著者 : まりやす
鹿奔宜事件から3年。特案と弟切飛を取り巻く環境は大きく変化していた。灰崎はチームの指揮官となり、萌日花はショックで引きこもりになりながらも情報収集と分析で獅子奮迅。クラゲは実戦に参加するように。正体不明の秘匿型完全犯罪グループ・宝石屋が次々と世を騒がせる中、次第にちらつき、色濃くなってゆく黒幕・弟切潟の影。行方が知れない龍子の消息は? 「仲間だね」とクラゲが笑った。どうしたらいい? どうすれば? 飛に何ができるのか?
人外だらけの不思議な町から「地上」へと舞い戻った弟切飛たち。待ち受けていたのは、魁英学園の選抜クラスで「何か」が起き、学園全体が休校になっているという報せだった。事態を把握すべく動く特案。飛とバク、灰崎とオルバーも学園へ向かうことに。そして事件は起こる。 「いつかこうなるって、決まってたんだよ」 すべて弟切潟が陰で糸を引いていたのか。翻弄される飛、ハイエナ、灰崎、萌日花ら、特案の面々。本能と思惑が加速して交錯し、入り乱れる叫び。驚天動地の鹿奔宜事件。その時、龍子はーー!? 「いのち」が「いのち」を食べる物語、怒涛の新章!
魁英学園への潜入捜査中、弟切飛(おとぎり・とび)が迷い込んだ場所ーー囚われの身となっていた灰崎(はいざき)を救出し、愛田日出義(あいだ・ひでよし)らの追跡を振り切った先にあったのは、人外だらけの不思議な町だった。飛たちは「冒険者」を名乗る人物とその相棒の人外「魔法使い」と出会い、とある謎の人外との戦いに協力することに。他方、萌日花(もにか)は飛の安否が確認できない状況に苛立ち、一人になった龍子(りゅうこ)は貪欲に「声」を求め始める。それぞれの思いが交錯する中、果たして飛たちは「人外」の町から元の世界に戻ることはできるのか……? 急展開に次ぐ急展開。飛とバク、「人」と「人外」が巡る物語のたどり着く先とは……?