音楽むすび | ジャンル : 演歌・純邦楽・落語 > 純邦楽・民謡

キングレコードの吟詠剣詩舞会創立20周年を記念して、全国のキング吟士から選抜した優秀吟士による吟詠50曲をCD2枚組に収録。吟詠愛好家やこれから練習しようという方には最良のテキスト。

津軽三味線の澤田勝成は津軽三味線グループ“KAI”と伝統曲に根ざしたパワフルな演奏を展開する。セッション・ユニット“aja〜彩〜”との演奏では、津軽の枠を越えて遥か彼方の地平まで飛び、ピアノや二胡などを交えた編成の演奏・唄で新たな民謡を作ろうとしている。

73年4月21日録音の独奏11曲と66年8月26日録音の伴奏(歌は成田雲百合)7曲を1枚に収録。名人による名演が太く清らかな音で蘇っている。津軽三味線のふくよかさと厳しいしなりのある力強さの心地よいグルーヴに酔いながら覚醒する。

20弦の箏によるさまざまな年代のJ-POPナンバー。和楽器とポップ・ソングを組み合わせた一種の企画ものにも思われるそんな試みだが、じつはなかなかに良い。わざとらしさがなく、自然なコラボレーション演奏のなかから漂ってくる情緒の深さは格別といえるもの。

市丸姐さんによる(1)のオリジナルだって、そもそもは服部良一作曲による“まがいもの”だったのだから、小唄端唄のたぐいをジャズ・アレンジで、というコンセプト自体さしたる違和感はない。意気込みのわりに、歌・演奏ともに少々かしこまり気味なのが残念だが。

昭和歌謡界において不動の地位を築き上げた三橋美智也の津軽三味線集。幼い頃から民謡とともに厳しい修行をしてきたという津軽三味線の腕は、歌に負けず劣らず天下一品。