ジャンル : ミステリー・サスペンス
干上がった湖の底で発見された白骨。頭蓋骨には穴があき、壊れたソ連製の盗聴器が体に結びつけられている。エーレンデュルらは、丹念な調査の末、ひとつの失踪事件に行き当たった。農機具のセールスマンが、婚約者を残し消息を絶ったのだ。男は偽名を使っていた。男は何者で、何故消されたのか? 過去に遡るエーレンデュルの捜査が浮かびあがらせたのは、時代に翻弄された哀しい人々の真実だった。北欧ミステリの巨人渾身の大作。
両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、P署の刑事ドミニクから依頼を受ける。幻の青いバラを同時期に開発した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を調査してほしいと。しかし両者への面談直後、温室内で切断された首が発見される。バラの蔓が扉と窓を覆い、密室状態の温室には縛られた生存者と「実験体七十二号がお前を見ている」という血文字も残されていた。年末ミステリベストに全てランクインした、『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾!
その古書を開いた者は跡形もなく消えてしまう──そう伝えられるとおりの奇怪な事件が起きる「古書の呪い」を始めとして、閉ざされた現場での奇妙な殺人の謎がこのうえなく鮮やかに解かれる傑作「《ブルー》氏の追跡」など、いずれもチェスタトン特有のユーモアと逆説にあふれた全9編を収録する。全編が傑作にして必読であるという、奇跡のような〈ブラウン神父〉シリーズ最終巻。解説=若島正
故郷の大学に非常勤講師の職を得て、高校生の娘を連れ実家へ戻ってきたジョージアは、親友のシド(世にも不思議な、歩いて喋るガイコツだ!)と再会した。人間だったときの記憶のない彼が、見覚えのある人物と遭遇したのをきっかけに、ふたりはシドが生前は何者だったのかを調べはじめる。だが、その過程で忍びこんだ家で死体を発見、殺人事件の謎まで背負いこむことに……。たっぷり笑えてちょっぴり泣ける、ミステリ新シリーズ。
帝都を騒がす大怪盗ロータスが盗みに失敗した! 東京は浅草の高層建築「凌雲閣」。その一角に飾られた油絵を盗もうとした怪盗は、番人に見つかり絵を置いて逃げたというのだ。この椿事は記者の高広の耳にも届く。ロータスは高広とも天才絵師・礼とも因縁浅からぬ相手、ただ失敗したとは思えない。高広と礼が調査を始めると、ロータス一連の窃盗事件の主任検事となっていた安西と再会する。怪盗と検事、今は敵対関係にあるが、かつては昔馴染みであり並んで駆け抜けた時代があったのだ。決別した二人がついに相まみえる。大好評〈帝都探偵絵図〉シリーズ第四弾。
両親を失い、伯父の家に引き取られた綾乃。村祭の夜、サーカスから逃げたアナコンダに襲われた彼女は、危ういところを箒に乗った魔女に助けられる。魔女の正体は、村に来ていた女性民俗学者。怪我を負った綾乃は、救い主の母校で治療を受け、そのまま入学することに。だがそこは、妖怪たちが魔女と一緒に魔法を学ぶ奇妙な学校だった。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。
『忘れられた花園』、『秘密』 共に翻訳ミステリー大賞受賞の著者による さらなる傑作、ついに文庫化。 迷宮入りとなっていた七十年前の乳児消失事件の謎! ロンドン警視庁の女性刑事が、女児を置き去りにして母親が失踪というネグレクト事件に関わり問題を起こし、謹慎中にコーンウォールの祖父の家近くで、打ち捨てられた屋敷?湖畔荘を偶然発見する。そして70年前にそこで赤ん坊が消える事件があり、迷宮入りになっていると知る。興味を抱いた刑事は謎の赤ん坊消失事件を調べ始めた。かつてそこで何があったのか? 仕事上の失敗と自身の問題と70年前の事件が交錯し、謎は深まる!
