著者 : 高杉良
言いたいことを言い、行きたい場所へ行く。日本経済の青春期を駆け抜けた業界紙記者がいた。昭和三十三年、高校中退の杉田亮平は、四十倍の競争率を突破して、十九歳で石油化学新聞に入社した。国策会社民営化、エチレン不況カルテル、企業間の技術譲渡ー数々のスクープで業界を激震させ、水面下で経済の流れを作ったのは、毎号わずか四ページの業界紙の若い記者だった。全ての働く人に贈る自伝的長編経済小説!
【あなたを守ってくれる上司はいますか?】 大日生命保険で社長を務める父の強引な招きで、商社から取締役待遇で転職した広岡厳太郎。「世襲人事だ」との強い批判をものともせず、現場に学ぶため、外務員の“生保のおばちゃん”とともに汗を流し、次第に周囲から慕われていく。その後、保険の国際化、法人営業部の創設など革新的な新機軸を打ち立て、自社のみならず生保業界をもリードする逸材として期待されるのだが……。 生保業界を駆け抜けた快男児を描き、働き方や同族経営の問題に切り込む長編経済小説。『いのちの風』改題。 「親の跡を継ぐだけなら、帝王学を学ぶことでよかったかもしれない。しかし、古い体質の保険会社を改革し、会社を発展させていくには、親を乗り越えなければならない。……自分をいじめ抜き、生保マンとしての自分を鍛えることで、同族経営を乗り超えようとする『父殺し』の物語である」--解説・高成田享
高杉良の代表作、待望の新装版! 宝石、カメラ、ゴルフ用品などの高級ファッション、レジャー商品の輸出入で知られる老舗の総合商社=小川商会が総額1100億円もの負債を抱え、東京地裁民事8部に会社更生法の適用を申請してきた。1100人にのぼる従業員とその家族を守るため、保全管理人とともに商社再建に賭けた男たちを描く感動の長編。
社員8人のベンチャー企業。だが、世界に通用する技術と情熱があったーー。 「電子宅配便」を日本にもたらしたイーパーセル株式会社の社長、北野譲治の手腕を描く! 岡山に生まれ早稲田大学へと進学した北野譲治は、契約社員として損保会社に就職した。明るい性格で仕事熱心な譲治は、歩合制のこの仕事で優秀な成績を収める。独立した譲治に、「イーパーセル」という電子宅配便を扱う会社の社長から、ぜひ働いてほしいとの依頼が来た。新しいことに挑戦したい譲治は、この依頼を引き受けるが、会社の経営は困難を極めていてーー。Googleに勝利し世界に名を馳せたイーパーセル株式会社。熱血社長・北野譲治の驚くべき手腕とは? 『辞令』『最強の経営者』の著者が描く、サラリーマンへの応援歌。
2018年、会社を私物化した「カリスマ経営者」が逮捕されたーー。 大企業の“病巣”はすでに40年前にあった! かつて日産自動車に君臨し“天皇”と畏怖された塩路一郎。組合員二十万人の労働組合の総帥として、社長人事に影響を及ぼし、経営を歪め、社内紛争を長引かせる一方、豪華クルーザーで遊び、愛人を囲い、私利私欲を極めた。なぜ彼は権勢をほしいままにできたのか。大企業の病巣に切り込む迫真の実録小説、緊急復刊! (『労働貴族』を改題) 「救世主はいつから、なぜ、会社を食い物にするようになったのか」 「人の営みに寄り添い、心情をすくい上げた作品は滅びない」 ーー解説・加藤正文
かつて在籍していた全米第二位の巨大投資銀行を相手に、若き日本人ビジネスマン西田が闘う。世界的な金融不況で破滅するのはどちらだ? 裏切りが横行し欲望が渦巻く国際金融戦争の実態と、日本人の生きざまを、圧倒的なスケールで高杉良が描く! かつて在籍していた全米第二位の巨大投資銀行を相手に、若き日本人ビジネスマン西田が果敢に挑む。世界的な金融不況で破滅するのはどちらだ? 裏切りが横行し欲望が渦巻く国際金融戦争の実態と、日本人の生きざまを高杉良が生々しく描く! 【解説/高成田享】
【心揺さぶる長編ビジネス小説の傑作】 職場では左遷の危機、妻は不倫、娘は万引き あなたなら、どうする!? 競合デパートとしのぎを削る大松屋銀座店の法人外商部課長・津川直二郎は、突然、大口顧客から取引停止を通告される。年商二億円の商権を失う危機に、左遷を仄めかす上司。津川が挽回に奔走する最中、妻は不倫に走り、娘は万引き事件を起こし、家庭にも深刻な亀裂が……。 人生最悪の逆風に直面した男の選択とは?
