出版社 : 文遊社
ハ長調のキャリアハ長調のキャリア
大恐慌のニューヨークで仕事が入らない土建業者・レナード。上流階級出身で美しく、我儘な妻・ドリスの言いなりの彼は、オペラ歌手志望のドリスを手助けするうち、ひょんなことからレナード自身の歌手としての才能を見出される。 彼の隠れた才能を発見する人気歌手のセシルは、レナードを愛し、レナードはセシルに導かれてバリトン歌手の道を歩み始め、評判を得るが…… ベストセラーの名作『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の著者による、二度映画化された小説が待望の初邦訳。 『ラ・ボエーム』『リゴレット』など、数々のオペラにのせて、軽妙な筆致のなかに欲望と愛憎が渦巻く、異形の冒険譚。 「デビュー作から遺作まで、ケインは一貫してファム・ファタールに翻弄される人間の物語を書いてきた。そして『ハ長調のキャリア』ではその同じ構図が笑いを呼ぶ。だが僕は、この作品でケインがセルフ・パロディを書いたとは思わない。ケインは知っているのである。そもそも「ファム・ファタールに翻弄される人間の物語」というものが、本来的に喜劇を内包しているということを」(藤谷治 本書解説)
声のない日々声のない日々
誰よりも速く、遠くへ-、どれくらいの速さで生きるか?エキセントリックな少女たちが繰りひろげるポップでリリカルな「愛」の物語。処女作から後期のSF作品までを含む鈴木いづみの傑作短編小説集。
船のキップ船のキップ
とぎすまされた言語感覚で、「文学の時代」を予感させる新人書き下しニュー・ノベル。オランダの地方都市、男がいて、女がいて、透明な言葉が風のように枝をわたる見つめあい、互いの夢の深さをさぐりあう手にしたキップは…行先不明。
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