実に精妙なドビュッシーである。すみずみにまで神経の行き届いた、磨きぬかれた音色、そこから生まれる洗練の極致とも言える表現は、巨匠ミケランジェリ独特のものであると同時に、ドビュッシーの意図にかなった各作品の特質への、大きな接近を見せる。