2008年6月10日発売
うしろ姿うしろ姿
これが最後の仕事と思い決めて、危険な犯罪に走った初老の男が辿ってきた人生(「トマト」)など、七本の短篇を収録。望まない道に引き込まれて否応なく、あるいは自ら荒波の中へ飛び込んだ結果、社会の片隅で生きざるを得なかった人間の哀しさ、切なさ、たくましさを描く。短篇の名手と謳われる著者の、最後の現代小説作品集。
赤絵の桜 損料屋喜八郎始末控え赤絵の桜 損料屋喜八郎始末控え
上司の不始末の責めを負って同心を辞し、刀を捨てて損料屋を営む喜八郎。不況の嵐が吹き荒れる江戸に新しく普請された、大人気の湯屋「ほぐし窯」の裏側を探るうち、公儀にそむく陰謀に気づく……。喜八郎と仲間たちの活躍、そして江戸屋の女将秀弥との、不器用な恋の行方は? 傑作時代小説シリーズ第2弾。 解説・細谷正充
賢者はベンチで思索する賢者はベンチで思索する
ファミレスでバイトをしているフリーターの久里子。常連にはいつも同じ窓際の席で何時間も粘る国枝という名の老人がいた。近所で毒入りの犬の餌がまかれる事件が連続して起こり、久里子の愛犬アンも誤ってその餌を食べてしまう。犯人は一体誰なのか?事件解決に乗り出したのは、意外なことに国枝老人だった。
サラン・故郷忘じたく候サラン・故郷忘じたく候
雑誌発表時に「中島敦を彷彿させつつ、より野太い才能の出現を私は思った」(関川夏央氏 朝日新聞文芸時評より)と絶賛された「故郷忘じたく候」。山田風太郎へのオマージュともいえる「サラン哀しみを越えて」など、日本と朝鮮半島との関わりをかつてない斬新な切り口で描いた6つの短篇を収録。
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