第6幕。
ずば抜けた力を持つ、不死の存在ーー英雄。 そんな彼らですら救えない、滅ぼされるために存在する世界・バリスノーン。 『これが、天羽ルイナが作ったゲームのシナリオだ』 天羽ルイナ。 美少女のくせして、自己紹介で他者の不幸を好んでいると宣ったバッドエンド至上主義者。 ルイナ曰くーー 「ゲームを攻略できたなら、望みは何でも聞く」 だが、僕がルイナのゲームを攻略したいのは、そんな目的のためではない。 物語は完璧なハッピーエンドであるべきだ。 だからこそ、お前の不幸な世界を救わなきゃならないからな。 少年少女のゲームをめぐる、斜め上の王道ファンタジー!
殺せ、同胞を。 王都エヴァロティにて幕を開けたジルバギアスの初陣。 ジルバギアスはアルバーオーリルをはじめとした部下を率い、魔王子として人族を蹂躙していく。 圧倒的な戦力で快進撃を続けるも、そこにかつての旧友にして剣聖のバルバラとヘッセル、そして勇者部隊が立ちはだかる。 他とは一線を画す精鋭部隊の出現に、配下の魔族は壊滅。 孤立無援、絶体絶命の戦場で、ジルバギアスは剣槍を振るう。 魔王子としてーー勇者として。戦いの果て、静寂が支配する廃墟で生き残っていたのは……。 偽りの魔王子による国崩し、第5幕。
禁忌の狭間ーー ささやかな平穏。 レイジュ族の里で勇者殺しの咎を背負ったジルバギアスは魔王城へと帰還する。 そんな彼を待ち受けていたのはーー【氷獄男裸祭り】だった!? 10年に1度開催されるという冬の奇祭に、魔王城の空気が熱を帯びる! さらには、人化の魔法を使ったレイラが身に着けられるドラゴンの鞍の魔法具製作をドワーフに依頼したところ、完成したのは露出の多い際どい服ーーいや、もはや革紐で!? ーーつかの間の平穏は、雪解けとともに終わりを告げる。 ジルバギアスの魔王子としての初陣は、デフテロス王国の王都・エヴァロティ攻略戦。 守るべきものを蹂躙する戦いが始まろうとしていた。
其が背負うは、勇者殺しの咎。 第7魔王子・ジルバギアスに転生した勇者・アレクサンドルは、前世の戦友であるホワイトドラゴンの長・ファラヴギを討ち、その娘・レイラを仲間とした。 汎人類同盟との初陣を間近に控えたジルバギアスは、戦場での部下を見繕うためにレイジュ族の里へ帰郷する。 そこで目にしたのは、牧場で『飼われる』人族の過酷な実態だった。 里では魔族の手荒い歓迎が容赦なく襲いかかり、初陣を見据えた地獄の戦闘訓練が幕を開ける。 その果てに課された、生け捕りにされた勇者との殺し合い。 それは、ジルバギアスに同胞殺しの咎を迫るものでーー。 復讐の炎が魂を焼く、偽りの魔王子の国崩し、第3幕。
「一緒に、強くなろうーー」 ここは地球とよく似た、でも地球ではない星。 昔むかし……巨大な隕石が落下し、多くの動植物が滅んだ。人類はかろうじて生きのびたが、国は滅びて文明は喪われ、人々は小さな集落ごとに生活している。 この星には、かつてあらゆる自然現象を司る《竜》たちがいた。竜は今では星の記憶のアーカイブーー《石》の中にのみ宿るとされ、その記憶が流れ込んだ石を割って竜を目覚めさせれば、滅びかけた人類の再出発に繋がると学者たちは考えた。 冷静沈着な女性学者メティスは立ち寄った集落で、野性的で底抜けに明るい少女イオと出逢う。 竜石を探すメティスの旅に、イオという相棒が同行することになった瞬間だった。 終末紀行×女子バディ×竜(ドラゴン) 痛快ロードムービー誕生!
禁忌を犯し、竜を従属させよ。 魔王に殺され、その息子である第七魔王子・ジルバギアスに転生した勇者。 残虐な魔王子を演じ、どうにか囚われのハイエルフ・リリアナの救出に成功するも、彼女は自我を喪失し自らを『犬』だと思い込んでしまう……。 そんな折、ジルバギアスは軍事演習として廃墟に巣食うゴブリンの殲滅を命じられる。 しかし、廃墟で遭遇したのは、前世の戦友であるホワイトドラゴンの長・ファラヴギだった。 魔王子として敵対するか、あるいは彼を仲間に引き込むためーー部下を皆殺しにするか。 ジルバギアスは苦渋の決断を迫られるーー。 『竜』の因果に翻弄される、偽りの魔王子による国崩し、第2幕。
蹂躙せよ。魔族を。人を。禁忌を。 魔族に故郷を滅ぼされた勇者・アレクサンドルは、魔王と対峙するも為す術なく殺される。 しかし、死んだはずのアレクが目を覚ますと、自らを殺した魔王の息子、第7魔王子・ジルバギアスとして生まれ変わっていた。 魔王に逆襲すべく、正体を偽って理想的な魔族の王子として振る舞うーーそれは残虐な魔族を演じ、罪なき人々にさえ手をかけることを意味していた……。 だが、それでも。 禁忌を司る魔界の女神と契約を成し、悪逆非道すらも糧として、力を蓄えていく。 すべては魔王国を滅ぼし、人類を救うためにーー!これは、偽りの魔王子による、国崩しの物語。