ミステリが読みたい!第2位 週刊文春ミステリーベスト10第3位 このミステリーがすごい!第4位 消えた赤ん坊の姉はミステリ作家となっていた。 打ち捨てられた屋敷に隠されていた家族の秘密とは? 見捨てられた湖畔荘の現在の持ち主は、ロンドンに住む高名な女流ミステリ作家。彼女は消えた赤ん坊の姉だった。女性刑事は、なんとしても事件の真相を知りたいと作家アリスに連絡を取る。1910年代、1930年代、2000年代を行き来し、それぞれの時代の秘密を炙り出すモートンの手法は相変わらず見事としか言いようがない。そして、最後の最後で読者を驚かすのは、偶然なのか、必然なのか? モートン・ミステリの傑作。
作家・朝井リョウ氏推薦 頁を捲るたび濃度を上げる 不穏、不安、不吉さ・・・・・・ だからこそ、一気読み不可避。 先生にね、手紙でも書こうかなって思ってーー中学3年になる春、山坂百音は、かつて通っていた小学校の元教員・田児あやめにそう伝えた。百音は3年半前に起きたできごとについて、5年3組の担任教師だった柿埼に向けて思い出を綴ってゆく。すべては、彼の謎めいた提案から始まったのだ。「どうでしょう。今年1年、このクラスのみんなでゲームをしませんか?」『ニンテイ』と称されたこの奇妙なゲームが、子どもたちの未来を大きく左右する事を、このときは誰も予想していなかった。
ライター・瀧井朝世氏、驚嘆。 とにかく緻密。ひたすら用意周到。(解説より) 誰のために、何をするべきか。 最後のゲームを目前に、少女は決意した。 5年3組の担任教師・柿埼の提案した〈ゲーム〉はクラスの子どもたちの心を捉え、学校生活にかかせないレクリエーションとして順調に機能しているように見えた。引っ込み思案だった百音も、親友となった香住とともに、夏休みの自然教室や秋の運動会を通して徐々に自分の世界を広げる。この穏やかな日々が続くと、みな思っていたーー「彼ら」を除いては。『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』で衝撃のデビューを果たした新鋭がミステリと小説の技巧を磨き上げて贈る、入魂の傑作長編。
ヨークヴィル大学構内でフォイル次長警視正が拾った紙片には“殺人計画”が書かれていた。決行は今夜八時。“犯行現場”の建物で拳銃の紛失騒ぎが起きたこともあり、八時に大学へ戻ったフォイルは死体を発見する。被害者は亡命した科学者コンラディ教授。月明かりの中を逃げる不審人物が三人の男に目撃されていたが、彼らの説明はすべて食い違っていた! 大学を舞台にした殺人に精神科医ウィリング博士が挑む、傑作本格ミステリ。
ハナカマキリみたいにまぎれこんでしまったほうがいい、捕食者に気づかれないように。そう言って、いづみはするりとトラウマを抱えた真尋の心に入り込んできた。いづみと一緒なら自分は変われる、そう信じていたのにーー。彼女はいったい誰なのか? そして、何のために真尋に近づいてきたのか? 過去をたどると、何人もの女たちが、彼女の周りで姿を消していた。真相に迫る真尋は、ついに彼女のおぞましい姿を目にしてしまう。『強欲な羊』『ゴーストフォビア』を凌駕する戦慄のサスペンス。※『ハナカマキリの祈り』改題・文庫化。
パトカーに追われた二人組の強盗、四人組の宝石強奪犯、自動車会社社長を襲った男、前総理を襲撃した四人のテロリスト……。たった一本の杖で、次々と暴漢を撃退していく謎の男「天草四郎」。島原キリシタン一揆の英雄と同じ名を名乗る男は、一躍、世間の注目を浴びる。「天草四郎」とは、何者なのか。そして、その目的は? 十津川警部が現代に甦った「英雄」の秘密に挑む、長編ミステリー。
アルツハイマー病を患うジェニファーに殺人容疑がかけられる。殺されたのは彼女の親友で、なぜか死体の右手は4本の指が切断されていた。手を専門とする整形外科医だったジェニファーは重要参考人として事情聴取を受けるが、病気のせいで、体調次第では親友のことさえ思い出せない。彼女の曖昧な記憶や独白など、パズルのピースのように断片的な記述が描き出す衝撃の真相とは。
探偵小説に夢中の小学生・森江春策は、ある夕刻に見かけた洋館で、謎の紳士と少女をめぐる不思議な事件に巻き込まれ、初めて“推理”を披露したーその後も密室殺人に首なし死体、鉄壁の不在証明などの多種多彩な不可能犯罪に遭遇する彼が、平凡な少年から名探偵へと成長を遂げてゆく道程を年代記形式で描く本格ミステリ読者必読の連作短編集。
れんげ野原のまんなかにある秋葉図書館は、今日ものんびりのどか。新人司書の文子の仕事ぶりも、板についてきた。けれど、図書館を訪れる人たちには、人知れぬ悩みがあるようで……やっぱり、毎日ふとした謎が湧きおこる。そんななか、図書館の近隣で大事件が! 季節のうつろいを感じながら、またまた頼もしい先輩司書の助けを借りて、文子は謎解きに挑むが……。すべての本好き、図書館好きに捧げる、やさしいミステリ!