筑後川下流の島で生まれ育った稔は、戦後、亡くなった人々の魂を弔うため、島中の骨で仏を作ろうと思い立つ。激動の日本を駆け抜けた男を描く長編小説。フェミナ賞外国文学賞受賞作。(解説/山口昌子)
筑後川下流の島に生まれた稔は発明好きで戦前は刀鍛冶、戦中は鉄砲修理、戦後は海苔の加工機製造などをしてきたが、戦死した兵隊や亡き初恋の人、友達、家族の魂の癒しのため島中の墓の骨を集めて白仏を造ろうと思い立つ。明治大正昭和を生きた祖父を描く芥川賞受賞第一作。1999年仏・フェミナ賞外国文学賞を日本人初受賞。 2000/08/04 発売