出版社 : 幻冬舎
褒められもせず、苦にもされずーー。 そういう人で55年生きてきたサチコ。 「食堂キング」でアルバイトを始めて、 その人生にささやかだけど鮮やかな変化が訪れた。 両親が残してくれた1DKのマンションで一人暮らし。内向きで、控えめで、読書さえしてれば幸せ。「褒められもせず、苦にもされず」が生きるモットー。そんなサチコが55歳で長年勤めた職場を早期退職し、自宅から徒歩3分の「食堂キング」でアルバイトを始めた。初めての接客が不安なサチコだったが、気のいい店主夫婦やユニークなお客さんたちに囲まれ、遅ればせながら人生の色々を学んでいく。けれど、店主の腰痛が長引いて、キング閉店の危機が……!? ときにじんわり、ときにほろ苦く、どこか滑稽でーー。ささやかな人生の豊かさを味わえる長編小説。
心の底から僕は「生きたい」と思った。 2度目の誕生日を祝えることに感謝して。 中学生の時、僕は交通事故に遭い、生死をさまよった。 知らせを受けショックで倒れた父、ICUの病床で僕の手を握る妹ーー 家族や友人の想いを受け、再起が叶った僕は、日常にあった幸せを見つめ直す。 実体験をもとに綴った4つの物語を収録。 「セカンド・バースデイ」 幸せとは何か。九死に一生を得た僕の2度目の人生が始まった。 「筆を折らない」 あの夏、講師の一言が流れを変えた。漫画家を目指す青年の挫折と再生の記。 「テーマソング」 長年の友情に横たわる「ズレ」。実は、ここから始まる友情が面白くてちょうどいい。 「弘法と筆とあやまり」 あなたと出会えた意味を 一生かけて何度も形にするため今日も僕は筆を握っている。
合わせ鏡に映るのは、愛か欺瞞か 女優のスキャンダル、作家の虚構、出生の秘密を抱えた若者……。 誰もが何かを隠し、誰かを愛していた。 ほの暗いバーで、鏡に映された真実が姿を現す。 秘密の果てに行き着いたある愛の物語。 第一部 午後六時 第二部 午前零時
両親の遺した「一日一善ノート」が、絶望の淵に立つ姉弟を救う コロナ禍で両親を失った姉弟。理不尽な暴力、孤独、絶望ーー 死を選ぼうとした二人を救ったのは、両親が遺した「ノート」に隠された、人生を変える秘密だった。北九州を舞台に描かれる、喪失と再生の物語。 望月渚と光輝は、新型コロナで両親を同時に失う。 祖母からの虐待、職場での裏切り、経済的困窮ーー 絶望の淵で死を選ぼうとした瞬間、二人の前に両親の幻影が現れる。両親の壮絶な過去と、「一日一善」に込められた深い愛とは。
父の仇を十二年間追う侍と、仇の息子。 交わらないはずの二人を繋ぐのは、“侍”の矜持。 直木賞作家が初めて挑んだ、武家小説。 仇討ちとは、いったい何なのだーー。 十二年前に父が殺され、以来、仇討のために諸国を巡る清史郎。しかし、仇の手掛かりは見つからない。病死した母の弔いに故郷・安良藩に戻った清史郎は、ある少年を助け、彼に剣の手ほどきをすることに。しかしその少年・隼人は、仇の息子だった。出会うべきではなかったと思いつつ、見限ることのできない感情のもつれ。仇の行方、そして藩内政治ーー。清史郎が最後に下した決断とは。 江戸時代を生きる「人」を描いた、傑作ドラマ。
蛍の光に化身した五つの未練が、悲しみを美しく照らす。 丹波の行商人・吉佐が神崎川で出会ったのは、季節はずれの蛍の群れ。 そこから現れた五人の遊女たちが、それぞれの悲しき身の上を語り始める。 故郷を奪われ、身売りされ、男に騙された彼女たち。 法然上人のもとで成仏への道を得た彼女たちは、一夜だけこの世に舞い出で、旅人に恩返しをするという。 平安から室町へ向かう時代に、遊女たちが見つけた救いの光とはーー 年に一度だけ、光と化して川辺に現れる遊女たち。 色鮮やかに輝く光に込められた、それぞれの想いとは。 時代の流れに翻弄されながらも、懸命に生きた彼女たちの物語。 川蛍 一の蛍 宮木 二の蛍 吾妻 三の蛍 苅藻 四の蛍 小倉 五の蛍 代忍 旅僧 備考