経済誌「帝都経済」をいつか一流誌に…若手幹部・田宮大二郎の熱意虚しく、オーナー杉野良治の傍若無人ぶりは増すばかり。記事で企業や経営者を槍玉に挙げたかと思うと一転して大絶賛ーすべての沙汰はカネ次第。多方面から巨額の金をせしめていた。さらに大物政治家との関係をちらつかせ財界に食い込んでいく。大物フィクサーの姿から政官財の腐敗した癒着をあぶりだす経済小説の名著。
「帝都経済」誌オーナー・杉野良治は、映画やゴルフ会員権事業など各方面に手を広げ、数々の企業に出資や賛助金を強要し権力を拡大し続けていた。当然、社内でもやりたい放題ー出世・降格はたまたクビも杉野の気分次第。自らが信心する新興宗教に社員を無理やり入信させるなど周囲の人間も限界に。ついに杉野に反旗を翻す男が!日本企業の闇に蠢く人間たちの姿を活写した著者の代表作。
一気読み必至! 信念を貫く男の勇気溢れる物語 大手合成繊維企業の総合企画部の課長・森雄造は、中堅の有望株。川井常務の拡大強硬の経営方針を批判したことで常務の怒りを買う。折りしも送られてきた常務を批判する投書を仕組んだとの無実の罪を着せられ、懲戒解雇の憂き目に遭う。 「もし、俺がこんな理不尽な暴力に屈服して依願退職にしろ、懲戒解雇にしろ黙って受けていたら、両親に対して、妻子に対して、友人や恩師に対して顔向けできると思うか。唯々諾々と従っていたら、俺の人生に陰が出来てしまう……」 会社を相手に、たったひとりの闘いが始まる! 「いまでも彼の生き方に学ぶべきところはあると思う。人間万事塞翁が馬。人間到る処青山あり。どんな不条理な扱いを受けても、腐らずに再び一からやり直せば、新天地を切り開けるはずだ」--著者「あとがき」より
「古いビールは捨ててしまえ」 スーパードライを誕生させた男を描き、10万部突破! 住友銀行から夕日ビールと蔑まれたアサヒビール。その銀行から乗り込んだ樋口廣太郎は、次々と業界のタブーに挑む。 本当の決断力を学ぶ、全ビジネスマン必読の一冊!
中堅損保、栄和火災海上の相沢靖夫は、秘書室次長で会長付の四十六歳。会長の絵の個展を企画したが、思わぬ窮地に陥ってしまう。絵を貰ったN証券社長から会長に一千万円の商品券が贈られたのを知り、口止め料二百万円を握らされたのだ。苦悩する相沢。そこに強面の経済記者の取材が…。悩みつつも職責を果たそうとする中間管理職を描き、感動を呼ぶ経済小説の傑作。
幼少時に両親と生き別れた苦境を糧に、ロサンゼルスでスーパー経営に成功した日系2世のフレッド・和田勇。7年ぶりに訪日した1958年、親交が厚い日本水泳連盟会長の田畑政治から、オリンピックを東京に誘致したいとの相談を受けた。ラテンアメリカ諸国の票を集めるのが肝心要だと考えた和田は、翌年、中南米を歴訪し、票獲得に尽力する。祖国日本に、勇気と希望を与えたいー。戦後日本の隠れた英雄を描く実話小説。
ビジネスマンの命運は、たった1枚の紙切れに左右される! 大手エレクトロニクスメーカーの宣伝部副部長・広岡修平に、突然、辞令が突きつけられた。異動先は「人事部付」。有能で人柄も良く、大きなミスもせずに社内の出世レースのトップを走っていた広岡に、左遷される節は思い当たらない。仕事に対する情熱と正義感では引けをとらず、自他共に認める同期の第一選抜だった広岡が脱落したのは、なぜか? その内実を自ら調査し始めると、会社内に蔓延する思惑とファミリー企業ならではの病巣が次々と明らかになる。敵は誰か? 同期か、茶坊主上司か、それとも……? ビジネスマンの人生を左右する「辞令」のカラクリを暴き出すビジネス小説界の「現代の新古典」! 「サラリーマンならだれしも経験する人事異動の際の一場面。本作は1988年の刊行だが、30年たっても古びた印象がしないのは、企業社会の本質である『組織と人間』の問題を、『辞令』というそのものずばりのモチーフで活写しているからにほかならない」--解説・加藤正文
ヘッドハントされて邦銀を退職、アメリカ系の投資銀行に転職した西田。大手医薬品メーカー同士の対等合併という大型案件に挑むのだがー横取り、リベート、詐欺的商法が横行する外資の暴走。日本経済が蹂躙される実態を描いたベストセラー『小説 ザ・外資』を改題。著者があとがきを新たに寄稿した新装版。
東邦食品工業の創業者で相談役の小林貢太郎が急死した。絶大な権力とカリスマ性で会社を掌握してきた小林の死に、社内は揺れる。大株主でもある小林の妻・晶子の支持を得た社長の筒井節は、周囲を蹴落とし次第にワンマン体制を築きあげていくのだが…。大手総合食品メーカーの創業経営者の突然の死と後継者争いを描き、今日、多くの企業が直面する経営承継問題の本質に鋭く切り込む、著者真骨頂のビジネス小説!
添乗員時代、ツアー客の航空券を忘れる大失態に辞職も考えたJTBの“ずっこけ若手社員”大東敏治。「仕事上の失敗は仕事で返すしかない」。心機一転、OB人脈や顧客の何気ないひと言からヒントをつかみ、前例のない新商品を生み出していく。年金ツアー、積立旅行、デパート共通商品券…。思考停止とマンネリを嫌い、つねに新しい仕事を楽しんだ実在のヒットメーカーの胸のすく半生を描く快作。
天才・田中角栄がもっとも畏れた男とは? 「財界鞍馬天狗」の生涯を描き出す決定版! 日本興業銀行頭取、経済同友会代表幹事を歴任した中山素平。 新日鉄発足、NTT民営化、国鉄分割、東京ディズニーランド開園……。 時代を画する案件の向こうには、必ずこの男がいた。 格差社会が叫ばれる今日、つよく温かいリーダーの実像を描き出す。 「文藝春秋」連載時から話題沸騰、待望の文庫化! 【目次】 第一章 総理来たる 第二章 石油危機 第三章 二つの大事件 第四章 国鉄分割化異聞 第五章 アメリカから来た女性研修生 第六章 魔法の国への扉・こころの産業 第七章 中国プロジェクト 第八章 ”興銀ますらお派出夫”たち 第九章 募金行脚 第十章 尾上縫事件 第十一章 さらば興銀特別顧問室 第十二章 大統合の行方 解 説 加藤正文(神戸新聞姫路支社編集部長)