ジャンル : クラシック > 管弦楽曲
時々客演していたベルリン・フィルとの、名演と言える演奏。小澤征爾の切れ味鋭いリズム感が躍動し、ベルリン・フィルを自在にコントロールしている。ワイセンベルクとのアンサンブルも緊密で、心地よい緊張感が漂っている。
33歳で亡くなったルーマニア出身のピアニスト、リパッティの代表的なアルバムのひとつ。ショパンもモーツァルトも唯一の録音だが、現代のピアニストからは味わえない独特の香りを放っており、大いに聴く価値がある。
ガリエラとのグリーグは、この曲の最高の演奏とする人が、いまだに多い録音だ。カップリングのシューマンも、若きカラヤンとの共演で歴史的名演と言われているもの。リリシズムと華麗さが堪能できる。
ロストロポーヴィチとのブラームスの二重協奏曲も一緒に録音するなど、精力的に活動していたセルとオイストラフの、ともに晩年での録音。演奏の精度、緊張感、豊かな情感と、いずれも申し分のない堂々とした演奏が味わえる。
クシシュトフ・キエシロフスキ、ルイ・マルなどの映画の音楽を手掛ける作曲家の久々のアルバム。旧約聖書に着想を得て書き下ろされたそうで、重厚長大なストリングスや賛美歌のような女性ヴォーカル、凛としたピアノがスピリチュアルな空気を演出する。
ショーやミュージカル、舞台の音楽を数多く手がける宮川彬良が、大阪フィルとともにお届けする“大発見”シリーズの第2弾アルバム。「運命」と「マンボNo.5」をミックスしたナンバーや「マツケンサンバII」など、独特の世界が構築されている。
作曲家の宮川彬良とサックス奏者の平原まことによるコラボレーション・アルバム。一度は聴いたことのある童謡などを、ピアノとサックスによるオーケストラ・アレンジで演奏する巧みな作品だ。
室内楽的な緻密さと、小編成とはいえたっぷりとした響きを創りあげているところがカラヤン流。流れるようなメロディ・ラインと正確なリズム。ベルリン・フィルの技術の粋が結晶したような美しいモーツァルトが堪能できる。
ラヴェルによるオーケストラ編曲版と、オリジナルのピアノ版とを聴き比べられるアルバム。アバドがBPOを駆使して目くるめく世界を描き出し、ウゴルスキのピアノもまたダイナミックで雄弁な演奏を繰り広げている。
すでにカラヤンとベルリン・フィルとの関係がギクシャクしていた時期の録音だが、さすがはプロフェッショナル同士、完璧な演奏を成し遂げている。カラヤンの語り口の上手さ、物語の構築の見事さに圧倒される。
イギリスの古楽界を代表するピノックと、手兵イングリッシュ・コンサートによる楽しいバロックの名曲の数々。ピリオド楽器の長所を発揮させ、活き活きとしたリズムで瑞々しく蘇らせている。
北欧の2大作曲家の代表的な管弦楽曲を集めた、入門編にも最適なアルバム。カラヤンの晩年の録音で、ベルリン・フィルとの濃密で彫りの深い演奏は、聴く者を惹きつけてやまない。
バレエ音楽というよりも、純管弦楽曲としてきびきびとした演奏。チャイコフスキーの美しいメロディを最大限に強調し、ウィーン・フィルの豊潤な響きでデコレーションしている。目の覚めるような美しさだ。
ジプシー音楽好きのブラームスが楽しんで書いたピアノ連弾用の曲で、自身による管弦楽編曲版。アバドの品のある演奏で、民俗音楽の野趣が洗練された、流動感あふれる音楽となっている。