理想か、現実か。人生を左右する仕事選び、 あなたの決断は? 夢や理想を追う「天職」か、能力や適性に合う「適職」か。挫折からの再起に挑んだ一人の男が、最終的に選んだ“答え”とはーー。グローバルな舞台を目指した商社マンの半生を描いた成功物語(サクセスストーリー)。 国際ビジネスマンを夢見て挑戦と挫折を繰り返してきた、赤沢崇36歳。横浜の貿易商社で働く彼のもとに、突然、念願のニューヨーク本社への転勤の話が舞い込む。夢見てきたグローバルな舞台は、赤沢にとって適職なのか、それとも天職なのかーー。 現代を生きるすべてのビジネスパーソンに贈る、希望と再生の人生ドラマ。 第一章 新しい仕事 第二章 苦い思い出 第三章 転記の訪れ 第四章 グローバルな仕事 あとがき
開国前夜。 肉親の愛に飢えた少年、日本の行く末を案じるアメリカ人総領事。 幕末動乱期に下田という港町で出会った二人の絆が、この国の運命を大きく変えてゆく…… 江戸時代末期の安政年間ーー捕鯨の補給基地確保と清国との交易を目指すアメリカは、その圧倒的な軍事力を背景に、強固な鎖国政策を敷く幕府と「日米和親条約」を締結。さらに4年後には「日米修好通商条約」を結んだ。しかし、この条約は天皇の勅許を得ない幕府独断での調印だったため、国論を攘夷強行派と穏健派に二分し、やがて安政の大獄、桜田門外の変へとつながってゆく。まさに幕末動乱の引き金となった条約だったが、果たしてそれは日本にとって真に不幸な出来事だったのか……? 日本の植民地化を狙うイギリス、プロイセン、ロシアといった列強諸国に対抗するため 下田へやってきたアメリカ全権、タウンゼント・ハリス。 その家僕として暮らしを支えた少年・滝蔵。 「日米修好通商条約」締結の裏に隠された異国人と少年の熱き友情の物語。 時代小説の俊英が幕末史に新たな光を当てる感動の歴史ロマン‼
都庁の諸君、こんな生き方できるかい?! タラントギー:--それは、自分の内にある「変容の道標」。 平々凡々な毎日を送る学校事務職員だった男が、都庁の異端児として、一騎当千の強者に鍛え上げられるまでの過程を描いた物語。 元東京新聞論説委員 塚田博康氏推薦 [目次] まえがき 1-南奥戸小学校 2-知事公館 3-消防科学総合センター 4-テレコムセンター 5-処分組合 6-青ヶ島村無番地 7-予算特別委員会 8-多摩国体 9-東部第二下水道事務所 10-スポーツ祭東京2013 まえがき 1-南奥戸小学校 2-知事公館 3-消防科学総合センター 4-テレコムセンター 5-処分組合 6-青ヶ島村無番地 7-予算特別委員会 8-多摩国体 9-東部第二下水道事務所 10-スポーツ祭東京2013
その罪を、死んでも隠し通せるか? 少女殺害の容疑者、自首した男、事故死した青年ーー それぞれの「死」の先で再会した彼らが導かれたのは、「幽世の法廷」。 この世界では、心の声がすべて聞こえてしまう。 隠していた真実、守りたかった嘘、抱えていた罪。 魂が裸にされるとき、本当の正義が姿を現す。 真実は、死んでから明らかになる。 工場の資金繰りに苦しむ吉田は、公園で話しかけてきた少女を思わず突き飛ばし殺害してしまう。 現実から目をそらすようにバーに逃げ込むと、偶然居合わせた同業者の男から試作品の依頼を持ち掛けられる。 工場を救うため、わずかな希望にすがる吉田だが、殺人の罪を暴かれ、ついに逮捕されてしまう。 家族と従業員を思い無罪を主張し続ける中、真犯人を名乗る別の人物が出頭したという知らせが入り……。 紅に凍える街 沈む陽と沈む思考 崩れた日常の輪郭 言葉のない別れ 正義の名を騙る者たち 失われていく真実 狂気を孕む逸脱者 交差する運命 出口なき死路 幽世の法廷 エピローグ
過去は終わらない。物語は、続いていく。 古代ローマ史を専攻する大学4年生の浅野美穂は、卒論を何度も突き返され行き詰まっていた。ある日、大学近くの隠れ家で父たちが学生時代に発行した同人誌を発見する。剣闘士ルキウスの物語と1990年代の学生運動を描いた戯曲ーー父たちの青春の記録に触れるうち、美穂はあることに気づく。誰も書かなかった「本当の結末」を、自分が紡ぐことができるのだと。受け継いだ過去に自分なりの答えを求め、美穂は新たな轍を刻み始めるーー はじめに 第一章 古代ローマ 『檻の中のマルシア』 第二章 学生運動 『断章』 第三章 混沌 第四章 本当の結末
亡き母との思い出のぬいぐるみ。 その正体は、30センチの殺人鬼!? 人形ホラー×本格ミステリ あなたはこのフーダニットを見破れるか? タケシは、内気な小学5年生。2年前にママを亡くしてから、いつまでも立ち直れずにいる。そんな時に河原でそれに出会う。編集者だったママが担当した児童書『どろぼうルーカス』のぬいぐるみだ。ルーカスを持ち帰ってから、タケシの周りでおかしな出来事が連続する。パパに捨てられたのに、なぜか翌朝にはぬいぐるみが机の上にいた。翌日には迷惑行為を繰り返す隣人が二階から転落し、被害者は現場に「ルーカスがいた」と主張。さらには、タケシの嫌いな教師が喉を切られて殺される。一連の事件はルーカスの仕業なのか? タケシは複雑な思いを抱えながら、同級生の森とその正体を追うがーー。 ーー大事なことは、ぜんぶ『どろぼうルーカス』が教えてくれた。 全ての真相が明らかになった時、少年は一歩大人に近づく。
あの日の後悔が希望に変わる、奇跡の物語 20年の空白を経て、かかってきた昔の恋人からのワンコール。 この糸を頼りに、失われた時を取り戻したいと考えるのだが……。 新しい人生が開く、思いがけない贈り物を描いた表題作他、1編収録。 ひとりぼっちのクリスマスを送るあなたへ クリスマスファンタジー 〜ロボットからのクリスマスプレゼント〜 プロローグ プロローグ2 第1章 銀座に降ったクリスマス 第2章 長い空白のあとで 第3章 すれ違いの過去 第4章 メールからSNSへ 第5章 真相 第6章 2024年夏 第7章 2024年クリスマス 第8章 ねじれた空間のむこうに 第9章 3つの証拠 第10章 クリスマスプレゼント エピローグ ごく普通のユニコーンのラブストーリー 〜大学院修士課程学生 大和の憂鬱〜
最大の悲劇は、悪人の残酷さではなく、善人の沈黙である 国家の弾圧、メディアの大罪、ネットの狂気……。 悲劇的な運命に翻弄される男が掴んだものは、救いか、さらなる混沌か。 交錯する運命。境界が消える善悪。やがて物語はこの世界の隠された真実に辿り着く。 鼓動が続く限り運命に抗えーー 国家の圧政により家族を失った男は、亡き父が残した暗号ファイルを手に、国家に無謀な闘いを挑む。次々と降りかかる理不尽に対抗するために、男が見出した最後の術は「物語の力」だった。物語で世界の有りようを書き換えようとする男が手にしたものは、祝福か 呪いか……。残酷な現実に抵抗する人間の痛みと希望を描く物語のゆくえとはーー プロローグ 二人の現在地ーー土橋直哉 手記1 事件ーー土橋直人 失ったものと手にしたものーー土橋直哉 思い出にならない記憶ーー榎本慎太郎 事件の残滓ーー土橋直哉 手記2 差し出された手ーー土橋直哉 消せない真実ーー藤本美香 音声データ 先生の最後の言葉ーー土橋直哉 心を揺さぶるものーー榎本慎太郎 津波に奪われなかったものーー藤本美香 告発と波紋ーー土橋直哉 ペンは剣よりも強しーー榎本慎太郎 告発と陰謀 小説家の嘘 後藤の計画ーー土橋直哉 人間だけが持つものーー土橋直哉 ゲルニカの上にひまわりをーー土橋直哉
もう恋なんてするはずはないと思っていたーーあの日、出逢うまでは。 一度はすれ違い、遠ざかった二人。再会の先に待つのは、後悔か希望か。 静けさの中に胸を打つ、大人のための恋の物語。 東京から地方都市へ単身赴任した50代の会社員・斎藤拓也は、新天地での仕事と生活に適応しようとする中、同僚の西澤レイ子と出会う。知的で誠実、気品を感じさせる彼女に対し、拓也は既婚者でありながら強く惹かれていく。互いに家庭がありながらも、仕事やランチ、何気ない会話を通して距離が縮まり、やがて淡い恋心が芽生える。禁断ともいえる感情と、それを昇華させようとする姿が丁寧に描かれる中年男女の情愛の物語。
渚と渚、家族になってともに母に ブログがきっかけで知り合ったアラサー女子、白石渚と池江渚は、「灯台めぐり」の旅を重ねて姉妹同然の絆を育み、双子の兄弟と恋に落ちる。2組のカップルはそれぞれ人生のパートナーとなり、新たな親子関係が生まれ……。 友情から家族愛へ 新展開の第3章
太平洋戦争直後の混乱をたくましく生き抜いた女性たちの、不屈の絆と希望 昭和の戦争の嵐が吹き荒れる満州で、運命に翻弄された二人の女性。従軍看護婦の伸子と特高警察官の妻・満。それぞれが直面した過酷な現実と、家族を守り抜こうとする母としての強さを描く感動作。 一 俊介の進路面談 二 忍び寄る大戦の足音 三 日米開戦 四 妻 伸子への召集 五 それぞれの任地へ 六 それぞれの身の上(自己紹介) 七 留守を預かる 八 満州談義 九 堀越俊介、国末広太郎の戦死 十 終戦は近いのか? 十一 伸子奉天へ転勤 十二 敗戦の混乱 十三 年の暮奉天 十四 未帰還の伸子を待つ家族 十五 帰国許可の朗報 十六 伸子帰る 十七 「尋ね人」 十八 避難列車 十九 反省 二十 伸子と満の出会い 二十一 もしもの時 二十二 避難生活 二十三 父 帰るも 二十四 帰国への心の準備 二十五 帰国の途へ 二十六 ままならぬ内地の事情 二十七 洋二郎の実家 二十八 洋二郎の実家へ挨拶 二十九 一本の万年筆 三十 満、伸子との再会
この違和感、神様のイタズラ? いつもと変わらぬ日常が、どこかズレてる。 人と、人ならざるものの気まぐれが紛れ込むショートショート20編。 現代人の願いに疲弊し家出をした神様、気苦労の絶えない狛犬、「ダイエット神社」の驚くべきからくり。 富津倉神社を起点に繰り広げられる、日常と非日常が溶け合う掌編フィクション。 第一章 神様の願い事 葉みくじ 神様の逃避行 メリーゴーランド 御酒印帳 ダイエット神社 胴体狩り 冷たい手 第二章 膝小鯉 月の魔力 トビウオのまなざし 営業マンの極意 就職試験日 ウーマンホール 虫に喰われた男 過去と再会した女 進化論 山の名水 充実の人生 イーグルス
最高の相棒(バイク)がくれた、最高の仲間達 平凡な毎日を送っていた会社員・金城翔太は、あるバイクとの出会いをきっかけに二輪免許を取得する。教習所で知り合った琉香達とツーリングを重ねるうちに、バイクで走る楽しさを知り、仲間との絆を深めていく。だがある日、走行中の事故により、翔太は命の危機に直面する。同じ希少な血液型を持つ琉香が、翔太を救うため急いで病院へ向かおうとするが……。 風になる疾走感、仲間と走る楽しさ、バイク乗り同士の絆ーーバイクで駆け抜ける青春の日々を綴った、若者達の熱い絆の物語。 第一章 先輩と/雷と風/教習所の天使/報告 第二章 教習/出会い/一本橋/卒業検定/検定終了/打ち上げ/バイクショップ『ダーツ』 第三章 初乗り/白バイ/プチツーリング/意外な共通点/暴走族との夜 第四章 ツーリング計画/山口ツーリング/青い翼/最終日/厳島神社 第五章 あおり運転/絆/病室にて 第六章 相棒/始動/仲間 あとがき
近づくほど遠ざかっていく……、この愛は蜃気楼 甘く、切なく、スタイリッシュ……。 日本版ロマンスの名匠が長き沈黙を破り、 再び奏でる渾身のラグジュアリーロマンス。 まるでアクシデントのように始まった、美しき令嬢・薔子と、大企業の御曹司・脇坂の恋。 脇坂を諦めきれない女優・耀子。 学生時代から薔子を追い求めた須賀。 薔子に心惹かれる脇坂の弟・千春。 二人をとりまく人物たちの想いも交錯し複雑に絡んでいくーー。愛と誇りの行方を描くドラマティック・ロマンス。 第一章 見知らぬ人のままで 第二章 傷ついて 第三章 熱風 第四章 秋薫る 第五章 須賀・良子 第六章 兄・弟・そして薔子 第七章 春嵐 第八章 去りゆく人 第九章 再会・耀子 第十章 再会・薔子